気もそぞろ
気もそぞろとは「何かに気を取られて、そわそわする様子・落ち着かない気持ち」を表します。「そぞろ」は「そわそわして落ち着かない様子や状態」を表現する言葉です。
「浮き足立つ」と似たような状況や状態を指す場合にも使用でき、日常でよく使う言い方としては「気もそぞろに」や「気もそぞろである」などが挙げられます。
浮き足立つの3つの対義語
浮き足立つは「落ち着かない様子」を表現しますが、落ち着いていることを表したいときに使える表現を確認しておきましょう。「浮き足立つ」の対義語として、次の3つが挙げられます。
・落ち着き
・冷静
・安定
いずれの表現も「落ち着き」や「どっしり」といった様子を表現します。ここでは、それぞれの意味について詳しくみていきましょう。
落ち着き
落ち着きとは「態度・言動が穏やかで安定している様子」を表します。態度や言動が落ち着いて安定している人物を指して「落ち着いている」や「落ち着き払った」などのように使われる場合がほとんどです。
また、人以外の物事に対しては「動いていたことが安定した状態になる」といったような使い方もされます。例えば「相場の落ち着きを待つ」や「世の中が落ち着きを失う」などです。
冷静
冷静とは「落ち着いていること」を表します。大切な場面で慌てたり、感情に左右されたりしないといった状態を表現する場合に多く使われる言葉です。
多くの人が緊張してしまうような場面や焦ってしまうような状況でも落ち着いている「人」を指して冷静な人や「状態」をさして冷静であるといった形で使用します。
冷静が含まれる四字熟語には「冷静沈着」があります。「落ち着いていて動揺しないこと」を意味する表現です。
安定
安定とは「大きな変化がないこと」を表します。物事や事象が落ち着いている様子となっており、一定した状態を指して使われます。内面や心理的な状態を表す場合に「気持ちが安定している」や「安定した気分を保つ」といったように使用されるケースがほとんどです。
外的な状態を表す場合には「平衡している状態に多少の変化を与えても元の状態と変わらない」や「ズレが生じてもわずかな範囲に留まる」といった場合に使われます。一例を挙げると「安定のいい壺」や「安定のある机」などです。
浮き足立つは誤用しやすい言葉の1つ
浮き足立つとは、「恐れや不安から落ち着いていられない」の意味を表現する言葉であり、ポジティブな意味として誤用しやすい表現といえます。そのため、使用する際は注意を払い、正しい使い分けが必要です。
また、ビジネスシーンなどのフォーマルな場面でも「状態」や「心理」を表す場合によく使われる言葉といえます。よく使う慣用句であっても時々は正しい意味や類義語、対義語を見直し、利用シーンにあった使い方を心がけましょう。
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