「恫喝」とは「おどして恐れさせること」
「恫喝」は「どうかつ」と読み、「何らかの目的のためにおどして恐れさせること」という意味です。「調子に乗るな」など大声で暴言を吐くことは「恫喝」に該当します。
【恫喝】どうかつ
人をおどして恐れさせること。おどし。
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
近年では上司が部下に向かって「恫喝」する行為がパワハラとも呼ばれ、社会的な問題となっています。
「恫喝」そのものは刑罰に該当しません。しかし、「恫喝」が相手に無理を強いたり、害悪を加えたりする脅迫行為や強要行為になると、脅迫罪などに該当し刑罰の対象となります。
「恫喝」の語源とは?
「りっしんべん」は心を表す部首です。また「同」には「板に穴を開ける」という意味があります。よって「恫」は「心」と「穴を開ける」を組み合わせて「おどす」や「おどかす」という意味になります。
「喝」は「声がかすれるほど大声を出す」という意味があり、「恐喝」などの熟語にも使用されている漢字です。したがって「恫喝」は「何らかの目的のために大声を出しておどして恐れさせること」を表現しています。
「恫喝」の主な使い方
「恫喝」の主な使い方として、次の5つが挙げられます。
・課長が新入社員をいつも【恫喝】している。
・クレーマーに【恫喝】されて店員がひるんでいた。
・「席を譲れ」と質の悪い高齢者に【恫喝】された。
・前職では【恫喝】や罵倒が日常化していた。
・隣に座っていた酔っぱらいに絡まれた挙げ句、最後には【恫喝】され、店員に助けてもらった。
これらの使い方からも分かるように、「恫喝」は「何らかの目的のために大声でおどして恐れさせる」際に利用できる表現です。金銭を要求された場合は「恫喝」ではなく、「恐喝」に該当します。状況次第では類義語を使用しなければならないため、注意が必要です。
「恫喝」における5つの類義語
「恫喝」における類義語として、次の5つが挙げられます。
「威嚇」「脅迫」「恐喝」「威迫」「強迫」
どの言葉も威圧的に接して相手を怯えさせることを意味しますが、使用するシチュエーションが異なります。言葉によっては刑事罰に該当するものもあるため、各言葉の意味をしっかりと理解して使い分けましょう。ここでは、類義語ごとの詳しい内容について解説します。