漠然とした雰囲気を上品に表現する
うまく言葉では言い表せない、漠然とした雰囲気を上品に表現したいときは、「そこはかとない」を使うことをおすすめします。
大抵の場合「なんとなく」「なんか」を使ってしまいがちですが、そこを「そこはかとなく」に替えるだけで品の良さがグッと際立つでしょう。
多くの人が「言葉自体は知っているけれど、使い方が分からない」という状態のため、サラッと使いこなせると「知的な人だな」「言葉選びがかっこいいな」という印象を与えられます。
「そこはかとない」を使った例文
あまり使い慣れていない言葉をいきなり使おうとすると、うまく話せなくなるという人も多いのではないでしょうか。
まずは「そこはかとない」を使った例文を確認して、そのまま会話に取り入れてみましょう。
●あの女性は、そこはかとなく上品なオーラが漂っている
●そこはかとなく懐かしい香りがする
●生暖かい風が吹き、そこはかとなく春の気配を感じる
一見難解に思える言葉でも、日常の何気ない場面で用いることができます。
【目次】
「そこはかとない」の類語
「そこはかとない」には、多くの類義語があります。同じような意味を持つ言葉を知ることで、そのニュアンスや使えそうなシーンがより明確になるのではないでしょうか。
「そこはかとない」と似ている言葉、「なんとなく」「ぼんやりとした」の二つについて詳しく見ていきましょう。
「なんとなく」
最もニュアンスが近いのは「なんとなく」です。「なんとなく」には、「何というわけではない」「明確な理由はない」という意味があります。
●彼のことをなんとなく好きだなと思う
●あのとき、なんとなく嫌な気分になった
●この会社にはなんとなく受かる気がする
●なんとなく寂しいと感じる
「特別な理由があるわけではないけれど、そう感じる」というときに使われることが多く、「そこはかとなく」よりも頻繁に聞かれる言葉です。
「ぼんやりとした」
「ぼんやりとした」も「そこはかとない」の類義語の一つです。形・色・事柄などがぼけていて、はっきりしないさまを指します。
●彼女は失恋をしたばかりで、ぼんやりとした様子だ
●上司からの指示が曖昧でぼんやりとしている
●今日は霧が出ているせいか、景色がぼんやりしている
●起きたばかりでまだ視界がぼんやりとしている
パッとイメージしやすい表現のため、使われる機会の多い言葉です。「そこはかとない」と違って視覚的なイメージに用いられることが多いため、例文を参考にしっかりと使い分けましょう。