後手に回る
「後手に回る(ごてにまわる)」は、ビジネスシーンや政治の場でよく耳にする言葉です。相手に先を越されたり先手を打たれたりして、受け身の立場になるという意味です。政治家の言葉で「スピード感をもって対応していきたいと思います」などと耳にすることがありますが、「後手に回る」は、皮肉にもこの言葉と対になって登場することが多く見られます。
泥棒を捕らえて縄を綯う
「泥棒を捕らえて縄を綯う(どろぼうをとらえてなわをなう)」は、泥棒を捕まえてから縛るための縄を作り始めることで、ことが起こってから慌てて用意することを表しています。
「後のまつり」の対義語は?
「後のまつり」の対義語についても紹介します。「後のまつり」の対義語は、日頃の教訓として覚えておきたいものです。しっかりと理解して、日常生活に役立てましょう。
備えあれば憂いなし
「備えあれば憂いなし(そなえあればうれいなし)」は、「備え(準備)」があれば「憂い(心配)」はない、日頃から準備をしていれば心配はいらないという意味の言葉で、「後のまつり」の対義語です。
転ばぬ先の杖
「転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ)」は、万が一に備えて準備しておくことを意味します。手遅れ、打つ手なしを意味する「後のまつり」とは、真逆の意味の対義語です。
「後のまつり」の英語表現とは?
「後のまつり」の英語表現には、どのようなものがあるのでしょうか。
Lock the barn door after the horse is out(馬が馬小屋から出た後に、ドアを閉めても仕方がない)
日本語訳のとおり、事が起こった後に対策しても既に手遅れであるという意味を表す英語表現です。
It’s no use crying over spilt milk(覆水盆に返らず)
これは、こぼれたミルクを見て泣いても仕方ないという意味で、日本語では「後のまつり」の類語である「覆水盆に返らず」と同じ意味を持つ英語表現です。英語の教科書でもよく登場するフレーズなので、見覚えのある人もいるのではないでしょうか。
It’s too late~(~するには遅すぎる)
「It’s too late~」は、応用のきく表現なので、覚えておくといいでしょう。「It’s too late to submit the application(申込書を提出するには遅すぎる)」というように使います。
最後に
ビジネスでもプライベートでも、できれば「後のまつり」となるようなことは避けたいですよね。紹介した「後のまつり」の対義語からヒントを得て、「転ばぬ先の杖」や、「備えあれば憂いなし」を日頃から心がけるようにしたいものです。
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