海栗の読み方や意味とは?
「海」の「栗」と書いて「海栗」。その姿を文字の通りに想像すると、その正体にピン! とくる人もいるのでは? 早速、「海栗」の読み方と意味を一緒に見てみましょう。
読み方と意味
「海栗」は「うに」と読みます。「海栗」を辞書で調べると、
1 ウニ綱の棘皮(きょくひ)動物の総称。 2 ウニの生殖巣。生で食べるほか、練りうになどにもする。 (<小学館デジタル大辞泉>より)
とあります。海の生き物「ウニ」のことです。また、辞書には「海栗」とともに「海胆」という漢字表記もあります。さらに、2の意味では(「雲丹」とも書く)との説明も。
「海栗」の由来は?
「海栗」と表されるのは、ウニの表面が栗のいが状のとげに覆われていることが由来。そして、「海栗」は生きているウニのことを指します。
「海栗」の使い方は?
では、「海栗」の使い方を例文で見てみましょう。生きているウニの殻に覆われた姿を思い浮かべてください。
海藻を食べて生きている海栗には、うま味が凝縮されている
生きている「海栗」は、昆布などの海藻を食べています。まさに、海の幸のおいしさが詰まっているといえるでしょう。
近所のスーパーでは、新鮮な海栗がいつも手頃な値段で手に入る
漁港から直送された殻付きの「海栗」が、鮮魚コーナーで並んでいるのを見かけることがあります。新鮮さが伝わる一文です。
日本で一番、海栗の漁獲量が多いのは北海道だ
「海栗」は生きているウニのことなので、漁獲されるウニを漢字で表記すると「海栗」となります。
「海栗」の種類は?
次に「海栗」の特徴と種類をチェック。日本にはどんな「海栗」がいるのでしょうか。
特徴と種類は?
「海栗」の特徴と種類を辞書で調べてみると、以下の通りです。
殻は半球形・円錐形・円盤形などで、表面は栗のいが状のとげに覆われ、とげの間から細い糸状の管足を出して運動する。口器は下面中央にあり、「アリストテレスの提灯(ちょうちん)」とよばれ、肛門は背面中央にある。すべて海産で、生殖巣を食用にするものにアカウニ・バフンウニ・ムラサキウニなどがある。 (<小学館デジタル大辞泉>より)
日本では、アカウニ・バフンウニ・ムラサキウニが主に食されています。「海栗」の一大産地として知られる北海道では、エゾバフンウニが有名。「海栗」は雑食なので、北海道の良質な昆布を食べて育つエゾバフンウニは、濃厚な味わいで絶品と評判です。一方、ムラサキウニはあっさりめの風味。
新鮮な寿司ネタやウニ丼で味わう「海栗」を好む人もいるのでは。ウニを食べる時、種類による味の違いをぜひ堪能してみてください。
「海胆」「雲丹」との違い
「ウニ」は、漢字表記される時、「海栗」「海胆」「雲丹」の3つが使い分けられていることに気がついていましたか? 意外と正しい意味を知っている人は少ないかもしれません。その違いを説明します。また同じ「海」の文字が入る言葉で「海月」もよく見かけます。この「海月」は「クラゲ」のことで、「海栗」とは関係ないので、ご注意を。
1:「海胆」とは?
「海栗」と同じ、生のウニを指しますが、殻から取り出した中身(生殖巣)を指すのが一般的。「海胆」の「肝」の表記からわかるように、「海栗」の中身のもっちり、プルプルとした生殖巣が動物の「肝」のように見えることが由来です。「胆」の字は、「肝(肝臓)」を表しています。