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2024.05.14

「猛猛しい」がもつ〝2つの意味〟とは? 由来や例文、類語なども解説

 

日常において時折耳にする「猛猛しい」という言葉。なんと“ほぼ矛盾では?”と思わずツッコミを入れたくなるほど相反する2つの意味を持つのです。当記事では、「猛猛しい」の意味や由来、使い方、例文をご紹介します。言い換えられる類語や〝雄雄しい〟との違いも解説しているため、正しく理解したい方はぜひ参考にしてください。

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『猛猛しい』の基礎知識を解説

「猛猛しい」とは、まったく異なる2種類の意味を持つ言葉です。日常会話では、「猛猛しい性格」や「猛猛しい人」といった表現で使われています。また、「盗人猛猛しい」と表現される場合もあります。

はじめに、「猛猛しい」の詳しい意味や読み方、由来と語源、使い方・例文などについて、詳しくチェックしていきましょう。

スーパーマンのイラスト

(c)Adobe Stock

『猛猛しい』という言葉には2つの意味がある

【猛猛しい(たけだけ‐し・い)】
(形)たけだけ・し(シク)
1.勇ましくて強そうである。「―・い武将」
2.ずうずうしい。ずぶとい。「盗人(ぬすっと)―・い」
<派生>たけだけしげ(形動)たけだけしさ(名)
引用 小学館 デジタル大辞泉

「猛猛しい」には2つの意味があります。1つ目は力強くて勇ましいこと、2つ目はずうずうしい恥知らずな様子です。

1つ目の意味で使うなら、いかにも力強そうな姿を形容する際などに。2つ目の意味なら、悪事を働くなどしても平気な顔で開き直っている…といったさまを表す際に使用しましょう。

それぞれ随分と印象が異なりますが、現在では2つ目の意味で使われることが多いようです。

『盗人猛猛しい』などと使われる

「猛猛しい」は、「盗人猛猛しい」という言い回しで使われるケースが多くあります。「盗人猛猛しい」とは、盗みなど悪いことをしたにもかかわらず、まったく悪びれることなく開き直っている様子に使う言葉です。

悪事を働いたことに対して謝りもせず知らん顔をしたり、逆に食ってかかるような人を「盗人猛猛しい」と表現します。そのような人は、誰かに咎められても罪の意識が芽生えることはありません。

『猛猛しい』の読み方

「猛猛しい」の読み方は<たけだけしい>です。

また、前述の「盗人猛猛しい」は「盗人」に2通りの読み方があり、<ぬすっとたけだけしい>もしくは<ぬすびとたけだけしい>と読みます。

「盗人猛々し」と表記されることもあります。しかし、「盗人はなはだしい」と表現するのは誤りですので注意しましょう。

『猛猛しい』の由来・語源

「猛猛しい」が2つの意味を持つに至った経緯を確認するために、「盗人猛猛しい」の由来となった事柄をチェックします。

「盗人猛猛しい」という言い回しが使われるようになったのは江戸時代です。そのころ、盗みを働くのは〝殺人を犯しても構わない〟といった、残忍で、まったく罪悪感を持たない者たちでした。捕まってもどうせ死罪になるのなら、と開き直っていたようです。

そのあまりに堂々としたずうずうしい様子から、「盗人猛猛しい」と表されるようになったといいます。

『猛猛しい』の使い方・例文

「猛猛しい」は、〝いかにも力強そうなさま〟もしくは〝ずうずうしいさま〟を表現する際に使いましょう。例文は以下のとおりです。

例文

・彼はなにがあっても動じず、猛猛しい雰囲気である。
・対戦相手の猛猛しい姿に、彼はすっかり委縮してしまっている。
・不正が世間にばれているのにあっけらかんとインタビューを受けていて、実に猛猛しい様子だ。
・彼は自分がしたことで怒られているのに、ほかの人のせいにするなんて実に猛猛しい
・ルール違反を叱ったら、開き直られてしまった。まさか彼女があんなにも猛猛しい性格だったとは知らなかった。

『猛猛しい』の類語や〝雄雄しい〟との違い

猛猛しいと言い換えられる類語は以下のとおりです。

<猛猛しいの類語>
たくましい・いかめしい・ずうずうしい・厚かましい・面の皮が厚い・厚顔無恥

言い換える際には、自分が伝えたい内容と同じような意味の言葉を選ぶ必要があります。「猛猛しい」の類語と、似た表現である〝雄雄しい〟との違いについて、一緒にチェックしていきましょう。

大きな岩を持ち上げる人の絵

(c)Adobe Stock

『猛猛しい』の類語で言い換え可能な言葉

猛猛しいの類語の例と、その意味は以下のとおりです。

たくましい

からだが頑丈で、いかにも強そうに見えること。

いかめしい

おごそかで重々しい。威厳がある。

ずうずうしい

恥を知らないこと。なお、「図図しい」は当て字。

厚かましい

行動や態度に慎みがないこと。ずうずうしく遠慮がないさま。

厚顔無恥

ずうずうしくて恥知らずなこと。

言い換える際には、自分が伝えたいニュアンスになっているかを考えてから使いましょう。

〝雄雄しい〟との違い

「猛猛しい」と似た表現には〝雄雄しい〟があります。〝雄雄しい〟とは、力強さや勇ましさ、凛としたさま、堂々としたさまなどを表現しており、困難に対しても果敢に立ち向かう姿を表す言葉です。女性に対して〝雄雄しい〟を褒め言葉として使う場合もあります。

「猛猛しい」との違いですが、〝雄雄しい〟は悪くとられるような意味を持たないことです。「猛猛しい」には、ずうずうしさや厚かましい様子といったネガティブな意味が含まれるため、相手に意図と異なる形でとられることのないよう注意しましょう。

力強さを表す際の違いを比較すると、「猛猛しい」は粗削りな、〝雄雄しい〟は精悍なイメージといったところでしょうか。「猛猛しい様子」には、力強いもののどこかでコントロールしきれていないかのようなニュアンスがあります。

重要なポイントをもう一度おさらい!

「猛猛しい」には、『力強くて勇ましいこと』もしくは『ずうずうしい恥知らずな様子』という、異なる2つの意味があります。『ずうずうしい』の意で使うならば、相手がなにかしでかしてしまったのに開き直っているようなときにしましょう。また、「猛猛しい」は、「盗人猛猛しい」との表現で使われることが多いです。

なお、ほかの言葉に言い換えたいときには、『たくましい・いかめしい・ずうずうしい・厚かましい・面の皮が厚い・厚顔無恥』などの類語を使って表現しましょう。〝雄雄しい〟にも似た意味があるものの、ずうずうしさや厚かましさなどのネガティブな意味を含まない点が異なります。

言葉が持っている意味や語源、使い方、類語などをしっかりとチェックして、さまざまな言葉を正しく使えるようになりましょう。

メイン・アイキャッチ画像/(c)Adobe Stock

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