ことわざ「瓢箪から駒」とは?
「瓢箪」を使ったことわざに「瓢箪から駒」がありますが、意味は知っていますか? 言葉の由来や使い方をチェックしましょう。
■意味・由来
「瓢箪から駒」は、「瓢箪から駒が出る」ともいいます。意味は「思いがけないことから思いもよらない結果が生じること」です。現実では起こり得ないようなことが起こることを表しています。
このことわざは中国の仙人、「張果」の伝説が由来となっています。昔、張果が白いロバに乗って各地を回り歩いていたところ、旅の疲れを感じ休もうとしました。すると、張果は持っていた小さな「瓢箪」にロバを入れてしまったというお話です。このように東アジアでは古くから「瓢箪」の中に別の世界があると考えられていました。
また、ひょんなことから思いがけない結果になることはそうそうないことから「瓢箪から駒も出ず」と否定形で用いられることもあります。
瓢箪から駒が出でる
1 意外な所から意外な物が出ること。ふざけて言ったことが実現することのたとえ。
2 (多く打消しの語を伴って)とうていありえないことのたとえ。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
■例文をチェック
日常生活では、思ってもみないことが起きた時や、そんな珍しいことが起きるわけがないというようなときに「瓢箪から駒」を使います。
・不景気だから期待していなかったが、社長から金一封をもらえた。瓢箪から駒とはこのことだ。
・クラスで一番人気のAちゃんから告白されるなんて、瓢箪から駒が出るくらいあり得ないことだよ。
・弟が政治家になるなんて瓢箪から駒が出ることもあるものだ。
「瓢箪」の英語は?
瓢箪を英語で表したい時には、「gourd」を覚えておくと良いでしょう。
瓢箪の英訳
ひょうたん【×瓢×箪】
1〔植物〕a gourd [ɡɔ́ːrd|ɡúəd];〔その実〕a gourd
2〔容器〕a gourd
(引用〈小学館 プログレッシブ和英中辞典〉より)
「gourd」はウリ科の果実の総称としても使われる言葉ですが、特に「ヒョウタンの実」を指します。
また、「calabash」も瓢箪を表す英単語です。
calabashの意味
1 《植物》ヒョウタン;その果実
2 《植物》ヒョウタンノキ(calabash tree);その果実
3 ヒョウタン製品
(引用〈小学館 プログレッシブ和英中辞典〉より)
「calabash」と「gourd」どちらも瓢箪にあたる英単語ですが、「gourd」はより広い範囲を指し、一般的によく使われている言葉です。
最後に
ユニークな形の実が特徴的な「瓢箪」。古くから日用品や観賞用として世界中で親しまれていた植物です。現在でも「瓢箪」は、蕎麦屋の七味入れとして見かけたり、和雑貨屋では「瓢箪模様」の手ぬぐいや雑貨がたくさん販売されています。この機会に「無病息災」「子孫繁栄」の縁起や、ことわざを一緒に覚えてみてはいかがでしょうか?
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