足手纏いとは?基礎知識を解説
足手纏いは、体の部位を使った慣用句の一つです。行動の邪魔になるものを指す言葉で、主に厄介な人について述べる際に使われます。「手足まとい」や「手足纏」と書くこともあります。
語源とされるのは、手足に何かがまとわりついて邪魔になる様子です。類義語も多数あり、「横やり」や「邪魔立て」、「お荷物」などが挙げられます。ここでは足手纏いの意味や使い方、類義語などを詳しくご紹介します。
足手纏いの意味や読み方、語源について
まずは、足手纏いの意味を辞書で確認してみましょう。辞書では以下のように説明されています。
【足手纏い:あしてまとい】
[名・形動]《「あしでまとい」とも》手足にまつわりついて自由な活動の妨げとなること。また、そのようなさま。あしてがらみ。「―の女房持つは厭と」〈露伴・いさなとり〉
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
足手纏いの読み方は、「あしてまとい」や「あしでまとい」です。何かを行う際に邪魔になることや、邪魔をする人を指します。
語源は、手足にまとわりついて行動の邪魔をするものからきています。なお、足と手を入れ替えて「手足まとい」や「手足纏い」としたり、手を取って「足まとい」や「足纏い」とすることも可能です。
【例文付き】足手纏いの使い方
足手纏いは、行動を妨げられるときや、厄介な人について述べる際に使うのが基本です。具体的な使い方を例文で確認しましょう。
例文
・君がプロジェクトに関わっても足手纏いだと思う。
・足手纏いにならないように頑張ります。
・彼は自分のことを足手纏いと思っているが、実は大きく貢献している。
・この楽団では、あなたのように下手な演奏は足手纏いです。
足手纏いの類義語
足手纏いはさまざまな類義語をもつ言葉です。主な表現には以下が挙げられます。
・邪魔立て
・横やり
・お荷物
邪魔立ては、わざと邪魔をすることを表します。「余計な邪魔立てをしないでください」などの形で使うことが多いです。
横やりは、第三者が口を出して文句をつけることを意味する表現です。「横やりを入れる」というフレーズが一般的で、第三者がいきなり非難するような言い方をしたり、でしゃばった行動をとったりすることを表します。
お荷物の意味は、負担になるものや厄介者です。何かを成し遂げたいときに妨げになるような人を指すことが多く、「仲間のお荷物になる」のように使われます。
足手纏いと思われやすい厄介者とは?
足手纏いには厄介者という意味もあります。そのため、身の回りに厄介な行動をとる人がいれば、「足手纏いな人」と表現することも可能です。
職場などで足手纏いと思われやすい人には、性格や行動に共通する特徴がいくつかあります。その特徴を知れば、自分自身が足手纏いと思われないように注意して行動できるでしょう。
足手纏いと思われやすい人の特徴|性格編
足手纏いと思われやすい人は、噂好きな性格であることが多いです。人に聞いた話を広める傾向があるため、周囲から敬遠されがちです。人との接し方に難があるケースも多く、例えば「人当たりがきつい」「価値観の違いを受け入れられない」などが挙げられます。
人の揚げ足を取ることを好むような理屈っぽい人や、見返りを求めすぎる人も厄介者と思われやすいです。あるいは、何事にも否定的でネガティブな人も周囲からお荷物扱いされやすいでしょう。
足手纏いと思われやすい人の特徴|行動編
足手纏いと思われやすい人は承認欲求が高く、自慢話や自分語りの多さが目立つことも。自分が一番と思っていて、構ってちゃんな態度をとる人も厄介者と認定されがちです。
仕事に対する意識が低く、積極性に欠ける人も足手纏いと思われやすいでしょう。そのほかの特徴には、「空気が読めない」「上から目線の発言が多い」「苦手な人を攻撃する」なども挙げられます。
過去の出来事をいつまでも根に持ったり、終わった話を掘り返したりする人も厄介と思われる傾向があります。同情を求めて不幸な話を繰り返す人も、周囲からうとまれやすいでしょう。