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LIFESTYLE 漢字クイズ

2023.10.15

屋根と四方の柱からなる小さな建物【四阿】←何と読む?

「四阿」とは屋根と四方の柱で出来た休憩用、あるいは眺望用の小さな建物のことです。「東屋」ともいい、公園などでよく見られるものです。屋外で周囲の景色や自然を楽しむために作られます。今回は「四阿」の意味や言葉の由来、役割について詳しく解説します。

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「四阿」とは屋根と四方の柱からなる小さな建物のこと

四阿」は「しあ」または「あずまや」と読み、屋根と四方の柱から構成される小さな建物を意味する言葉です。休憩したり景色を楽しむためもので、公園でよく見られるものです。

四阿

建物自体を一度は目にしたことがある人が多いと思われますが、しあ、あずまや、のいずれにおいても漢字から正しい読み方を推察することは難しいでしょう。

「四阿」が辞書にはどのように記載されているか、確認してみましょう。

【四阿:しあ】1 あずまや。亭。2 古代中国で、寄せ棟造りの屋根。

【東屋/四阿/阿舎:あずまや】1 庭園などに設けた四方の柱と屋根だけの休息所。亭。→ガゼボ2寄せ棟造りの建物のこと。→真屋催馬楽の曲名。(東屋)源氏物語第50巻の巻名。薫大将、26歳。左近少将との婚約に失敗した浮舟に、薫と匂宮の二人が思慕の情を燃やす。

(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

「四阿」は「東屋」とも表記する

前述のとおり「四阿」にはしあ、あずまやの2つの読み方がありますが、あずまやは「東屋」とも表記します。「四阿」も東屋も同じ、柱と屋根だけの休憩用あるいは眺望用の建物ですが、東屋の方が馴染みのある表現といえるかもしれません。

東屋は、都から見て東の地域で主に使われたことが名前の由来といわれています。東人(あずまびと)は都から見て東の地域の人、つまり田舎の人という意味で使います。同じように東屋も、田舎風の家を指す言葉でもありました。

「四阿」の由来

「四阿」の「阿」には棟(むね)という意味があります。棟とは、建物の屋根の背にあたるもっとも高い部分のことです。

屋根の頂部を意味する「阿」と「四」を組み合わせることによって、屋根が四方にふき下ろされているさまをあらわしています。

ふき下ろしの屋根とは、傾斜の一部をそのまま下の建物に延長する屋根のことを指します。

寄せ棟造りの屋根を指す場合も

「四阿」は休憩や眺望用の柱と屋根だけで構成される小さな建物のほか、寄せ棟造り(よせむねづくり)の屋根を表す場合もあることを覚えておきましょう。

寄せ棟造りは屋根の形式の1つで「四柱屋根」ともいい、屋根の頂部の両端から四隅に降下している形状を指します。

一般的に見られる2面だけで構成される、本を伏せたようなシンプルな形の「切妻屋根(きりつまやね)」と比べ、落ち着いた外観になること、また耐久性が高いことなどがメリットです。

寄せ棟造りの代表的な建築物としては、正倉院(しょうそういん)や唐招提寺金堂(とうしょうだいじこんどう)などがあります。

「四阿」の役割

「四阿」は休憩用、あるいは眺望用に造られるという点は、既にお伝えしました。公園に設置された「四阿」の中にはベンチやテーブルがあることがほとんどで、散歩の合間に座って休憩することができます

四阿

また、急な雨の際は雨を避けることもできますし、屋根が日差しを遮ってくれるため、暑い季節でも比較的快適に過ごすことができるでしょう。

屋外で景色を楽しむことができる

「四阿」は休憩用の場所としての役割のほか、景色をゆっくりと眺める場所としての役割があります。公園の「四阿」では、休みながら周囲の風景を楽しむことができます。「四阿」のベンチに座りながら、満開の桜や赤く色づいた紅葉など、四季折々の自然を味わうことができるでしょう。

庭にある場合は庭の景色を楽しむだけでなく、いつもはあまり目にすることのない自宅の外観も落ち着いて眺めることができます。また、「四阿」を庭のアクセントとして取り入れることもおすすめです。

公園に多く設置されている

四阿」は公園で見かける機会が多い建物です。大きな公園だけでなく、小さな公園でも見かけることができます。公園の四阿は、木で造られたシンプルなものが多いといえます。

周囲に草花などが植えられている「四阿」も少なくありません。歩き疲れたり遊び疲れたりしたときには体を休めるだけでなく、周りの美しい植物を愛でることで心もリフレッシュできることでしょう。 

「四阿」に関連する建築物2つ

「四阿」に関連する建築物には、「ガゼボ」と「パーゴラ」があります。ガゼボは西洋における「四阿」にあたる建物で、その美しい外観から、庭を装飾するアイテムとしても活用されています。日本でも、西洋風の住宅などで取り入れられ始めているようです。

一方、パーゴラは軒先や庭に設置する、つる植物が絡みつくようにつくられる屋根のようなものです。ここからはガゼボとパーゴラについて解説していきます。

四阿

「四阿」に関連する建築物
  1. ガゼボ
  2. パーゴラ

ガゼボ

「ガゼボ」は、西洋における「四阿」にあたる建築物です。発祥は南欧や中東などの温暖で日差しの強い地域で、日陰に身をおいて庭を楽しむためにつくられたものといわれています。アメリカでも、建国前からガゼボを取り入れた庭園が普及していました。

庭園を囲む外周壁に設置されているケースもありますが、多くの場合は自立しています。長方形のものや扇形のもの、円形のものなど形はさまざまです。小さなものから、バンドの演奏が可能なほど大きなものまで、大きさもバリエーションに富んでいます。

ガゼボ自体が庭園の景観を装飾するアイテムとなります。また、バーベキューなどのアクティビティを楽しむことができる場所としても人気です。

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