物を減らす「断捨離」の効果
物を減らす「断捨離」を行うと、部屋がスッキリと片付くだけでなく、ストレスが軽減するなど、心理的にもよい影響があります。まずは、物を減らすことで得られるメリットについてチェックしてみましょう。
自分にとって価値がある物が分かる
街で「セール」の文字を見つけたり、旅行先などで思い出とばかりについ余分に物を買ってしまったりすることは、誰しもよくあることです。
ところが、買ったときには「安く手に入っていい買い物ができた」「素敵な思い出ができた」と満足するものの、いつのまにかタンスの肥やしになっていたり、棚の上でホコリをかぶっていたりしてしまいがち。
今、手元にある物を減らすためには、どうしても「捨てる」「手放す」が必要であり、その前には何を捨てて、何を手元に残すかを決めるための「仕分け作業」を行う必要があります。
この作業は、言い換えれば今の自分にとって必要な物、不要な物を判断する作業です。すると、振り分けられた物を見つめることで、自分にとって本当に価値ある物とは何かを自然と理解することができるのです。
「断捨離」とは?断捨離のやり方と得られる効果を徹底解説! | Domani
ストレスが減り心が楽になる
「パパに子どもたちを預け、久しぶりに友だちとおしゃべりを楽しんだのに、帰宅してみたら物が散乱していて、おしゃべりで発散したはずのストレスが一気にマックスに」という経験をしたママは少なくないはず。
人は、情報の約8割を目から得ているといわれています。物であふれてゴチャゴチャした風景は、視覚から飛び込んでくる情報が多過ぎて、それだけでストレスの原因になるのです。
また、「部屋を片付けなきゃ」「物を少し減らさなきゃ」と思いながら散らかった部屋で暮らすことは、作業を先送りにしている自己嫌悪から、それ自体がストレスとなりかねません。
物を減らす整理をすると片付いた状態をキープしやすくなり、さらに「片付けなきゃ」という強迫観念から解放され、ストレスを減らすことができます。
物を減らす前の準備
断捨離の必要性や効果は理解できるけれど、いざ始めてみるとなかなか物を捨てられず、途中で諦めてしまうといったケースも。そうしたことを防ぐために、物を捨てる前に「マイルール」を決めておきましょう。
自宅に置ける物の量を把握する
物を処分する前に、まずは自宅に置ける物の適正量を把握し、その適正量からあふれた物を捨てることをマイルールにすれば、処分すべき物の量の目安が自然と立てられます。
適正量の基準をどこに置くかは、部屋のスペースや収納力、個人の価値観によっても大きく異なります。例えば、同じ広さの収納スペースがあっても、スペースをフルに使って収納したいのか、将来のためにも8割程度に留めておきたいのかによっても適正量は異なってきます。
もし、どうしても適正量が自分ではうまく決められない場合には、「3段ある棚のうち1段は空けておく」「収納ボックス三つ分に入るだけに納める」といった決め方をすると、楽に適正量が決められ、今後の買い過ぎの予防にもつながります。
残す・捨てる基準を決める
“コンマリ”の愛称で知られ、世界を舞台に活躍している片付けコンサルタント・近藤麻理恵さんの場合、「ときめくか、ときめかないか」を処分する基準にしていることで知られています。これに限らず、自分の中に物を残す・捨てる基準を決めておくと処分しやすくなります。
基準として用いられることが多いのが「1年以上使っていない物は無条件に捨てる」というものです。物を捨てる決断を鈍らせる大きな要因の一つが「確かに最近は使っていないけれど、この先使うかもしれない」という「ifの心理」です。
しかし、季節がひと回りしても使わなかったということは、どの季節でも必要ないことを意味しています。そのため、1年を物を捨てる基準にするのは、非常に合理的な考え方です。
その後必要なときが来ても、捨てるか捨てないか迷った程度の品物であれば、必要になったときに最新の機能が付いたものや、流行にあったものを買い足せばいいと割り切ればよいのです。