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2024.02.28

誤用に注意!【語るに落ちる】の意味を解説。どんなシーンで使える?

 

誤用されることも多い「語るに落ちる」。話すべきではない事柄をうっかり言ってしまう様を表現した言葉です。その正しい意味や使い方や誤用の例、類義語について見ていきましょう。

「語るに落ちる」ってどんな言葉?

みなさんには、言わないでおこうと思っていた秘密を、うっかり話してしまったという経験はありますか?このように、言わなくてもいいことを自分から白状してしまうことを「語るに落ちる」と表現します。本章では「語るに落ちる」という言葉の意味や由来を詳しく解説していきます。

取調室の警察と容疑者

「語るに落ちる」の意味と由来

「語るに落ちる」という言葉には、以下のような意味があります。

【語るに落ちる:かたるにおちる】
1. 問うに落ちず、語るに落ちるの略
2. 問い詰められるとなかなか話さないが、勝手に話させるとうっかり秘密を話してしまう様

(引用:小学館『デジタル大辞泉』より)

「語るに落ちる」とは、本来は「問うに落ちず、語るに落ちる」の省略形だったのです。問い詰めても秘密を漏らさない相手に、流れに任せて喋らせると、勝手に秘密を話してしまうという意味で使われる言葉です。

「語るに落ちる」は、刑事ドラマや小説のなかではもはや、定番のセリフとなりつつあります。また実際の警察用語として、現場でも使われている言葉だそうです。現在では、後半部分(語るに落ちる)のみが用いられるケースが多くなっています。

「語るに落ちる」の使い方は?

日常において「語るに落ちる」を使うシーンとは、どのような場面なのでしょうか。また、会話や文章のなかで用いる際は、どのように使えば良いのでしょう。本章では、「語るに落ちる」の使い方について、例文や会話例を紹介します。また「語るに落ちる」は、誤用されることの多い言葉でもあります。正しい使い方と合わせて、間違った使い方も学んでいきましょう。

賑やかなバーの風景

「語るに落ちる」の例文

「語るに落ちる」を文章のなかで使う場合には、以下の例文を参考にしてください。

例文

・彼女がいるのか全然教えてくれなかった人が、お酒を飲むと饒舌になり、話し始めた。まさに「語るに落ちる」
・内緒にしようと思っていたのに、何も聞かれないとついつい話してしまう。これぞ語るに落ちると言うものだ
・普段は怖いと思っていた上司が、忘年会でねぎらいの言葉をかけてくれた。思わず語るに落ちるように、日頃の悩みを打ち明けてしまった

 

会話での「語るに落ちる」の使用例

次に、会話のなかで「語るに落ちる」を用いる場合の例をみていきましょう。

例文

警官A「あの容疑者、ついに罪を認めたんですか?」
警官B「最初は頑なに口をつぐんでいたんだが、警官が悲しい身の上に共感して大変だったねと声をかけると、泣きながら自分がやったと告白したよ」
警官A「なるほど。まさに語るに落ちるってやつですね」

 

誤用に注意

本章の冒頭でも解説したように、「語るに落ちる」は、しばしば間違った使い方をされる言葉でもあります。代表的なものとしては「語るほどでもない」「つまらない」といったニュアンスで使われているケースです。

「語るに落ちる」とは、言わなくても良いことを話してしまうといった意味であり、話の内容が面白いかつまらないかという要素は含まれていません。

「語るに落ちる」の類義語・言い換え表現は?

「語るに落ちる」には、似た意味で用いられる「類義語」や言い換え表現があります。「語るに落ちる」という言葉を、より効果的に使うためには、類義語や言い換え表現も知っておきたいところです。また言い換え表現を知っていることで、語彙力を飛躍的に向上させることができます。本章で、「語るに落ちる」の類義語と言い換え表現を学び、日常生活でどんどん使ってみてください。

カフェでの取材風景

「語るに落ちる」の類義語

「語るに落ちる」の類義語には、以下のような言葉が含まれます。

「語るに落ちる」の類語
  1. 「口走る」
  2. 「口を衝いて出る」

「口走る」

言うべきでないことを、うっかり話してしまうという意味で使われる言葉です。無意識のうちに話してしまう様や、追い詰められて思わず話してしまう様子を「口走る」と表現します。

「口を衝いて出る」

「口を衝いて出る」とは、次から次へと言葉が出てしまうことを表現した語句。思いがけず、スラスラと言葉が溢れてしまう様子を指して「口を衝いて出る」と言います。しかし「語るに落ちる」のように、秘密を漏らすというニュアンスは含まれていないので、注意してください。

「語るに落ちる」の言い換え表現

「語るに落ちる」のように、思わず何かを話してしまうといった意味で使われる言葉は他にもあります。

・不用意に口にする
・思わず口にする
・うっかり喋る

「口にする」とは多くの場合、話すと言う意味で使われます。上記3つは、いずれの言葉も「語るに落ちる」と比較すると、より直接的に「不必要なこと(言うべきでないこと)を話す」といったニュアンスが伝わります。

「語る」を使った慣用句

「語る」という言葉を用いた慣用句は、「語るに落ちる」の他にもいくつかあります。本章では代表的なものとして「語るに足る」「語るに足らず」「語るに忍びない」の3つを紹介します。「語るを使った慣用句」というひとつのグループとして覚えることで、より一層ボキャブラリーを増やすことができます。それぞれの言葉の意味を理解するとともに、「語るに落ちる」との違いにも注目してみてください。

「語る」という言葉を用いた慣用句
  1. 「語るに足る」「語るに足らず」
  2. 「語るに忍びない」

悩み相談

「語るに足る」「語るに足らず」

「語るに足る」とは、話の内容が語る値打ちのあるものと言う意味や、語る相手が内容にふさわしい相手であるといった意味で使われる言葉です。「語るに足る友人」というように、話をわかってもらえる相手のことを指して使います。語る内容や相手を現した言葉であるため、秘密を話す「語るに落ちる」とは意味合いが異なります。

「語るに足らず」とは、「語るに足る」と全く逆の意味で使われる言葉です。しかし、一般的にはあまり使われていません。

「語るに忍びない」

「語るに忍びない」とは、そのことを話すのが辛い、恥ずかしいといった意味で使われる言葉です。自分の口から話すには辛い、堂々と公言するのは恥ずかしいなどの状況で用いられます。例えば「自社の売上は、語るに忍びない惨状です」などが、使用例として挙げられます。こちらも語る内容を表現した言葉であるため、「語るに落ちる」とは異なる意味合いで使われます。

まとめ

「語るに落ちる」と言う言葉について、その意味や由来、使い方、誤用表現などを解説しまた。「語るに落ちる」とは、問い詰めても話さない相手が、勝手に話させることによって、ついつい秘密を漏らしてしまう姿を表現した言葉です。

また「語る」を使った慣用句には、他にも「語るに足る(足らず)」や「語るに忍びない」などがあります。これらの言葉も合わせて覚えておきましょう。

檻の中に人がいる

写真・イラスト/(C) Shutterstock.com

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