人生で3回改名することができる?!
赤ちゃんが生まれると占いで名前を決める風習
台湾では赤ちゃんが生まれて命名する際、占いで名前を決める習慣があります。産まれたらすぐに普段からお世話になっている信頼している占い師の所へ行き、自分たちで考えた名前の字画や運気を相談します。
姓名の字画だけでなく、生まれた年、時刻、場所、生まれ年(干支)などを考慮して、その中でも運勢の良いものを提示してもらいます。
次男の命名の際には、自分たちの希望と占い師さんの見立てがうまくかみ合わず、合計50個以上の名前のアイデアを考え、占い師さんのところと産後ケア施設(月子中心)を行ったり来たり5往復以上しました。
簡単&安価に名前を改名できる!?
そんなに苦労をして命名するのですが、 ここ台湾ではなんと、一生に3回まで名前を変えることができるんです!
日本のように正当な理由や、家庭裁判所に申請するなどの複雑な手続きは必要なく、役所で身分証(IDカード)と印鑑を持参し、簡単な手続きを行えば、費用は約100元(約400円)程度で簡単に改名が可能なようで、そのためか、改名経験のある台湾人に出会う事はよくあります。
どうして改名するの?
改名する理由ですが、台湾人の日常生活には占いや風水が深く入り込んでいて、運気を気にする方が多いので、運気が下がっている時に改名をしたり、字面や字画がよくない、同姓同名の人が近くにいるからなどなど、結構簡単な理由で改名しちゃう方も。
しかも改名できる回数は1度ではなく、3回まで。2015年の5月までは一生に2回まででしたが、姓名条例が改正され3回に変更になったそうです。
キャンペーンのために改名…!?
そして今年3月にこの改名に関する、とてもびっくりするニュースが話題になりました。
回転寿司チェーン「スシロー」の台湾法人が氏名に「鮭魚(サケ)」が付く人の食事代が無料になるキャンペーンを発表したのですが、なんと本当に戸籍上の本名を改名してしまう台湾人が相次いだのです! インターネットの情報によると、改名者は300名以上だったとのこと。
この出来事は話題になり、通称「鮭の乱」と呼ばれることに(笑)。
その改名ニュースの中で、自分が過去に2回改名していることに気づかず「鮭魚」という名前に改名してしまい、それが3回目だったために戻せなくなった大学生がいたというニュースまでありました(笑)。
さすがに台湾内務省が安易な改名をしないようにとの注意喚起を行ったそうですが、お寿司代を無料にするために、名前を「鮭魚(サケ)」さんに変更してしまうのには驚きです!
国が違えば常識も違うのは当たり前ですが、この改名に対する感覚の違いは今後も埋まりそうにありません(笑)。
ライター
神谷知佳
台湾で2児(ともに男児)の子育て真っ最中。国際線CA→大手スポーツメーカーの人事を経て台湾移住。現在はフリーランス人事として仕事と育児のバランスを模索中。
こちらもオススメ
▶︎台湾ではマンゴーの花咲カットはほぼしない? 絶品マンゴーの楽しみ方
▶︎台湾のお店で見かける「買一送一」の表示は見逃したらダメ!