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2023.12.08

「厚情」の正しい意味は? 類語や「好意」との違いを解説

 

■「厚誼」が意味するのは「親しいお付き合い」

「厚誼」には「情のこもった親しい付き合い」という意味があります。「誼」は訓読みで「よしみ」と読み、「親しみ」を表す漢字です。「誼」を使った言葉には、「恩誼」や「交誼」など親しい付き合いを表す言葉が並びます。

「厚誼」は主に、年賀状や喪中のはがき、スピーチといった格式ある場面で使用されます。「ありがとうございます」と後に続くことが多く、感謝を伝える言葉になるため活用例を覚えておきましょう。

・昨年中はご厚誼を賜り誠にありがとうございました。
・今後とも変わらぬご厚誼をお願い申し上げます。
・格別のご厚誼にあずかり深く御礼申し上げます。

ビジネスで活用!「厚情」を使った2つのフレーズ

前述したように「厚情」はあらたまった場面に適した言葉です。そのため、ビジネスシーンでも活用できます。

厚情

ここからは、「ご厚情を賜りますよう」と「ご厚情痛み入ります」という2つのフレーズの使用法をマスターしていきましょう。

「ご厚情を賜りますよう」

「ご厚情を賜りますよう」は「厚い思いやりを頂戴できますよう」と、自分の立場をへりくだりながら、相手へていねいに依頼するフレーズです。

「賜る(たまわる)」は「目上の人から物をいただく」という意味を持ちます。「頂戴する」という意味合いを持ち、相手に対してへりくだり、自分の主張を控えた表現です。

「ご厚情」もまた相手への敬意を表しています。よりていねいに、自分をへりくだった表現である「ご厚情賜わりますよう」は、ビジネス文書やあらたまった席でのスピーチにも適した表現です。

・今後とも変わらぬご厚情を賜りますよう、どうぞお願い申し上げます。
・ご支援ご厚情を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

「ご厚情痛み入ります」

「ご厚情痛み入ります」は、「相手からの気遣いに恐縮するほど感謝している」ことを伝えるときに使用します。

「痛み入ります」は、相手からの親切心が自分にはもったいないと感じ、胸が痛くなるほど申し訳ない気持ちを表す言葉です。相手への親切に対し、感謝の気持ちを持ち合わせていることも意味します。

「ご厚情痛み入ります」はかしこまった表現になるため、上司や取引先など目上の人に対して使用されます。日常生活で使うと相手へ違和感を与えることもあるため、使用シーンに気を付けましょう。

・このように手厚いご支援を頂戴し、ご厚情に痛み入ります。
・ご迷惑をおかけしたにもかかわらず、温かいお言葉を頂戴しご厚情に痛み入ります。

シーン別「厚情」の活用法を例文でマスター

「厚情」はビジネスシーンだけでなく、披露宴や葬儀のスピーチでも使用されます。歓送迎会のような席にも適した言葉です。また、口頭で使うだけでなく、年賀状やお礼状の挨拶文としても用いられます。

厚情

このように、「厚情」は格式ばったさまざまな場面で使用することの多い言葉です。シーンに応じた活用法をマスターし、大人のマナーを身に付けましょう。

披露宴や葬儀のスピーチ

「厚情」は「ご厚情」として多くの人へ気持ちを伝えたいときに使用します。披露宴や葬儀のような、人生の節目の場にも適した表現です。

日頃からの相手の「厚情」に対し、「ありがとうございます」「今後もお願いします」という気持ちを伝えられます。多くの人へ伝える言葉こそ、失礼のないように正しい使用法を理解しておきましょう。

・本日はお忙しいなか、私どものために多数お運びくださいまして、誠にありがとうございました。本日皆様から頂戴しましたご厚情の数々を深く胸にきざみ、今後とも2人力を合わせてまいります。なにぶん未熟な2人ではございますが、どうぞ末永く見守っていただきますようよろしくお願い申し上げます。

・本日はご多忙中にもかかわらず、故人のためにご会葬、ご焼香賜りまして誠にありがとうございました。生前中は皆様に格別のご厚誼を賜り、遺族一同心から感謝申し上げます。今後とも故人同様ご厚情を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

歓送迎会のスピーチ

歓送迎会では、送る側と送られる側、双方がスピーチをする場面が多々見られます。これまでに受けた思いやりや気遣いには「ご厚情」を使い、感謝の気持ちを述べましょう。入社や転任のスピーチであれば、今後の「厚情」をお願いするという意味で使用できます。

・本日はお忙しいところ、このような場を設けていただき誠にありがとうざいます。在職中は皆様から多大なご厚情にあずかり、深く感謝申し上げます。今後は新たな道に進むことになりますが、培った経験を糧に精進してまいる所存です。皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げ、私の挨拶とかえさせていただきます。

・本日は私のためにこのような場を設けていただき、誠にありがとうございます。おかげさまで就任から1ヶ月が経ち、仕事にも少しずつ慣れてまいりました。今後も皆様のお力を借りることも多々あるかと存じますが、どうぞご指導とご厚情を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

年賀状やお礼状の挨拶文

「厚情」は、年賀状やお礼状に添える挨拶文にも使用されます。直接顔を合わせる場面でないからこそ、文面には正しい言葉を使うことが大切です。

「この度は」「昨年中は」といった冒頭の言葉に続き、「ご厚情をありがとうございました」と感謝の気持ちを述べましょう。

この際も「厚情」ではなく「ご厚情」として相手への敬意を表します。そのため、友人や親戚のような親しい間柄より、目上の人へのかしこまった挨拶に適していることも合わせて覚えておきましょう。

・暑い日々が続きますが、皆様変わりなくお過ごしでしょうか。先日ご来社いただいた際は結構なお品を頂戴し、誠にありがとうございました。部署一同、さっそく賞味させていただきました。お忙しかったにもかかわらず、〇○様のご厚情に深く感謝いたします。今後とも変わらぬお引き立てのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

年賀状では、以下のような使い方が一般的です。

・謹んで新年のご祝辞を申し上げます
昨年中はひとかたならぬご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。
本年も昨年同様、ご指導のほどよろしくお願いいたします。
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

「厚情」を正しく使って感謝の気持ちを伝えよう

「厚情」の使い方をマスターすると、ビジネスやかしこまった場に適した挨拶ができるようになります。「厚情」は人生の節目の場で用いられることも多いため、大人のマナーとして正しい意味を知っておきたい言葉です。

厚情

「好意」や「厚誼」といった響きの似た言葉もありますが、ニュアンスは少しずつ異なります。文字で意味が伝わるメールや文書では注意が必要です。

「いつも気遣ってくださりありがとうございます」「これからもお願いします」という気持ちを伝えられるよう、「厚情」を正しく使用していきましょう。

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