暗夜の飛礫
「暗夜の飛礫(あんやのつぶて)」とは、暗い夜に飛んでくる小石という意味から、不意に与えられる衝撃や、防ぎようがなくて恐ろしい様子を表す言葉です。また、当たるか当たらないかわからないこと、おぼつかないこと、効き目がないことなどの例えとしても使われます。
《例文》
・50年連れ添った妻から離婚を提案されたことは、「暗夜の飛礫」だった
・資料も持たずにやみくもに営業をかけるのは、まるで「暗夜の飛礫」ではないか
英語表現とは?
「飛礫」を使ったことわざとして紹介した「梨の飛礫」や「暗夜の飛礫」は、海外でも同じような場面に遭遇することがありそうなところ。最後に、英語表現も確認しておきましょう。
I have not heard a word in reply
「梨の飛礫」と同じような意味を持つ英語のことわざはありません。しかし、「梨の飛礫」が意味する「一切連絡がないこと」を、英語で表現することは可能です。
・I sent e-mails to her more than five times, but I have not heard a word in reply.(私は彼女に5回以上メールを送ったのに、一言も返事がこなかった)
a surprise
「暗夜の飛礫」も同様に、英語のことわざはありません。しかし、「暗夜の飛礫」の意味の一つである「不意打ち」は、身近な単語「surprise」を用いて、シンプルに表すことが可能です。
・a surprise test(不意打ちのテスト)
・a surprise attack(不意打ちの攻撃)
最後に
あらかじめ知識がないと案外読みにくい「飛礫」について、言葉の意味や歴史、ことわざも含めて解説しました。漢字は難しいですが、「小石」という私たちの生活に非常に身近なものを意味するため、様々な物事や場面で用いられていることがわかりました。「飛礫」は、言葉の意味以上に、その歴史や背景が面白い表現です。
▼あわせて読みたい