「十把一絡げ」の意味とは?
読み方は「じっぱひとからげ」。さまざまな種類のものを区別することなくひとまとめにすることです。「十把」とは束が十あるという意味で、それを一つにまとめることを表しています。
十把一絡げ
いろいろな種類のものを、区別なしにひとまとめにして扱うこと。また、一つ一つ取り上げるほどの価値がないものとしてひとまとめに扱うこと。「十把一絡げにして考える」
(引用〈小学舘 デジタル大辞泉〉より)
それぞれに意味があり個別に扱うべきであるにも関わらず、すべて同じように扱うというネガティブな意味合いがある言葉です。ここでは、「十把一絡げ」の言葉の由来についてご紹介します。
「十把一絡げ」の語源
「把 」とは、たばねたものを数えるのに用いる言葉で、十把とは十束あるという意味です。「一絡げ」の「絡げ(からげ)」とは「たばねてくくる」「 巻きつける」という意味があり、「十把一絡げ」は十束をひとつにまとめるという意味になります。これを例えにして、束のそれぞれに差異があってもまとめて取り扱うという内容で使われる言葉です。
ネガティブなニュアンスがある
「十把一絡げ」は本来であれば個別に扱うべきものを一括りにしているという、ネガティブなニュアンスがあります。それぞれに異なる価値があるのに、それらには目を向けないということです。そのような行為を批判する意味合いで使われることが多い言葉といえるでしょう。そのため、単に「まとめる」という意味で使用しても、相手は何か批判されたと感じる可能性があります。使う場面には十分に注意しましょう。
「十把一絡げ」の例文
「十把一絡げ」の例文をいくつかご紹介します。どのような場面で使われる言葉なのか確認し、理解を深めましょう。
例文
・会議ではさまざまな意見が飛び交ったにも関わらず、十把一絡げに扱われてしまった。
・同じ20代でもいろいろなタイプがいるのに、十把一絡げに捉えて批判するのはよくないね。
・あの人は出身地が同じというだけで、十把一絡げに人を見る傾向がある。
・現代の若者を十把一絡げに見るのは間違いだ。さまざまな考えを持っていることを理解しなければならない。
・彼女はセールになるとよく吟味もせず、十把一絡げにカゴに入れてしまう。
・係長は新入社員を十把一絡げに見ているが、各自の個性にもっと着目すべきだ。
・彼は間違った行動もするが、良いことをする場合もある。十把一絡げに評価するのはよくない。
「十把一絡げ」の類義語
「十把一絡げ」にはいくつかの類語があります。類語を知っておくことで、場面に応じてより適切な言葉を使い分けることが可能です。「ごちゃまぜ」や「一緒くた」などは、「十把一絡げ」と同じくまとめて扱うことを批判する言葉といえるでしょう。「一括」も「十把一絡げ」の類語ですが、単にまとめることを指すだけのニュートラルな言葉です。「十把一絡げ」の類語について、詳しく見ていきましょう。