台湾の「中秋節」
2021年は9月21日が「中秋節」なので、祝日となり大型連休になります。「中秋節」というのは台湾の三大節句の一つで、とても大切なイベントです。台湾の三大節句とは「春節(旧正月)」「端午節」「中秋節」の三つです。
日本で言う“中秋の名月”
日本でも「中秋の名月」と言われ、一年で最も美しいとされる中秋の名月を観賞しながら、秋の収穫に感謝をする行事ですよね。台湾でも中秋の満月には団らんや円満といった意味合いがあり、家族で集まって一緒に過ごす家庭が多いです。
でも少し、日本と違う過ごし方があるのです!そして日本人を悩ませるあの習慣についてご紹介いたします。
台湾の中秋節では何を食べるの?
◆おなじみの月餅
最近日本でも見かけるようになった月餅ですが、月をモチーフにして作られたそうです。日頃の感謝の気持ちを込めて親戚やお仕事関係の人に贈ったり、家族で一緒に食べます。
お馴染みの月餅も毎年進化
月餅の中身はこし餡、緑豆餡、タロイモ餡、塩漬け卵黄などなど、かなり多くの種類があり、毎年進化しており、デパート、スーパー、ホテル、パン屋さんなど、様々な場所でそのお店オリジナルの月餅が販売されています。欧米資本のスターバックスやハーゲンダッツでも販売されていますよ。
ただ、この月餅が毎年私の頭を悩ませています。私の家族はみんな月餅が苦手。それなのに、この時期になるといろんな方から大量に月餅を頂くため、いつも消費に困っています。
頂いた月餅を、必死の思いで月餅好きな友人に配り歩くのですが、お返しに月餅を頂くという地獄のような月餅月間(笑)。また今年もこの悩みがやってくると思うと憂鬱です。
◆文旦
文旦は家族円満の象徴
ちょうどこの時期が収穫期の文旦。日本の文旦とは形が違うのですが、台湾では丸くて大きいこの文旦の形が家族円満を象徴するため、中秋節に食べられます。
そのため、スーパーマーケットのフルーツコーナーではこの時期すごい量の文旦が販売されています。この文旦もお友達や仕事関係の人にプレゼントをすることもあります。
◆バーベキュー
一番びっくりしたのがこのバーベキュー!台湾ではお月見をしながらお団子ではなく… お肉を食べるのです(笑)。中秋節と言えばバーベキュー!と台湾人が口を揃えて言うくらい、中秋節には家の中でも屋外でもバーベキューをします。
バーベキューセットも大人気!
この時期に夕飯時に外を歩いていると、家の外でバーベキューセットを出して家族総出でバーベキューをしている家庭を何軒も見たことがあります。
この時期は焼き肉店も大繁盛。年一番のかき入れ時です!スーパーではお肉の特売が行われたり、バーベキューセットや網が一番目立つ場所に売り出されます。
中秋節と焼肉の関係はCMから始まった?
中秋節とバーベキューや焼き肉って全く関係ないですが、中秋節の前に大々的に焼き肉のたれのCMを放映していたことから、それを見たたくさんの人が中秋節にBBQをしたことがきっかけだと言われているようです。
日本のみなさまも、良い中秋節をお迎えください! 中秋節快樂!
神谷知佳
台湾で2児(ともに男児)の子育て真っ最中。国際線CA→大手スポーツメーカーの人事を経て台湾移住。現在はフリーランス人事として仕事と育児のバランスを模索中。
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