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LIFESTYLE 四字熟語

2024.09.05

「戦々恐々」の意味は? 語源や使い方と類語・対義語を解説

戦々恐々とした中、火災現場の救出作業は続いた

「戦々恐々」は、ニュースの実況中継でも度々使われる言葉です。災害の救出作業の張り詰めた空気感などを「戦々恐々とした中行われています」というようにアナウンサーが話しているのを耳にしたことがある人もいるでしょう。この先どうなるか分からない不安な状況を表すのに適した表現です。

大学入試は戦々恐々とした雰囲気のなか行われた

緊張感のある状況を表したい場合にも「戦々恐々とした雰囲気」と表現することもできます。人生の大一番ともいえる大学受験の会場では、受験生たちの緊張した様子やプレッシャーで震えている様子などがみられます。張り詰めた空気感を伝えたいときにも「戦々恐々」を使ってみましょう。

類語や言い換え表現・似た言葉は?

恐れている様子を表す類語としては、「戦々慄々」「小心翼々」などが挙げられます。詳しい意味をみてきましょう。

頭の中がぐちゃぐちゃの人

戦々慄々

戦々慄々」は、「せんせんりつりつ」と読みます。意味は以下の通りです。

おそれおののくさま。おそれてぶるぶるふるえるさま。(〈小学館デジタル大辞泉〉より)

「戦々慄々」は、「戦慄」という単語をより強調した四字熟語です。「戦慄」には、「恐れおののくこと、身震いすること」という意味があります。恐怖のあまり体がガタガタと震えている様子が思い浮かびますね。「戦々恐々」とよく似た言葉ですが、こちらの方が恐怖感がより強い言葉だといえるでしょう。

【例文】
・お化け屋敷があまりに怖くて、一同戦々慄々としてしまった。

小心翼々

小心翼々」は、「しょうしんよくよく」と読みます。もともとは「小さなことにまで気を配り、慎み深いさま」を表す言葉ですが、転じて「気が小さく、ビクビクしているさま」としても使われるようになりました。「小心」は、「小心者」というように気が小さい人を指す言葉でもあります。

「戦々恐々」は、状況や人に対して使われる言葉ですが、「小心翼々」は、人に対して使われることがほとんどです。

【例文】
・幼い頃から父親に怒られていたため、小心翼々になってしまった。

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跼天蹐地

跼天蹐地」は「きょくてんせきち」と読みます。高い天の下でからだを縮め、厚い大地の上を抜き足で歩くという意味から転じて、「肩身がせまく、世間に気兼ねしながら暮らすこと」や「ひどくつつしみ恐れること」を表す四字熟語です。跼天蹐地もおびえてびくびくしている様子を表すことができることから「戦々恐々」の類語と言えます。

【例文】
・彼は休日も苦手な上司に合わないか、跼天蹐地している。

周章狼狽

周章狼狽」は「しゅうしょうろうばい」と読みます。「あわてふためくこと」や「うろたえ騒ぐこと」を表す四字熟語です。「戦々恐々」としている人は「周章狼狽」することもあるという意味では、類語と言えるでしょう。

【例文】
・隠していた仕事のミスについて詰問されて、周章狼狽する。

薄氷を踏む思い

薄氷を踏む」は「はくひょうをふむ」と読みます。「非常に危険な状態に臨むこと」のたとえで、「薄氷を踏む思い」は「薄い氷の上を踏むような、緊迫した気持ち」を表しています。恐怖心や不安を抱いているという点で「戦々恐々」と同じですね。

【例文】
・危険な実験をすると聞いて、薄氷を踏む思いで見守っている。

「戦々恐々」の対義語は?

恐れていることを表す「戦々恐々」の対義語には、「泰然自若」「大胆不敵」などがあります。それぞれの意味をみていきましょう。

「戦々恐々」の対義語
  1. 泰然自若
  2. 大胆不敵

並んだ本と鉛筆と消しゴム

泰然自若

泰然自若」は、「たいぜんじじゃく」と読みます。意味は「落ち着いて物事に動じないさま」。何かトラブルがあった場合でも、慌てふためくことがなく落ち着いている様子を表します。主に、年配の方や知識経験が豊富な人に対して使われることが多く、文字のニュアンスからもどっしりと安定感のある様子が想像できるでしょう。

【例文】
・先輩の泰然自若な態度には見習うところがある。

大胆不敵

大胆不敵(だいたんふてき)」は、日常でも度々耳にする言葉ですね。こちらも「物事に動じないこと」度胸があって、恐れを知らないこと」という意味があります。たいていの人が恐れることでも平気で行うような人を「大胆不敵な人」「大胆不敵な態度」といいます。

【例文】
・その男性は大胆不敵な犯行に及んだ。

「戦々恐々」の英語表現は?

「戦々恐々」の英語表現には、「tremble with fear(恐れをなしてガタガタ震える)「be afraid of〜(〜を恐れる)」などが適切です。「tremble」には「震える」、「fear」には「恐怖」という意味があることから、恐怖に震えている様子を伝えることができます。また、恐れる対象を指す場合には「be afraid of〜」というフレーズを覚えておくと便利です。

【例文】
・He trembled with fear when he heard the door open. (ドアが開く音を聞くと、彼は恐怖のあまり震えてしまった)
・I am afraid of my teacher.(私は先生を恐れている)

最後に

「戦々恐々」とは、「おそれて、びくびくするさま。おそれつつしむさま」です。「戦」という漢字が使われていることから、意味を勘違いしていたという方もいたかもしれません。

また、同じ類語でも「戦々慄々」「小心翼々」では、少し意味合いは異なります。微妙なニュアンスを理解して、場面に応じて上手く使い分けたいところですね。この機会にぜひマスターしてみてください。

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