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LIFESTYLE雑学

2021.12.08

「面従腹背」ってどういう意味? 意味を理解し、正しく使おう!【いまさら聞けない四字熟語】

「面従腹背」はうわべでは従順にみせて、内心では従わないことを意味する言葉です。日常会話で使われることは少ないですが、歴史小説や企業を舞台とするドラマなどにはたびたび登場します。今回は「面従腹背」の意味や使い方、関連語をわかりやすく解説します。

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「面従腹背」とは表面では従順だが内心は従わないこと

【面従腹背:めんじゅうふくはい】
表面では服従するように見せかけて、内心では反抗すること。

「面従腹背(めんじゅうふくはい)」とは、上辺では従順に従っていても、内心では従う気がなく反発していることのたとえです。「腹背」をそのまま「はらせ」と読まないように気をつけましょう。

面従腹背

「面従腹背」の類語は以下のとおりです。

〔類語〕裏表、表裏、反対、陰日向、背中合わせ、裏腹、反抗的、喧嘩腰、つむじ曲がり、ひねくれ者、反発、逆らう、悪たれ、へそを曲げる、虫の居所が悪い

社会人ともなると「上司の指示や命令に納得がいかず反発していても、表向きはおとなしく従わなければならない」というまさに「面従腹背」の状況を経験することもあるでしょう。

由来は「面従後言(めんじゅうこうげん)」あるいは「面従腹誹(めんじゅうふくひ)」

「面従腹背」の語源は、古代中国の歴史書「書経」にある「面従後言(めんじゅうこうげん)」とされています。

「書経」には、中国の神話に登場する王の舜(しゅん)が、次の王となる禹(う)に、「汝面従して、退きて後言有ること無かれ」(表面で服従し、裏で陰口をいってはいけない)と伝えたという話があります。ここから、「面従後言」は「表向きは服従して、裏では陰口をたたく」という意味で使われるようになりました。

この「面従後言」がいつしか、「表面的には従って腹の中でののしる」という意味の「面従腹誹(めんじゅうふくひ)」にかわりました。さらに明治時代に腹誹(ふくひ)が「ふくはい」と誤読され、誤った読み方につられて「腹背」の字となったという説が有力のようです。

中国語では腹背は単に「お腹と背中」をあらわす語句にすぎません。腹の中で背くという意味はなく、現代でも「腹誹」を使っています。腹背を腹の中で背くとするのは、日本ならではの使い方といえます。

「面従腹背」の使い方と例文・関連語

ここからは「面従腹背」の例文と、関連語をご紹介します。「面従腹背」はビジネスシーンなどで使われる言葉ですが、ネガティブな意味のため使う際にはやや注意が必要です。例文から実際の使い方を確認してみてください。

面従腹背

「面従腹背」の関連語としては、類語の「面従腹誹」「巧言令色」、対義語である「忠義」「全体服従」などが挙げられます。それぞれ詳しく解説していきます。

「面従腹背」を使った例文4つ

「面従腹背」は名詞として使われることが多く、文脈によっては「面従腹背の〜」「面従腹背な〜」のように形容詞的に用いられることもあります。さらに、「面従腹背する」のように動詞として使われるケースも見られます。

【例文】
・彼が【面従腹背】であることは、周知の事実だ。
・あの人は【面従腹背】だから、気をつけたほうが良いよ。
・納得はできないが、いったんは【面従腹背】の態度でやり過ごすことに決めた。
・社長の独裁に【面従腹背】していたに過ぎない。

「面従腹背」の類語は「面従腹誹」「巧言令色」など

「面従腹誹(めんじゅうふくひ)」は「面従腹背」の語句の由来とされます。「誹」にはののしるという意味があり、表面上は良い顔をしながら心の中で悪口をいうことのたとえです。

「巧言令色(こうげんれいしょく)」は、心にもないような口先だけのことをいったり、相手に気に入られるためにうまくつくろうさまをあらわします。「巧言」はうまい言葉、「令色」は良い表情という、もとはそれぞれ良い意味である二つの言葉がくっつき、ネガティブな意味で使われるようになりました。

【巧言令色:こうげんれいしょく】
言葉を飾り、心にもなく顔つきを和らげて、人にこびへつらうこと。「―ならざるを愛し」〈織田訳・花柳春話〉

「面従腹背」の対義語は「忠義」「絶対服従」など

「忠義」は、国家や主君、大切な相手に対して、真心をこめて仕えることをあらわす言葉です。「忠義を尽くす」「忠義なふるまい」といった使い方をします。

また、「絶対服従」は何があっても逆らわず、意思や命令に従うことを意味します。いずれも、上辺では従順に振る舞いながら、内心では従わない「面従腹背」とは対照的な意味で使われます。

【忠義:ちゅうぎ】
主君や国家に対し真心を尽くして仕えること。また、そのさま。「―を尽くす」「―な振る舞い」

面従腹背する人・される人の特徴

面従腹背する人には「不満がある」「野望がある」「軽はずみ」、逆に面従腹背される人には「リーダー性がない」「思いやりがない」「人に厳しい」といった特徴があります。

面従腹背

自分が面従腹背する、あるいはされるような事態は避けたいもの。ここからは、それぞれの特徴について解説します。当てはまるようなことがないか、自分を振り返ってみましょう。

面従腹背する人:「不満がある」「野望がある」「軽はずみ」

不満を抱えながら、仕方なく上司などの命令に従っている場合、次第に反発心が大きくなり「面従腹背」となることが考えられます。

野望をもっている人も「面従腹背」の状況になりやすいでしょう現状は従うしかなくても「今に見てろよ」という思いを抱えているパターンです。

また、自分の考えや信念がなく、相手の言動に流されてとりあえず従っているような軽はずみな人も、「面従腹背」の状態になる可能性があります。

面従腹背される人:「リーダー性がない」「思いやりがない」「人に厳しい」

リーダー性に欠ける人物が人の上に立った場合、周りは次第にそれを見抜き、軽んじるようになります。周囲の人間は、肩書はリーダーであるその人物に表面上は従っていますが、心の中では舌を出しているかもしれません。

思いやりがない人は、他人の気持ちにかまわずに目標達成にむけて突き進む傾向があります。周囲は反発し、やがて敵だらけの状況になるかもしれません。そうなってしまうと、命令や指示に従ってもらうことが難しくなります。

人に厳しく自分には甘い人も、面従腹背される可能性があります。他人にばかり要求し自分のことは改めない人は、部下や後輩から慕われることはないでしょう。裏では批判や陰口の対象になっているかもしれません。

「面従腹背」を理解し正しく使おう

「面従腹背」とは、表面上は従っていても内心では反発している様子をあらわす言葉です。社会に出てから、面従腹背する、あるいはされるといったことに近い経験がある人は少なくないでしょう。

面従腹背

社会から「面従腹背」が一掃されたら過ごしやすくなりそうですが、現実にはなかなか難しいのではないでしょうか。今後もつきあっていく可能性が高い「面従腹背」について、意味を正しく理解して、適切に使えるようにしましょう。

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イラスト・写真/(C)Shutterstock.com

(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

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