水通しはいつまで行うべき?
日本ではベビー用の洋服に関して、ホルムアルデヒドの厳しい基準が設けられています。一般的にベビー服とされるのは、「生後24カ月以内まで」の赤ちゃんが着る洋服です。
2歳までの赤ちゃんが着るベビー服と、3歳以上の子どもが着る洋服とでは、ホルムアルデヒドの基準値が異なります。このことから、水通しを行う目安は赤ちゃんが2歳になるまでと考えてよいでしょう。
ただし、肌の敏感さは人によって大きな差があります。大人で水通しを行っている人もいるため、あくまでも明確なタイミングは決められていないことを押さえておきましょう。
参考:2才用と3才用の服のホルムアルデヒドの規制 東京都福祉保健局
水通しをするときの注意点
デリケートな赤ちゃんの肌を保護するため、衣類は清潔に保つことが重要です。水通しをする前に、押さえておきたいポイントをチェックしましょう。
事前に生地の特徴をチェック
ベビー服の素材としては綿やリネンなどがポピュラーですが、素材によって特徴や洗い方が異なることを把握しておくのも大切です。ベビー服には洗濯表示が付いているため、事前にタグをよく確認しておくとよいでしょう。
タグには、洗濯の際に使ってよいお湯の温度や、洗濯機で洗えるかどうかなどの情報が書かれています。水通しにぬるま湯を使う場合、素材によっては温度に気を付けなくてはなりません。
例えば、麻やリネンには、一定以上の温度のお湯で洗濯をすると縮みやすいという特徴があります。前もって素材の特性を知っておくことで、水通しや洗濯の正しいやり方が理解できるようになるのです。
大人用の洗剤や柔軟剤は避けたい
大人用の洗剤には、界面活性剤が含まれていることがほとんどです。繊維の中に浸透しやすく、油汚れを落としやすくする界面活性剤は洗剤によく使われていますが、赤ちゃんの肌に強い刺激を与える可能性も。
赤ちゃんの肌は大人と比べて非常に薄く繊細なので、少しの刺激でも赤くなったり荒れたりすることが珍しくありません。そのため、大人用の洗剤を使って洗うのは避けた方がベターです。
ベビー服の水通しはもちろん、洗濯をする際には、念のため大人の衣類とは別々に洗うのがおすすめです。強い香り付きの洗剤や、柔軟剤などもなるべく使わないようにしましょう。
参考:花王 | 製品Q&A | 【成分・働き】界面活性剤とは?
刺激の少ないベビー用洗剤を利用しよう
ベビー服に付いたのりやホルムアルデヒドなどの成分は、水だけでも落とすことが可能です。それでも洗剤を使って洗いたい場合は、赤ちゃんの衣類にも使えるベビー用洗剤を選びましょう。
ベビー用洗剤は、大人用の洗剤に含まれる界面活性剤や、蛍光増白剤などの成分を使っていないのが特徴です。赤ちゃんが洋服を口に入れても問題ないよう、自然由来の成分のみを使った製品も展開されています。
無添加にこだわったベビー用洗剤は、赤ちゃんの肌に刺激を与えにくいのがメリット。ただし、水通しに洗剤を使う際は、あくまでも少量のみ使うことを心掛けましょう。
終わったらしっかり乾かそう
洗った後のベビー服をぬれたまま放置しておくと、雑菌が繁殖してしまう可能性があります。赤ちゃんの衣類を清潔に保つためにも、水通しの後は速やかに乾かすことが重要です。
晴れた日であれば外で乾かすこともできますが、このときホコリが付着することがあります。季節によっては花粉が飛んでいることもあるため、日当たりのよい室内で干すのもおすすめです。
ベビー服を乾かすときは、ある程度間隔を空けて干すことで風通しがよくなります。ベビー用のハンガーなどに掛けてシワを伸ばし、しっかり日光が当たるようにして乾かしましょう。
水通しした洋服の保管方法
ベビー服を水通しした後は、汚れが付かないように保管しておきましょう。簡単に実践でき、かつ安全性の高い保管方法を紹介します。
専用のスペースに収納するのがおすすめ
ベビー服を大人用の衣類と同じ場所に保管していると、洗剤や柔軟剤などの成分が付着することが考えられます。そのため、洗うときはもちろん、保管するときも大人用の衣類と別々にする必要があるのです。
また、室内であってもホコリや花粉などが服に付いてしまう可能性があります。汚れが付くのを防止する方法としては、畳んだベビー服をファスナー付きの袋に入れて密閉しておくのがおすすめです。
専用のスペースを用意しておけば、ベビー服を洗濯した後の収納がしやすくなります。保管方法にも気を配って、赤ちゃんの繊細な肌を守りましょう。