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2023.11.19

3つの読み方がある【和布】とは? それぞれの意味から地名まで

 

「和布」は何と読むかわかりますか? 実は「和布」は、読み方によって全く違う意味になる言葉。「和布」の読み方と意味、日本各地の「和布」がつく地名も紹介します。

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「和布」の読み方と意味は?  

まず、「和布」の読み方と意味から解説します。「和布」は、辞書によると大きく分けて「にきめ」「わふ」「わかめ」の読み方で説明されています。それぞれの読み方と意味を、一つ一つ見てみましょう。

にきめ

和布読み方意味使い方例文類語言い換え

柔らかな海草。ワカメの類。 (<小学館 デジタル大辞泉>より)

後世は「にぎめ」とも。

わふ

和布読み方意味使い方例文類語言い換え

柔らかく肌ざわりのよい布。にきたえ。 (<小学館 デジタル大辞泉>より)

言い換えの言葉「にきたえ」は、細い糸できめ細かく織った布のこと。また、打ってやわらかくした布を指していうことも。

わかめ

和布読み方意味使い方例文類語言い換え

コンブ科の褐藻。外海の浅い所に生える。長さ約1メートルになり、暗褐色。外見は根・茎・葉に分かれ、葉は羽状に切れ込む。成熟すると茎の両側にひだ状の胞子葉ができ、めかぶ・みみとよばれる。古くから食用とし、養殖もされる。にぎめ。めのは。 (<小学館 デジタル大辞泉>より)

「わかめ」は、「和布」のほかに「若布」「稚海藻」の漢字表記も。マメ知識として、知っておくとよいでしょう。 「わかめ」と「にきめ」は、いずれも海藻を指していますが、「和布」を「わかめ」と読むと「コンブ科の海藻のこと」で、「にきめ」と読むと「柔らかな海藻のこと」と少し幅広い意味に。

食卓でおなじみの「和布蕪」ー 読めますか? 

「和布(わかめ)」と「蕪(かぶら)」の文字が一つになった「和布蕪」。「めかぶら」または「めかぶ」と読みます。 食用の「めかぶ」といえば、わかる人もいるのでは? ネバネバしていて、食べるとコリコリッとした歯ごたえのある食感の「和布蕪(めかぶ)」のことです。独特のネバネバ感は「フコイダン」と呼ばれる水溶性食物繊維によるものです。

和布読み方意味使い方例文類語言い換え和布蕪

「和布蕪(めかぶ)」は、「和布(わかめ)」の根ぎわの茎の左右に、厚い葉がひだ状についたもの。「和布(わかめ)」の胞子のできる部分です。また、海藻の根を干し固めて作った小形の鏑のことを指すこともあります。

間違いやすい「和布」の読み方

「和布」は辞書によると、大きく3つの意味があることを説明しました。3つの意味のうち、特に間違えやすいのが、2つ目に説明した「柔らかく肌ざわりのよい布」の「和布」の読み方です。

「わふ」と「わぬの」どっちが正しい? 

「和布」の「和」は「わ」、「布」は「ぬの」「ふ」と読むことができます。「柔らかく肌ざわりのよい布」の意味で「和布」を使う時、皆さんは、どちらを使っていますか? つい「わぬの」と読んでしまいたくなる人もいるかもしれません。しかし、「わぬの」は間違いで、正しくは「わふ」です。間違えないように、覚えておきましょう。

和布読み方意味使い方例文類語言い換えわふわぬの

手作りが好きな人は、「和布」を使った小物づくりや洋服のソーイングを楽しんだこともあるのでは? 色とりどりのはぎれを組み合わせて作るパッチワークも人気。デザイン性にこだわった「和布」のバッグやポーチなど、様々な使い方ができます。

覚えておきたい「熟字訓」—「和布」の読み方

もう少し「和布」の読み方で知っておきたいことを紹介します。海藻類を指す「和布」を「わかめ」「にきめ」と読むのは「熟字訓(じゅくじくん)」といわれる読み方のルールによるもの。「熟字訓」とは、2字以上の漢字の組み合わさった「熟字」に読み方があてられている言葉。読み方が特殊なので、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんど。

和布読み方意味使い方例文類語言い換え

「和布」を「わかめ」「にきめ」と読むのは? 

例えば、「和布」を「わかめ」「にきめ」と読む場合について説明すると、「和布」に用いられている「和」の漢字は「わ」と読むことはできますが、一字で「に」とは読むことはできません。同じく、「布」も「ぬの・ふ」と読むことはできますが、一字で「かめ」「きめ」と読むことはできません。

つまり、「和」と「布」の2つの漢字が組み合わさって「和布」となってはじめて、「わかめ」「にきめ」と読むことができるわけです。「和」や「布」の一字の漢字単体に読み方が振り分けられてはいません。これが、「熟字訓」の特徴です。

全国各地に「和布」にゆかりのある地が! 

「和布」の読み方と意味を説明しましたが、正直、知らないと難しいところ。さらに難しいのが、地名です。「和布」と名前のついた地名を調べてみました。

和布刈(めかり)

「和布」にゆかりのある地名を見てみましょう。まずは、福岡県北九州市門司区の「和布刈」。「和布」と「刈」が合わさった「和布刈」が地名に。読み方は「めかり」。関門海峡に面した地域で、対岸には下関市が見えます。近くには、門司港レトロなどの有名な観光地も。

地名の「和布刈」は、地元の「和布刈(めかり)神社」に由来。「和布(わかめ)」のことを和訓で「め」といい、「め」を「刈る」=「和布(わかめ)を刈る」ことから「めかり」と呼ぶようになったといわれているそうです。この名を冠する「和布刈(めかり)公園」は観光地としても人気があります。

絶景・関門海峡を望む「和布刈公園」

和布読み方意味使い方例文類語言い換え

瀬戸内海国立公園に指定されている古城山は、「和布刈(めかり)公園」として整備されていて、下関市の市街地を一望できる絶好のロケーション! 山頂からは関門海峡から関門橋、門司港レトロが見えます。

「和布刈神社」の祭事とは? 

和布読み方意味使い方例文類語言い換え

「和布刈神社(めかりじんじゃ)」は、福岡県北九州市門司区(和布刈地区)にある神社。別名「隼人社(はやとしゃ)」。旧社格は県社。関門海峡に接する神社で、年始は初詣客で賑わいます。毎年旧暦の元旦に執り行われ、創建より続く「和布刈(めかり)神事」は、神職が「和布(わかめ)」・荒布(あらめ)を刈りとる祭事。

「和布(わかめ)」は神の依り代ともされ、万物に先駆けて、自然に繁茂する非常に縁起の良いものだそう。漆黒の闇を背景に烏帽子、狩衣、白足袋に草履姿の神職たちが、松明を頼りに「和布(わかめ)」を刈りとる様子は幻想的で、関門海峡両岸の人々は春の訪れを感じるものに。

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