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2022.12.20

【エビデンス】ってどういう意味? 様々な業種やビジネスシーンごとの意味を解説

 

エビデンスとは、科学的証拠という意味です。特にビジネスシーンではよく見かける言葉ですが、実はさまざまな場面で使われ、それぞれ意味合いが変わる場合があります。本記事では、エビデンスとファクトの違いや業種別に異なる意味合い、ビジネスシーンで使われるケースについてご紹介します。

エビデンスとは科学的証拠という意味

エビデンス(evidence)とは、“科学的証拠”や“裏付け”という意味です。

研究者2人が会話をしているイラスト

英語では物事を立証する証拠のような意味合いですが、日本語で「エビデンス」というときも、同じ意味合いで使われることが少なくありません。ただし、分野によっては違う意味合いになるため注意が必要です。

また、エビデンスと似た言葉にファクトやソース、プルーフがあります。それらとエビデンスはどう違うのか、詳しく見ていきましょう。

■ファクトとの違い

エビデンスと混同しやすい言葉にファクト(fact)があります。「事実」という意味で、文字通りありのままの事実を指す言葉です。

これに対し、エビデンスは物事の根拠を示すという意味合いがあります。ファクトはエビデンスのように何かを判断するものではありません。事実そのものであるファクトをもとに、何かを証明するのがエビデンスです。

■ソースやプルーフとはどう違う?

エビデンスと似た言葉として、「ソース」や「プルーフ」があります。ソース(source)は「起源」「出典」という意味で、日本語でも同じような意味で使われる言葉です。

情報の出所を指す場合に使われることが多く、嘘や出まかせではなく、元がある話であることを表します。出所を示すものにすぎず、エビデンスのように証拠や証明となるものではありません。

プルーフ(proof)には「証拠」「証明」という意味があり、ほぼエビデンスと同じニュアンスで使われます。ただし、日本語で証拠を表す場合、プルーフよりもエビデンスが多く使われる傾向があります。

■分野により意味や使い方が異なる

ビジネスの世界では個人の主観ではなく客観的な視点が重視されているため、「エビデンス」がよく使われます。エビデンスを示すことで誰もが納得し、スムーズに業務が進行するからです。

ただし、エビデンスは使うシーンや業界により、意味合いが変わるという特徴があります。業種ごとに特有のニュアンスがあり、一般的な「エビデンス」の意味では捉えられないものも少なくありません。

業種別に見るエビデンスの意味

医療や看護の分野、介護の現場、IT業界でエビデンスは専門用語のように使われます。エビデンスという言葉が指すものを理解しないと、話の流れが見えてこない可能性もあるでしょう。

研究者がプレゼンしている様子のイラスト

医療や看護の分野では治療や薬の効果を裏付けるものとして頻繁に使われ、介護の分野でも医療と同じように使用する動きが出ています。一方、IT業界では、エビデンスは独自の意味合いがある言葉です。それぞれ、詳しく見てみましょう。

■医療や看護の分野

医療や看護の分野では、エビデンスは「症例に対して効果があることを示す証拠」という意味で使われます。臨床試験や治験などで、効果の裏付けがされているということです。

日々新しい薬や治療法が生まれていますが、それらを使う前に、効果や副作用がどのようなものかを示す証拠が重要になってきます。特に近年では、新型コロナウイルスのニュースなどで、医療現場でのエビデンスが注目されているのを見聞きすることも多いでしょう。

また、今日の医療では、「科学的根拠に基づく医療」という意味の「EBM」(evidence-based medicine)という考え方が重視されています。EBMは医者の経験による主観的判断に頼らず、最新の研究や臨床試験データによって確認された有効性を根拠にするという考え方です。

看護の分野でも、EBN(evidence-based nursing)と呼ばれる、「エビデンスに基づくナーシング」という考え方があります。

■介護の分野

介護の分野でも、「サービスの提供により目的としている効果が得られているか」を示すものを指してエビデンスが使われます。

介護は科学的根拠を求めずに行われるケースも見られますが、近年では、「なぜこのケアをするのか」を説明する根拠が重視されているのです。医療分野のEBMが、介護の分野でも用いられるようになっています。

■IT業界

IT業界で使われるエビデンスは、システム開発の過程で正常に動作していること、あるいは何らかの不具合の発生を示すものに使われます。

システム稼働中の画面を記録するスクリーンショットやログデータ、データファイルなどがエビデンスと呼ばれ、証拠資料として求められるシーンが多いでしょう。

また、日常的にやり取りされるメールや指示書なども、相手から求められたことの証明としてエビデンスと呼ぶことがあります。

さまざまなビジネスシーンでのエビデンス

一般的なビジネスシーンでも、エビデンスは証拠資料という意味で多く使用されています。その意味は、シーンごとにさまざまです。会議やミーティング、営業、経理、契約の場面などそれぞれ違った意味で用いられています。

女性がさまざまな情報を整理している様子のイラスト

各シーンで使われる意味をよく把握し、正しく使い分けなければなりません。ここでは、ビジネスシーンでのエビデンスについてご紹介します。

1.会議やミーティング

会議やミーティングの場面では「議事録」をエビデンスと呼びます。議事録は、会議やミーティングで交わされた内容が客観的な形で残されている証拠であるという意味です。

例えば、ビジネス上の会話で「昨日行ったミーティングのエビデンスを送っていただけませんか?」と聞かれたときは、議事録を求められていることになります。

2.営業のシーン

営業のシーンでは、契約書やメールなど、さまざまなものにエビデンスを使います。顧客を訪問するときに「エビデンスをとってくる」と言う場合は、契約書をとってくるという意味です。

「訪ねた会社にエビデンスを残してくる」と言うこともあります。これは、訪問先に名刺や訪問履歴など、訪れたことの形跡を残すという意味です。

3.経理の分野

経理の分野では、領収書や請求書についてエビデンスという言葉が使われます。金額の数字を証明するという意味合いです。

経理担当から​​「エビデンスも一緒に提出してほしい」や「エビデンスのないものは支払いできません」と言われ場合、領収書や請求書を求められていることになります。

経費を精算する際にエビデンスを求められたら、領収書を忘れずに提出しましょう。

4.契約の場面

契約の場面では、契約書をエビデンスと呼びます。契約の内容を残す証拠という意味合いです。また、銀行から融資を受けるときや、不動産取引などで契約する際に「必要なエビデンスを揃えてください」と言われる場合があります。

これは本人確認書類や通帳、収入を証明する書類など、契約で必要とされる書類という意味です。契約の条件を満たす証拠という意味合いがあります。

エビデンスの意味は業種ごとに理解しよう

研究者が試験管を持っている様子のイラスト

エビデンスは科学的証拠や裏付けといった意味があり、ビジネスシーンでよく使われます。シーンごと、業種ごとに意味合いが異なるため、正しく理解しましょう。

会話の流れでわかることもありますが、「エビデンス」と言われて具体的な内容がわからない場合は、よく確かめる必要があります。エビデンスの正しい意味を把握して、スムーズな会話ができるようにしましょう。

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