「復習う」の読み方と語源
「ふくしゅう」と読む「復習」は、さまざまな場面でよく見聞きする言葉です。しかし「復習う」はどのように読むかご存じでしょうか?「ふくしゅう・う」とは読まないので、注意が必要です!「復習う」の言葉の意味を知ると、どんな読み方をするのか予想しやすくなります。まずは復習うの意味を確認してみましょう。
教えられたことを繰り返して練習する。復習する。さらえる。
ヒントとして、学校で聞き馴染みのある先生のこんな一言を挙げてみましょう。「今日習った事を家でお〇〇いしてください!」
「復習う」の読みは…「さらう」でした!
「復習う」の語源は「浚う(さらう)」
「復習う」の元となった言葉は、「川や井戸の底に溜まったゴミや土砂を取り除く」という意味の「浚う(さらう)」です。ゴミや土砂を繰り返し取り除くことで、最終的に水が綺麗になります。繰り返し同じ作業を行うことで少しずつ成果が出る浚うから意味が派生し、繰り返し練習して習得する復習うという言葉が誕生したといわれています。
方言の「さらう」は「ご飯をたいらげること」
また、「浚う(さらう)」は地域によっては「食事をすっかり平らげること」の意味でも使われています。「浚える(さらえる)」も同じ意味です。
例えば次のように使われます。
・昨日の残り物さらっちゃってね。
・このサラダ全部さらってもいい?
浚うという方言は主に西日本で用いられますが、実際の使用頻度についてはエリアや年代によっても異なります。
「復習う」の言い換え表現と反対語
復習うと同じ意味で、より頻繁に使われている言葉が「おさらいする」と「復習する」です。どちらも実際に耳にしたことが多いのではないでしょうか。一方で復習うの反対語は「予習する」です。予習・復習とセットで使われることも多いので、復習うの反対語の予想がついた方もいらっしゃるかもしれません。復習うの言い換え表現と反対語を詳しく解説します。
「復習う」の言い換えは「おさらいする」「復習する」
「繰り返し練習する」という意味の復習うの言い換え表現は、「おさらいする」と「復習する」です。先の章でも触れましたが、おさらいという言葉の「さら」の部分も、復習うの復習(さら)から来ています。学校や塾で、先生や講師が口にすることが多い言葉です。「復習する」という言葉は主に勉強に関して利用する事が多く、習った内容を繰り返し学習することを意味します。
「復習う」の反対語は「予習する」
復習うの反対語として挙げられるのは、「習う前に前もって学習すること」を指す「予習する」です。予習するもよく耳にする言葉で、復習うの類義語の復習すると同じように主に勉学の面で用いられます。学校などでは予習と復習はセットで使われる場合が多く、「勉強の基本は予習と復習です」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
「復習う」の使い方と例文
復習うの使い方としては、日常の中で学んだことを繰り返し練習する様子を表す場合と、学習において、習ったことを繰り返し勉強するおさらいという言葉で使われる場合があります。復習うを使った例文は次の通りです。
【例文】
・小唄(短い俗曲・民謡)を復習う。
・今日習った新しい漢字をおさらいする。
1つ目の例文の、繰り返し練習するという使用方法より、2つ目のおさらいという形で使われるケースが、使用頻度が高い傾向です。
「復習う」と同じように熟語と読みが異なる言葉3つ
復習うのように、送り仮名を伴って動詞として使われるときと、送り仮名なしの熟語で使われるときの読み方が異なる言葉を3つご紹介します。
1.「復る」:熟語「復習」読み方「ふく(しゅう)」
2.「私語く」:熟語「私語」読み方「しご」
3.「若気る」:熟語「若気」読み方「わかげ」
それぞれの読み方は予想出来ましたか?ひとつずつ詳しく解説していきます。