「ご清祥」の言い回しと例文6つ
「ご清祥」の言い回し表現には、「ご清祥の由」「ご清祥にお過ごし」「ご清祥の段」「時下ますますご清祥のこと」「ご清祥のことと存じます」「ご清祥のこととお慶び申し上げます」の6つがあります。それぞれの例文を見ていきましょう。
ご清祥の由(よし)
ビジネス文書やメールなどあらゆる場面で使われる「ご清祥の由」は、「ご清祥」に「〜のこと」「〜の折」の意味を持つ「由(よし)」が付いた表現です。
例文
・貴社におかれまして、いっそうご清祥の由、慶賀の至りに存じます
ご清祥にお過ごし
「〜にお過ごし」は、相手の様子や状態を伺う意味を持ちます。相手の安否を気遣うだけでなく、相手を敬う気持ちが含まれています。
例文
・皆様にはご清祥にお過ごしのことと、お祝い申し上げます
ご清祥の段
「〜の段」は、「〜こと」や「〜の次第」という意味で使われます。他の表現と同じくよく使用される表現なので、覚えておくと便利です。
例文
・○○の候、益々ご清祥の段、慶賀の至りに存じます
時下ますますご清祥のこと
「時下」はすべての季節で使用できる時候の挨拶で、「ますます」は「前よりも一層」「いよいよ」という意味です。「時下」と「ますます」を合わせた「時下ますます」もよく使用される表現なので、一緒に覚えておきましょう。
例文
・時下ますますご清祥のことお慶び申し上げます
ご清祥のことと存じます
「〜ことと存じます」は、「〜と思います」「〜と知っています」という意味の丁寧語で、目上の人にも使える表現です。使用するときは「〇〇ことと存じます」の形で用いられることが多いです。
例文
・拝啓、時下ますますご清祥のことと存じます
ご清祥のこととお慶び申し上げます
「お慶び」は祝福の気持ちを表すときに使用されます。また、「慶び」に「お」が付いた丁寧な表現なので、目上の人に使用しても問題ありません。「申し上げます」は、「言う」の謙遜表現。敬意を示したい相手に使える表現です。
例文
・○○の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます
「ご健勝」「ご繁栄」との違い
「ご清祥」の意味とよく混同される表現のひとつに、「ご健勝」「ご繁栄」があります。「ご健勝」は個人に対して使用し、「ご繁栄」は団体に対して使われます。それぞれの特徴や例文を見て意味の違いを確認しましょう。
「ご健勝」は個人に対して使う
個人に対して使える「ご健勝」は、「健康が優れていること」「健やかなこと」を意味します。相手が健康であることを祝福したり願ったりするときに使用される表現です。 ビジネスの場面でも頻繁に出てくる言葉なので、覚えておくと便利です。
主に手紙文で使用されることの多い表現ですが、結婚式などのスピーチでも用いられます。「健勝」に「ご」を付けて、より丁寧に表現するのが一般的です。 ただし、「ご清祥」と同じく会社や組織など団体に「ご健勝」は使用できないので、使うときは十分に注意しなければいけません。
例文
・〇〇様のご健勝を心よりお祈り申し上げます
・本日お集まりいただきまして、誠にありがとうございました。皆様とそのご家族のご健勝とご多幸を祈念いたしまして、乾杯!
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「ご繁栄」は団体に対して使う
「ご繁栄」は「栄えて発展する」という意味があります。人の暮らしが豊かになったり盛んになったりする意味合いがあり、挨拶文で使用されることが多い表現です。「ご繁栄」は基本的に縁起の良い言葉なので、結婚式やスピーチなどの使用にも適しています。
ただし「ご繁栄」は、会社や団体に対してのみ使える言葉です。なぜなら、「繁栄」は事業が発展して栄えていることを指す言葉だからです。「ご清祥」とは違い、個人に対して使用することはほとんどなので注意しましょう。
例文
・貴社におかれまして、ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます
・〇〇のいっそうのご繁栄を心より祈念いたします