対義語は「造次顛沛」「電光石火」など
果てしない時間を表す「未来永劫」の対義語は、とても短い一瞬、月日を意味する言葉です。3つの対義語をご紹介します。
・「造次顛沛(そうじてんばい)」:とても短い時間
・「電光石火(でんこうせっか)」:とても短い時間、素早い行動
・「一朝一夕(いっちょういっせき)」:わずかな月日
時間の単位に差はあれど、どの表現も「未来永劫」とは対照的に短い期間を表します。
【目次】
「未来永劫」の使い方と例文
将来と、とてつもなく長い時間が組み合わさった「未来永劫」は、これから先のことについて計画を話したり、意見を述べたりする際に利用できます。お祝いの席や、ビジネスシーンでも用いられる表現です。
「未来永劫」を実際の生活の中で自然に使いこなせるように、例文もご紹介します。表現を使う際に気を付けたいポイントも押さえておきましょう。
先のことについて話す時に使う
「未来永劫」は、かしこまった式典のようなお祝いの席や、これからの決意や抱負を述べる際に相性がいい言葉です。「未来永劫」は、単に長い時間という表現に比べると、少し大袈裟なニュアンスが含まれるため、使うシーンには注意が必要です。
ビジネスシーンで取引条件を提示して、相手に承諾をもらおうとする場合に「未来永劫、御社以外とは契約をいたしません!」などと宣言してしまうと、少しオーバーな印象になるかもしれません。
反対に、打消しの形であれば、日常でも頻繁に使われています。
「未来永劫」を使った例文
それでは次に、将来のことを述べる用法と、打消しでの用法の両方を例文で確認してみましょう。
【例文】
・この契約がまとまる日は、【未来永劫】来ないと思っていました。
・おふたりの仲睦まじい関係が、【未来永劫】続くことをお祈りいたします。
・【未来永劫】発展を続けるには、日々絶え間ない努力が求められるだろう。
・【未来永劫】続く組織には、指揮を執るリーダーの存在が欠かせません。
まとめ
「未来永劫」とは、果てしなく続く長い時間を表します。仏教の中で時間を表す最長の単位である「劫」が、言葉の由来となっています。
将来を意味する「未来」と、長い時間を意味する「永劫」が組み合わされた熟語で、これから先のとても長い時間という意味が強調された表現です。
とてつもない時間を形容する「未来永劫」は、少し大袈裟な表現に聞こえてしまう点に注意が必要です。おめでたいお祝いの席では問題ありませんが、ビジネスシーンなどで連発してしまうと、口先だけの人だと思われてしまう可能性があります。
打消しの形であれば、「未来永劫」を気軽に日常でも利用できるでしょう。仏教にルーツを持った「未来永劫」を自然に使いこなせるようになれば、普通に長時間と表現するよりも、相手に与える印象をアップさせられるはずです。
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