ことわざ「瓢箪から駒」とは?
「瓢箪」を使ったことわざに「瓢箪から駒」がありますが、意味は知っていますか? 言葉の由来や使い方をチェックしましょう。
■意味・由来
「瓢箪から駒」は、「瓢箪から駒が出る」ともいいます。意味は「思いがけないことから思いもよらない結果が生じること」です。現実では起こり得ないようなことが起こることを表しています。
このことわざは中国の仙人、「張果」の伝説が由来となっています。昔、張果が白いロバに乗って各地を回り歩いていたところ、旅の疲れを感じ休もうとしました。すると、張果は持っていた小さな「瓢箪」にロバを入れてしまったというお話です。このように東アジアでは古くから「瓢箪」の中に別の世界があると考えられていました。
また、ひょんなことから思いがけない結果になることはそうそうないことから「瓢箪から駒も出ず」と否定形で用いられることもあります。
■例文をチェック
日常生活では、思ってもみないことが起きた時や、そんな珍しいことが起きるわけがないというようなときに「瓢箪から駒」を使います。
・不景気だから期待していなかったが、社長から金一封をもらえた。瓢箪から駒とはこのことだ。
・クラスで一番人気のAちゃんから告白されるなんて、瓢箪から駒が出るくらいあり得ないことだよ。
・弟が政治家になるなんて瓢箪から駒が出ることもあるものだ。
「瓢箪」は食べられる?
「瓢箪」は瓜科の植物なので、もしかしたら食べられるのかな? と思う方もいらっしゃるはず。食用の「瓢箪」は、炒め物やサラダにして食べられます。しかし、庭などで見かける観賞用の「瓢箪」には、ククルビタシンと呼ばれる毒が含まれており食べられません。誤って食べると、下痢や嘔吐などの食中毒症状が起きてしまうので注意しましょう。
最後に
ユニークな形の実が特徴的な「瓢箪」。古くから日用品や観賞用として世界中で親しまれていた植物です。現在でも「瓢箪」は、蕎麦屋の七味入れとして見かけたり、和雑貨屋では「瓢箪模様」の手ぬぐいや雑貨がたくさん販売されています。この機会に「無病息災」「子孫繁栄」の縁起や、ことわざを一緒に覚えてみてはいかがでしょうか?
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