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2021.09.04

1万円のTシャツを着るには理由があって|vol.2:今の時代の“いい服”ってなんだろう?

ファッションコラム連載『今日からは、自分のために服を着たい』。おしゃれの意味や価値観が急激に変わってきたここ数年、大人の女性は、どうファッションと向き合ったらいいのかを考えていきます。第2回は”いい服”について。

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editor_kao
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こんにちは。editor_kaoです。
大人になると、「いい服を着たい」って思いますよね。でも、今で言う「いい服」って、いったいどんな服なんでしょう。

昔は「値段の高い服、もしくは上質な服」だと思っていました。年齢を重ねると、安い服に自分の肌や体が耐えられなくなり、美しい素材や、華やかなデザインに助けてもらうように。若いときのプルプルなお肌があれば、服のクオリティに多少難があったとしても、勢いで着られますもんね。……ということを、今になって、しみじみ感じます。

今は「いい服=高い服」じゃないから、ややこしい

服の価格って、基本的には材料と工程の数で決まるので、高い服=手の込んだ服といえます。手の込んだ服はいい服だから、「高い服=いい服」という方程式は、間違ってない。

ただ、今の時代、本当にすごいのは、「高くなくてもいい服」が存在するという事実。ここ数年、“ユニクロ”をはじめとする、プチプラが魅力のブランドが増えていますが、みなさんもご存知のとおり、「このクオリティでこんなに安いの⁉」という、信じられないアイテムが、簡単に手に入るようになりました。オンライン限定の、全体的に価格が抑えられていて、なおかつおしゃれな印象のブランドも、たくさんありますよね(洋服の価格には“店舗の家賃”という切実な要因も乗っかるので)。そこには、生産量や配送方法、宣伝費などを工夫した、各ブランドの企業努力が表れていると思います。

お出かけしない時代だけど、プチプラ服ばかりもせつない

また着る側の事情としては、お出かけがままならない今、服にそこまで予算をかけなくなってきた人も多いのではないでしょうか。夜、おめかしをして食事会、みたいなことも今はないので(涙)、「もう全部プチプラでいいのでは……」という思いが、ふとよぎったりもするのですが、うーん、でも、まだそう決めつけないでほしい(自分で言っておきながら)。私は、服にお金をかけることが、決して悪いとは思っていません。ストレスのない素材やパターンの服や、シンプルだけどかっこよく見える服って、得てして「ちょっと高い服」だったりしますが、実際に着ると、やっぱり心地がいい。要は、服の価値を「どこに置くか」が大事なのではないでしょうか。そして「どこ」は、着る人しだい。

たとえば1万円のTシャツを着る理由って?

これはひとつの例ですが、1万円のTシャツがあったとします。Tシャツとしては、高い部類ですが、実際に着ると肌触りがとてもよくて、一日ご機嫌に過ごせる。だったらその人にとって、Tシャツに1万円を投資することは、意味がありますよね。

もしくは、同じ1万円で、有名ブランドのロゴが入ったTシャツがあったとしたら。実は素材の品質はそこまで……だったりしても(あくまでもたとえです)、着ると自分がおしゃれな人になった気がする。なんだか今日は背筋が伸びて、堂々と街を歩ける! と、その人が感じるなら、私はそれも1万円を投資する意味があると思います。

Tシャツ1枚に1万円なんて無理! だったらいつでも新品のTシャツを着たいから、クオリティは下がったとしても、1,000円のものを10回買い直したい、という人もいるかもしれません。それはそれで正解。なぜなら、まっさらなTシャツにそでを通す気持ちよさが、その人の価値だから。

”いい服”の定義って、自分で見つけるものなんです

つまり今は、「自分にとってのいい服」を、各々が見つける時代なのではないか。そう思うんです。そしてこの発想って、以前はなかった気が。「大人なら、ベーシックなTシャツこそ投資すべき!」って、ファッション特集で何度も書いた記憶が……。実際、そう思っていましたし。

それも間違ってはないけれど、服の選択肢が増えた分、正解もひとつではなくなりました。大切なのは、「服のどこに投資するか」を、きちんと自分で納得できていること。だから、長々と書いておきながら、結論は「好きな服を着ればいいじゃん!」という、元も子もない話ですが(汗)、だってこの連載は『今日からは、自分のために服を着たい』。タイトルからしてそうなんですもの、どうかお許しを。

【今日のひと手間】
昨年まで着ていたトップスの襟元が、今年は開きすぎに見える……なんてこと、ありませんか? 流行なの? それともフェースラインの変化なの? という恐ろしい謎はさておき、一度試して欲しいのが、クルーネックカットソーとのレイヤード。顔まわりが引き締まって見えて、あわや着なくなりそうだったトップスが、復活することも!

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エディター

editor_kao

大人の実用ファッションを中心に、人物インタビューや日本の伝統文化など、ジャンルレスで雑誌やブランドサイト、ウエブマガジンで活動中。また、インスタグラム@editor_kaoでは、私服コーディネートを紹介するかたわら、さまざまなブランドや百貨店とのコラボレーションも手がけている。ライフスタイルWEBメディアkufura(クフラ)でも「4ケタアイテムで叶えるオシャレ」を連載中。

イラスト/柿崎こうこ

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