ERPを導入するデメリット
ERPのデメリットは、自社に合う製品を選ぶのが難しいことです。製品ごとに機能や特徴、価格などが異なるため、ERPを導入する際は慎重に検討する必要があります。
また、ERPは規模の大きなシステムであり、導入時に高額な初期費用が発生するのが一般的です。導入後にもさまざまなコストがかかるため、費用の負担と得られるメリットのバランスを考えることが大切です。
費用をかけてERPを導入しても、社内に浸透するとは限りません。ERPを社内に定着させるためには、従業員に対して導入の意図やメリットを説明したり、社内研修を実施したりすることが求められます。
ERPの種類と選び方
ERPにはさまざまな種類があり、いくつかの基準によって分類されます。自社に合ったERPを選ぶためには、ERPの種類やそれぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
ここでは、ERPの種類と選び方について解説します。
導入形態から選ぶ
ERPは、導入形態によってクラウド型とオンプレミス型に分かれます。クラウド型とは、クラウド上に構築されたシステムにアクセスして利用する仕組みです。自社でシステムを構築する必要がなく、初期費用を抑えられます。
一方のオンプレミス型は、自社にサーバーを構築して運用する仕組みです。カスタマイズ性の高さがメリットですが、費用がかかりやすく、メンテナンスのための人員確保が必要です。
対応範囲から選ぶ
ERPの対応範囲は、統合型・コンポーネント型・業務システム型に分類されます。それぞれの特徴を確認し、自社にとって必要な範囲をカバーできる製品を選びましょう。
・統合型:業務に関連するすべての情報を一元管理する
・コンポーネント型:既存の基幹システムから必要なものをピックアップして統合する
・業務システム型:生産管理や顧客管理など、特定の業務のデータ管理に特化している
機能性から選ぶ
ERPは、機能性によってパッケージ型とフルスクラッチ型に分かれます。パッケージ型とは、一般的に必要とされる機能が搭載された製品です。手軽に導入できて汎用性が高いのがメリットですが、搭載された機能が自社の業務や既存システムに合わないこともあります。
一方のフルスクラッチ型は、個々の企業に合わせて構築されるのが特徴です。オーダーメイドで設計してもらえるため、自社に適したシステムを導入できるでしょう。ただし、初期費用が高い点や、導入までに時間がかかる点には注意が必要です。
ERPを導入する際の流れ
ERPを自社で利用したい場合は、以下の流れに沿って導入を進めましょう。
1. ERPを導入する目的を明確にする
2. ERPの導入を担当するプロジェクトチームを作る
3. ERPで管理できる業務・管理できない業務を整理する
4. ERPでカバーする範囲を定め、業務フローを構築する
5. ERPの試験運用後、社内マニュアルを作成して本格運用する
ERPで情報管理を効率化しよう
ERPを導入すると、各部署で管理していたデータを統合データベースに集約できます。シームレスなデータ連携が可能となり、部署間のやりとりにかかる手間を削減できるでしょう。データを可視化することで、経営判断をする際にも役立ちます。
ERPにはさまざまな種類があるため、導入する際は自社に合う製品を選ぶことが大切です。自社にERPを導入し、情報管理の効率化を目指しましょう。