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LIFESTYLE雑学

2022.02.01

「百鬼夜行」とは? 意味や類語、魑魅魍魎との違いを解説

「百鬼夜行」と聞くと、なにやら怪しげなイメージが思い浮かびませんか? 近年では「鬼」や「妖怪」が登場するアニメや漫画がブームになっていますね。今回は「百鬼夜行」の意味や魑魅魍魎との違い、有名な『百鬼夜行絵巻』について解説します。

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「百鬼夜行」の意味や読み方とは?

「百鬼夜行」は「ひゃっきやぎょう」または「ひゃっきやこう」と読みます。意味を辞書で調べてみましょう。

百鬼夜行

1 いろいろの化け物が夜中に列をなして出歩くこと。2 得体の知れない人々が奇怪な振る舞いをすること。(<小学館デジタル大辞泉>より)

妖怪や鬼などの化け物がぞろぞろと歩き回ることを「百鬼夜行」といいます。その字面からは夜の闇の中をたくさんの妖怪たちが練り歩く様子が思い浮かぶようですね。「百鬼夜行」は、妖怪たちを指すのが一般的ですが、2番目の意味のように、人々が奇怪な行動をする様子にも例えられます。

近年では、漫画『鬼滅の刃』など、鬼や妖怪という日本のあやかしが登場する作品がブームになっていますね。「百鬼夜行」もまた、漫画やアニメ、小説の題材にもなっていて、人気漫画『呪術廻戦百鬼夜行』や、『百鬼夜行抄』、小説『百鬼夜行シリーズ』などが有名です。

妖怪たちが練り歩く「百鬼夜行絵巻」とは?

「百鬼夜行」といえば、その妖怪たちの姿が描かれた『百鬼夜行絵巻』が有名です。『百鬼夜行絵巻』とは、室町時代に描かれた絵巻のこと。赤鬼や青鬼のほか、おかめのような化け物やお歯黒女、琴や琵琶、笙などの楽器や、扇、鍋、釜などの器物や調度品が化け物の姿となって行進するさまが描かれています。

百鬼夜行

『百鬼夜行絵巻』は、室町時代〜大正時代まで数多く制作されており、多数の作品が現存しています。その中でも京都大徳寺真珠庵の一巻が最古のものとされ、重要文化財になっています。

現代ではフィクションとして捉えられている「百鬼夜行」ですが、平安時代の説話集『江談抄』の中では、ある人が「百鬼夜行」に行き会ったことが伝えられており、「百鬼夜行日」が定められ、夜間の外出が禁じられていたこともあるそう。現代のように街灯もない時代には、闇夜の中に何か不思議な存在を感じ取ったのかもしれませんね。

使い方を例文でチェック!

「百鬼夜行」は、どのようなシーンで使われる言葉なのでしょうか? 例文でチェックしていきましょう。

百鬼夜行

1:お墓の近くの道路は夜になると薄暗く、百鬼夜行が起きそうなところだね

実際に妖怪たちが練り歩く姿を目にすることは、現実的に考えられないため、日常会話で「百鬼夜行」を使うときは、たいてい例えとして使用されます。

お墓の近くや廃墟、夜になると人通りの少なくなる道などは歩いていて気味が悪いと感じるもの。そんなお化けが出そうな怖い場所ということを伝えたいときに「百鬼夜行」を使うと良いでしょう。

2:今や財政界は百鬼夜行の群れである

「百鬼夜行」は、得体の知れない人々の集団を指すときにも使われる言葉です。そのため、政界の重鎮や会社の経営陣などが、身勝手な振る舞いをしているたとえとして「百鬼夜行」を使うこともできますよ。

3:その街は治安が悪く暴行事件が多発している。まさに百鬼夜行のような状態だ

盗みや暴行事件などが多発し、無法地帯のような状況にも「百鬼夜行」は使われます。悪人たちが、法の規制やモラルなどはお構いなしに街を占拠している様子は「百鬼夜行」と似ているかもしれませんね。

類語や言い換え表現とは?

「百鬼夜行」の類語には「魑魅魍魎」「妖怪変化」「複雑怪奇」などがあります。いずれも人智でははかり知れないような不思議な物事に関する言葉です。詳しい意味をチェックしていきましょう。

1:魑魅魍魎

魑魅魍魎(ちみもうりょう)」の意味は以下の通りです。

いろいろな化け物。さまざまな妖怪変化(へんげ)。(<小学館デジタル大辞泉>より)

様々な妖怪や化け物のことを「魑魅魍魎」といいます。「魑魅」は「山林の気から生じる化け物」。魍魎」は、「山川・木石に宿る精霊」を指します。「魑魅魍魎」が妖怪や化け物の集団を表す言葉なのに対して、「百鬼夜行」はたくさんの妖怪たちが夜に練り歩く様子を表した言葉です。これが両者の違いといえるでしょう。

・夜になると都には魑魅魍魎が跋扈(ばっこ)した。
・山奥にいる魑魅魍魎に悩まされた。

百鬼夜行

2:妖怪変化

妖怪変化(ようかいへんげ)」は、「怪しい化け物」のことです。人智でははかり知れない恐ろしい化け物のことをいいます。「変化(へんげ)」には、「神仏などが姿を変えて現れること」「化け物」という意味があり、よって「妖怪変化」は「妖怪」と「変化」という似た意味を持つ言葉を重ねた四字熟語とされています。

・祠の近くにいた狐は妖怪変化だったのかもしれない。

3:複雑怪奇

「複雑怪奇(ふくざつかいき)」の意味は以下の通りです。

複雑でわかりにくく不思議なこと。また、そのさま。(<小学館デジタル大辞泉>より)

その文字が表す通り「複雑怪奇」は、複雑で不思議な様子や状況を指す言葉です。「百鬼夜行」や「魑魅魍魎」のように直接妖怪を表す言葉ではありませんが、人の頭では解決できないような不思議な出来事が起きているという点が「百鬼夜行」と似ていますね。

・複雑怪奇な事件だともっぱらな噂だ。
・外国人からすると日本の路線図は複雑怪奇に見えるらしい。

英語表現とは?

「百鬼夜行」に出てくる妖怪や化け物のことを英語ではなんというのでしょうか? 主なものとしては「Ghost」「Monster」「Goblin」が挙げられます。また、そのまま「Yokai」と表現しても良いようです。

Ghost」は、「幽霊、亡霊」などを指します。亡くなった人の霊というようなニュアンスですね。「Monster」は、「怪物、化け物」という意味。伝説や想像上の生き物のことを指します。「Goblin」は、ヨーロッパの伝説に出てくる小鬼や悪鬼のことで、人に危害を加える存在といわれています。

最後に

「百鬼夜行」の意味や類語、英語表現などは理解できましたか? 『百鬼夜行絵巻』では、赤鬼や青鬼などの定番の妖怪に混じって、琴や扇、鍋などの道具たちが妖怪になっているのがユニークでしたね。

室町時代には、100年経った道具には魂がこもり、「付喪神(つくもがみ)」に変化すると信じられていたのだとか。物を大切にしないと妖怪になって追いかけられるぞ、という戒めも込められていたのかもしれません。この機会に「百鬼夜行」の言葉の意味とそれにまつわる歴史も覚えてみてはいかがでしょうか?

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