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2022.03.06

海外では「海のきゅうり」と呼ばれている! 【海鼠】←この軟体生物は何?

「海鼠」は海に生息する軟体生物の名前です。なぜ鼠という漢字が使われるのかというと、動き方やフォルムが鼠に似ているとされるからです。今回は「海鼠」の漢字の成り立ちや名前の由来、生物としての特徴などをご紹介します。

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読めたらすごい!「海鼠」の読み方とは?

海の鼠(ねずみ)と書く動物の名前、正しい読み方をご存じでしょうか?
まずは、辞書ではどのように説明されているのかを見てみましょう。

【海鼠:なまこ】
ナマコ綱の棘皮 (きょくひ) 動物の総称。すべて海産。体は円筒形で前後に細長く、前端に口と触手、後端に肛門があり、皮膚の中に小さな骨片が散在。種類が多く、マナマコは生食のほか、海参 (いりこ) ・海鼠腸 (このわた) に加工する。《季 冬》「尾頭のこころもとなき―哉/去来」
製錬した鉄・銅・鉛などを鋳型に流し込んだもの。
「海鼠板」「海鼠壁」「海鼠絞り」などの略。

(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

海鼠

「海鼠」の読み方、正解は「なまこ」でした!なぜ鼠という漢字が使われているのかは、「海鼠」の見た目などが関係しています。ここでは、「海鼠」の漢字の成り立ちや名前の由来について解説します。

「海鼠」の読み方と漢字の成り立ち

上述のとおり、「海鼠」はなまこと読む漢字です。海生動物の「海鼠」になぜ鼠という漢字が当てられたのかというと、その理由は「海鼠」の見た目に由来します。

「海鼠」は夜に活動する生物であり、夜になると鼠のように這い回る姿が特徴的です。また、「海鼠」の後ろ姿が鼠に似ていると考えられたことも、鼠という漢字が使われるようになったとされる理由です。

「海鼠」の名前の由来

なまこという名前が付けられた由来は諸説あります。有力とされるのは、元々は「海鼠」と書いて「こ」と読んでいたものの、あとから「なま」を付け足したという説です。ミミズ系の動物を「こ」と呼び始めたことから、生で食べるものをなまこ、家の中で飼育するものを「蚕・飼い子(かいこ)」と名付けて区別したとされています。

または、なまこを茹でて乾燥させたものを「煎りこ」と呼ぶことから、生食として区別するためになまを付けたという説も。そのほかには、なまこの特徴である再生能力の高さに由来し、生き返るという意味で生きるという漢字を付け加えたという説もあります。

アメリカやイギリス、ドイツでは「海のきゅうり」と呼ばれますが、これはなまこの体にイボの形をした突起があることが由来です。北欧では「海のソーセージ」、フランスでは「海の長虫」など、国によって特徴的な名前が付けられています。

「海鼠」の生態について

「海鼠」の読み方に加えて生態も知っておくと、「海鼠」に関する理解がさらに深まるでしょう。「海鼠」はさまざまな種類に分かれる生物で、日本に生息するのはその中でもほんの一部です。

海鼠

海中のプランクトンを食べますが、プランクトンが見つからないときには自身の体を使って特徴的な動きを見せることも。そのほか、体の90%以上が水でできているなど興味深い特徴をもっています。「海鼠」の生態について詳しく見ていきましょう。

「海鼠」の種類や生息地

「海鼠」は棘皮動物に含まれる生物で、ウニやヒトデの仲間です。日本では体長20cm〜30cm・太さ5cm〜6cmの「海鼠」が見られ、年間6,000トンほどが水揚げされます。

「海鼠」の種類は1,500種にも上りますが、日本に生息するのはそのなかでも200種ほどです。体の色によって3つに分類され、生息地は主に2つに分かれます。

・アカコ(赤ナマコ)
・アオコ(青ナマコ)
・クロコ(黒ナマコ)

赤ナマコが生息するのは外海の岩場で、青ナマコや黒ナマコは内湾の砂泥を住処とします。

「海鼠」の餌は海中のプランクトン

「海鼠」は海中のプランクトンを餌として食べます。食べる際は触手を使い、海底表面の砂や泥ごと口に運んで飲み込みます。赤ナマコの場合、体重の3分の1もの量を食べられるのが特徴です。なお、一匹あたりが食べる砂や泥の量は年間30kgほどです。

「海鼠」を含む棘皮動物はエネルギー消費が少なく、プランクトンがなければ自らの体をエネルギー源として消費して活動することもできます。

「海鼠」の体は90%以上が水

人間の体に含まれる水分が60%ほどであるのに対し、「海鼠」の体は90%以上が水でできています。再生能力が高く、体を横半分に切っても数か月で再生して2匹に分裂します。

「海鼠」には目がありませんが、皮膚の神経を使って明るさを感じ取ることが可能です。目以外の器官では、耳や血管、心臓もありません。

夜間に活動が活発になりますが、赤ナマコや黒ナマコは昼夜を問わず餌を食べるのが特徴です。なお、「海鼠」は噛んだり刺したりしないため、素手でも触れます。

「海鼠」の活動の仕方

「海鼠」は夜行性であり、一晩に7m〜8mもの距離を移動します。冬は活発に活動しますが、夏は冬眠のように活動を停止するのが特徴です。3月〜9月に産卵期を迎え、生まれてから1年で体長は6cmほどまで大きくなります。

ストレスを感じたときに自己防衛反応として内臓を吐き出すのも特徴です。「海鼠」は海に生息しますが、泳ぐことはありません。呼吸の仕方にも特徴があり、口ではなくお尻から水を吸い込むことで呼吸します。

「海鼠」の食べ方や地域性の違い

「海鼠」は古くから日本で親しまれてきた食べ物です。「食物本草」という書物では、「海鼠」は栄養価が高い珍味として登場します。昔は吸い物にして食べるのが基本でしたが、最近では切った「海鼠」に合わせ酢の一種である三杯酢などをかけて食べることが多いようです。

そのほかの調理法には、「海鼠」の内臓を塩漬けにした「このわた」、卵巣を乾燥させた「このこ」などがあります。「海鼠」を煮てから乾燥させたものは「干しなまこ(いりこ)」と呼ばれ、主に中華料理で用いられます。

かつては、干しなまこは中国への輸出品として重要な役割を担っていました。現在でも生産は続いており、世界中で生産される量は2万トンにも上ります。

「海鼠」の食べ方には地域性の違いもあり、関東では青ナマコを、関西では赤ナマコを好んで食べることが多いです。

食用としても知られる「海鼠」の読み方を知っておこう

海の鼠と書く「海鼠」の読み方は「なまこ」です。見た目や動き方が鼠に似ていることから、鼠という漢字が用いられるようになったとされています。元々は「こ」と呼ばれていましたが、他の生物と区別するために「なまこ」と呼ばれるようになったという説が有力です。

海鼠

「海鼠」の種類は1,500種にも上り、その中でも日本には200種が生息しています。古くから食用としても親しまれ、三杯酢をかけたり塩漬けにしたりする食べ方が一般的です。

この機会に、食べ物としても身近な「海鼠」の読み方や名前の由来、生態について覚えておきましょう。

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