いくらか
「いくらか」は、日常生活の中でも多々使われる表現ですね。意味は以下の通りです。
1[名]あまり多くない数量。いくぶんか。少し。2[副]数量・程度があまり多くないさま。多少。(〈小学館デジタル大辞泉〉より)
「いくらか」も、「数が多くないこと」「少し」という意味です。「昨日よりいくらか調子が良くなったよ」という場合、少しだけ体調が回復したというように捉えられますね。「いくらか」も、具体的な数量が示されていない曖昧な表現といえるでしょう。
わずか
「わずか」の意味は以下の通りです。
1 数量・程度・価値・時間などがほんのすこしであるさま。副詞的にも用いる。2 (多く「わずかに」の形で用いて)そうするのがやっとであるさま。かろうじて。3 ささやかで粗末なさま。(〈小学館デジタル大辞泉〉より)
「わずか」も、「ほんの少し」の量を表します。目に見える物の数ばかりではなく、価値や時間など目でみて数を測れないものに対しても使います。「わずかな痛み」「わずかに息をしている」「わずかなことが原因で喧嘩する」などがその例です。
雀の涙
「雀(すずめ)の涙」も、「若干」の類語の1つです。意味をみてみましょう。
ごくわずかなもののたとえ。(〈小学館デジタル大辞泉〉より)
ほんのわずかなものや数のことを「雀の涙」といいます。雀は鳥の中でもとりわけ小さな生き物ですが、その雀の流す涙は肉眼でやっと見えるほどのほんのわずかなものに違いありません。日常会話の中では、「この間ボーナスが入ったんだけど、雀の涙だったよ」というように使います。
主に、給料やボーナスなどのお金が期待していたほどもらえなかった時に「雀の涙」ということが多いでしょう。
英語表現とは?
「若干」の英語表現には、「some」「slightly」などが挙げられます。「some」は、「少しの」「いくらかの」という意味で、「若干」と同じく漠然とした数量を示す言葉です。「some knowledge of the subject(その問題についての多少の知識)」「You should have some sympathy for me(少しくらい同情してくれてもいいでしょ)」。
続いて、「slightly」は、「わずかに」「少し」という意味があります。「It’s gotten slightly colder(少し寒くなってきた)」「His family then moved to a slightly larger house(彼の家族は少し大きめの家に引っ越した)。
最後に
「若干」とは、「はっきりしないが、それほど多くはない数量を表す」言葉。「若干名」「若干数」など日常的に目にする機会の多い言葉ですが、具体的な数値を示すものではないため、使う側と相手の解釈によって差が出る曖昧な表現です。
日本語には「若干」の他にも、「いくらか」「わずか」など「少しの数量」を示す言葉はたくさんあります。それぞれのニュアンスの違いを覚えて、会話の中でうまく活用してみましょう。
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