「群雄割拠」の意味や由来
群雄割拠とは、力を持つ英雄たちが対立し合う様子を表した言葉です。群雄割拠の由来は戦国時代が始まりだといわれており、英雄の群れがそれぞれの領地に立てこもって勢力争いをしていた様を示しています。
群雄割拠は、現代においてはビジネスシーンでも使用される言葉です。そのため正しく意味を理解することが重要です。ここでは、群雄割拠の意味や由来をご紹介します。
群雄割拠は「英雄たちが互いに対立し合う」という意味
群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)
多くの英雄が各地で勢力を振るい、互いに対立し合うこと。
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
群雄割拠の「群雄(ぐんゆう)」とは英雄の群れを表し、「割拠(かっきょ)」とは自分の領地を陣地として、勢力を張ることを意味します。つまり「群雄割拠」は英雄の大群が領地に立てこもって、勢力を競い合うことを表現しているのです。
ビジネスシーンで使用される場合は、例えば自社が業界内で生き残らなければいけないときに、「群雄割拠の時代を生き残る企業に成長しなければいけない」と表現します。多くの競合他社と戦い、勝ち抜くことを表しているのです。
「群雄割拠」は戦国時代が始まり
「群雄割拠」という言葉が使われるようになったのは、日本の戦国時代が始まりといわれています。戦国時代に各地で力を持った英雄たちが対立し合い、勢力争いを起こしていた様子が群雄割拠と表されました。
つまり群雄が示す英雄とは、戦国武将のことを表していると考えられます。一方で日本だけではなく、中国やローマ帝国など世界中で戦国時代があったため、それぞれの様子を群雄割拠と表現していたのです。
群雄割拠の使い方や例文
群雄割拠はビジネスシーンでも使用される言葉です。戦国時代の勢力争いのように、ビジネスの場でもさまざまな企業と競い合うことは多いでしょう。また、スポーツ界でも使用されます。
【例文】
・IT業界は今や群雄割拠の時代に突入しています。
・残念ながら、群雄割拠な状態になるほど実力を持った選手がいません
・今まで競技人口が少なかったものの、オリンピックで注目されたことを機に群雄割拠の時代になると予想しています
群雄割拠の類語3選
群雄割拠の主な類語は、以下の3つです。
・竜騰虎闘(りゅうとうことう)
・竜闘虎争(りゅうとうこそう)
・竜攘虎搏(りゅうじょうこはく)
「竜騰虎闘」は、同じ実力を持つ者が戦う様を表現した言葉です。「竜闘虎争」は、文字どおり竜と虎のように対立している様子を示しています。「竜攘虎搏」は「竜騰虎闘」と同様に、互角の力を持った者が激しく戦うという意味です。
どの言葉も群雄割拠と意味合いが似ているため、正しく理解しましょう。
同じ実力を持つ者が戦う「竜騰虎闘」
竜騰虎闘とは「りゅうとうことう」と読み、互角の力を持つ2人が戦う様を表した言葉です。「騰」には、天に勢いよく昇るという意味があります。
【例文】
・レスリングの決勝戦で、竜騰虎闘のような戦いが繰り広げられました
・竜騰虎闘の戦いが予想されており、どちらが優勝するかわかりません
・今年の運動会は赤組と白組の力の差が少なく、竜騰虎闘の戦いとなりました