竜と虎のように対立する「竜闘虎争」
竜闘虎争とは「りゅうとうこそう」と読み、同じ実力を持つ2人が激しく戦うという意味です。竜と虎が戦う様が転じてできた言葉だといわれており、竜騰虎闘と言い換えできます。「竜闘」と「虎争」はともに複数の英雄の激しい戦いのたとえ、という意味を持つ言葉です。
【例文】
・竜闘虎争の末、〇〇くんが負けました
・今日の準決勝は、まるで竜闘虎争の戦いのようでした
・お互い引かずに戦い続ける様子は、まさに竜闘虎争の戦いといえるでしょう
同程度の実力者が激しく戦う「竜攘虎搏」
竜攘虎搏とは「りゅうじょうこはく」と読み、互角の力を持った2人が激しく戦うことを意味する言葉です。「攘」は排除するや退ける、「搏」は手で殴ることや打つことという意味があります。つまりお互いに手で殴り合い、競い合っている様子を示しています。
【例文】
・今回の生徒会選挙は、〇〇さんと△△さんの2人が竜攘虎搏の戦いを繰り広げるだろう
・竜攘虎搏の戦いが予想された決勝戦でしたが、試合開始から数分で決着がつきました
群雄割拠の対義語2選
群雄割拠の対義語は、「四海兄弟(しかいけいてい)」と「寡占(かせん)」の2つがあります。「四海兄弟」とは、世界の人々が人種や国籍を問わず仲良くする様を表した言葉です。群雄割拠のように競い合わず、兄弟のように仲良くするべきであると表現したいときに使います。
「寡占」とは少数の勢力が独占している状態を示しており、群雄割拠のように対立していない点が異なるでしょう。ここでは、群雄割拠の対義語をご紹介します。
兄弟のように仲良くなるという意味を持つ「四海兄弟」
四海兄弟とは「しかいけいてい」と読み、世界中の人が人種・民族・国籍を問わず、兄弟のように愛し合うべきであるという意味です。
四海兄弟の「四海」とは、世界にある4つの海のことを指しており、人種や国籍を問わず世界中の人々という意味です。「兄弟」は兄弟のように仲良くという意味で使われています。四海兄弟を使用する際は、名詞として使用するのが一般的です。
【例文】
・四海兄弟のような会社を目指していきたい
・人種や国籍よりも、四海兄弟の心が何よりも重要です
独占している様を表す「寡占」
寡占とは「かせん」と読み、少数の勢力が独占している状態を指す言葉です。経済用語でもよく聞く言葉なので、一度は聞いたことがあるでしょう。寡占の「寡」には「失った」「少ない」、寡占の「占」には「独り占め」という意味があります。多数の勢力が競い合っている群雄割拠に対して、寡占は独占している点が異なります。
【例文】
・この業界は日本の企業が寡占しています
・市場の寡占が進むと、価格競争が起こりづらくなるでしょう
群雄割拠の使い方をマスターしよう
群雄割拠とは力のある英雄たちが互いに競い合い、対立している様子を表した言葉です。戦国時代に由来する言葉といわれており、現在ではビジネスシーンでも使用されます。
また群雄割拠には類語や対義語などが複数存在しているため、正しい使い分けが必要です。特に群雄割拠の類語は漢字が難しいため、書き間違いにも注意しましょう。
写真・イラスト/(C)shutterstock.com