「桜桃」とは?
「桜桃」は何と読むかわかりますか? 「桜桃」は、実は「さくらんぼ」のことで、「おうとう」という読み方も。まずは、「桜桃」という読み方や名前の由来を紹介していきます。
■由来と読み⽅
「桜桃」は、「さくらんぼ」もしくは「おうとう」と読みます。なぜ漢字が当てられているのかというと、昔は果実全般のことを「桃」と呼んでいたから。桜になる果実ということで、「桜桃」という漢字になったそうです。
また、「さくらんぼ」という名前の由来に関しては、「桜の子」を意味する「桜の坊」がもとになっているそう。そのため、昔は「さくらのぼう」と呼ばれ、転じて「さくらんぼ」になったとされています。そのほか、「桜桃」を「さくらもも」と呼んでいたのが、いつしか「さくらんぼ」に転じたとされる説もあるようです。
■「おうとう」と「さくらんぼ」の違いは?
日常的に使う名前は「さくらんぼ」ですが、「おうとう」との違いはあるのか気になりますよね。一般的に、「おうとう」は、果実を含む樹全体のことをさし、「さくらんぼ」は果実のみをさすようです。生産農家などは、「おうとう」と呼ぶ場合が多く、市場に出回る際に「さくらんぼ」という名称に変わるのだとか。
「桜桃」の特徴
「桜桃」の栽培は、1868年にR・ガルトネルというプロシア(ドイツ)の商人が、日本に「桜桃」の果樹を持ち込んだのが始まりだそう。現在、世界ではおよそ1,300種以上、日本でも25種が栽培されているといわれています。では、「桜桃」の特徴をいくつか紹介しましょう。
3〜4月に白やピンクの花を咲かせる
市場に出回っている「桜桃」は、正式には「西洋実桜」と言い、お花見で観賞する桜とは種類が異なります。開花時期は、ソメイヨシノが満開になった1週間後あたり。この頃に、白くて可憐な花を咲かせます。
「桜桃」の実は6〜7月頃が旬
「桜桃」は、6〜7月頃、濃い赤色や、黄赤色の実をつけます。旬が短く、6〜7月頃にしか食べられないのも特徴です。ちなみに、現在日本で食べられている「桜桃」のほとんどは、「甘果桜桃・かんかおうとう(西洋実桜)」という系統のもの。甘味が強いため生食用に栽培されます。そのほか、「酸果桜桃(スミノミザクラ)」、「中国桜桃(シナノミザクラ)」という系統もありますが、これらは酸味が強いため、加工用として栽培されているようです。