「誠心誠意」ってどんな言葉？
ビジネスシーンにおいて、挨拶や謝罪をするときに「誠心誠意」という言葉はよく用いられます。多くの人が、何となく意味を認識している「誠心誠意」という四字熟語ですが、実際のところはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
本章では「誠心誠意」という言葉の意味をはじめ、なぜ現在の意味で使われるようになったのか、その由来を解説します。
言葉の意味
「誠心誠意（せいしんせいい）」という四字熟語には、以下のような意味があります。
嘘偽りなく、真心をもって事に当たること
引用元：精選版 日本国語大辞典〈小学館〉
「誠心誠意」とは「心を込めて、真面目に取り組む」という意味で使われる言葉。「頑張ります」「努力します」よりも、自身の熱意を相手に対してより効果的に伝えることのできる表現です。
言葉の由来
「誠心誠意」という四字熟語は「誠心」と「誠意」という2つの言葉が組み合わさって成る言葉です。「誠心」とは、嘘偽りのない本心を表しています。そして「誠意」とは、欲がなく正直な気持ちという意味で使われる言葉です。
またそれぞれの漢字をみても、「誠」「心」「意」全ての字に、「嘘のない」「正直さ」といった意味が込められています。熟語や各漢字の意味が合わさったことで、「誠心誠意」は現在のような意味で使われることとなりました。
「誠心誠意」の類義語・対義語は？
「誠心誠意」のように、嘘のない正直な気持ちを表した言葉は、他にもたくさんあります。また反対に、真実を曲げるなどの反対の意味をもつ言葉も知っておくと良いでしょう。
このような類義語・対義語までを合わせて覚えることで、ただ「誠心誠意」というワードを覚えるよりも語彙力を養うことができます。また反対の意味を知ることで、「誠心誠意」という言葉の意味も、さらに深く理解することができるでしょう。
「誠心誠意」の類義語
「誠心誠意」と同じような意味で用いられる言葉には、以下のようなものがあります。
・一意専心（いちいせんしん）
・一生懸命（いっしょうけんめい）
・一心不乱（いっしんふらん）
・一心一意（いっしんいちい）
・虚心坦懐（きょしんたんかい）
「一意専心」とは、他の事柄に心を動かされず、一つに集中することを指します。「一生懸命」とは、命を懸けて事に当たることを表す表現です。そして「一心不乱」は、心を一つの物事に集中させ、よそ見をしない様子を表しています。
「一心一意」は集中して一つのことに励むことを意味しており、「虚心坦懐」は心にわだかまりがなく、さっぱりとした心持ちを表した言葉です。
