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2023.11.01

「松明」の読み方を知っていますか? 意味や特徴、熟字訓についても紹介

 

「松明」という熟語を見て、読み方がすぐにわかるという人はあまりいないかもしれません。正しい読み方は「たいまつ」。一つひとつの漢字はやさしいのに、読み方が難しいって不思議ですよね。本記事では、そのような熟語を紹介します。

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「松明」の読みは「たいまつ」

「松明」という漢字を見て、すんなりと読むことはできますか? この熟語の読み方を知らないという人も多いと思います。これは「たいまつ」と読みますが、読み方を聞けば何のことだかわかった人もいるでしょう。

一つひとつの漢字はやさしいのに、読み方がわからない、難しいと感じる日本語は多いもの。「松明」もそのひとつですね。読み方はわからないけれど、漢字から意味を推測して把握するというのも、よくあることではないでしょうか。

この記事では、「松明」にまつわる情報と熟字訓について見ていきます。

松明のイラスト

「松明」は松の割り木を束ねたもの

「松明」とは何か、辞書で調べてみました。

「松明」について

【松明(たいまつ)】
《「たきまつ(焚松)」の音変化か》松の樹脂の多い部分を細かく割り、束ねたもの。火をつけて照明に用いた。のち、竹やアシなども用いるようになった。打ち松。続松(ついまつ)。継(つ)ぎ松。松火。
(出典:小学館 デジタル大辞泉)

漢字と読み方を見比べると、「まつ」の位置が違うのではないかと思いませんか? なぜこのような読み方をするようになったのかについてはさまざまな説があるようですが、火をつけるための松の音変化により、「たいまつ」と読むようになったのではといわれています。

「松明」は火が長持ちする

キャンプなどで火を起こす際、薪を用意しますが、すぐに燃え尽きてしまいますよね。松明もそうなのではと思われがちですが、実は「松明」は火が長持ちすることで知られています。

これは、松脂(まつやに)がしみこんだ部分を上手く活用しているため。現代のような照明器具や電気、ガスがない時代に生み出された工夫のひとつでしょう。

「松明」使い方と類語について

「松明」という言葉をどのように使うか、見ていきましょう。類語も紹介します。

「松明」使い方を例文で紹介

《例文》
・祭りのクライマックスで、大きな松明の下を神輿が行き交う光景は、壮大だった。
・国民体育大会などで使われる炬火とは、松明のことだ。

昔は明かり代わりとして使われていた「松明」ですが、今は伝統行事やイベント、キャンプなどの特別なシーンでのみ登場することが増えました。しかし、「松明」は日本の文化や風習に深く関わってきたものです。

「松明」類語を紹介

「松明」の類語には、次のような言葉があります。

・打松(うちまつ)
・炬火(きょか)
・続松(ついまつ/つぎまつ)

上記はいずれも松や竹、葦などを材料とした照明用の割り木に火をともしたものを意味します。

「松明」は熟字訓のひとつ

不思議な読み方をする「松明」は、熟字訓のひとつです。ここからは熟字訓について見ていきましょう。

辞書に虫眼鏡をかざしているイラスト

「熟字訓」とは

熟字訓(じゅくじくん)とは、2字以上の漢字からなる熟字を訓読みすること。よく知られている言葉だと、「昨日(きのう)」「大人(おとな)」「五月雨(さみだれ)」などが該当します。

訓読みとは、中国語としての漢字の意味を日本語に訳したものですが、熟字訓は、同じ作業を熟語に対して行ったもの。熟語に対して、ひとつの日本語を当てはめたものとも言えます。

さまざまな熟字訓や難読漢字を紹介! 読み方は?

ここからは、さまざまな熟字訓や難読漢字を紹介します。いくつ読めるか、ぜひチェックしてみてください。

「生憎」

読み方は「あいにく」。期待や目的にそぐわないさまや、都合の悪いさま、具合が悪いさまを表す言葉です。古語で「都合が悪い」などを表す「あやにく」が音変化し、この発音になったという説があります。

「彼方此方」

いろいろな場所や方向のことを表すこの漢字は、「あちこち」と読みます。話や物事の順序、位置が逆になっている場合、「話があちこちに飛ぶ」のように使います。

「強面」

この熟語は読める人も多いでしょう。怖い顔つきで他者をおびやかす、相手に強い態度で接することを表す「こわもて」です。読めなかったとしても、「強い面」という漢字で、顔のことを言っているのかな、と推測することができますね。

「細雪」

こまかく、まばらに降る雪のことを「ささめゆき」といいます。言葉のイメージが情緒的であることから、物語や歌詞に登場することも多いです。谷崎潤一郎が発表した『細雪』という作品は、大阪船場に生きる四姉妹が主人公で、それぞれの生活と運命を描いたもの。映画化され大ヒットしたことでも知られます。

水色の背景に雪が降っているイラスト

「玉響」

「ほんのしばらく」「少しの間」という意味を持つこの言葉は、「たまゆら」と読みます。玉がゆらゆら触れ合う際のかすかな部分から、この意味で使われるようになったと言われています。

「雪洞」

「ぼんぼり」と読み、親しまれている言葉です。灯をともす部分の周囲に、紙または絹張りのおおいをつけた手燭(てしょく)のことや、小さな行灯(あんどん)のことを表します。

また、積雪期登山の際に露営のため雪の斜面に掘ってつくる穴という意味で使われる場合、読み方は「せつどう」になるので、注意してください。

「所以」

「いわれ」や「理由」を表す言葉で、読み方は「ゆえん」。「故(ゆえ)になり」が音変化し、この発音になったとする説があります。「好かれる所以(ゆえん)は」のように使われているので、知っている人も多いかもしれません。

おわりに

「松明」は「たいまつ」と読み、このような読み方の漢字を「熟字訓」といいます。日本語には、漢字そのものはやさしいのに、読み方が難しいという言葉がたくさんあります。熟字訓などの難読漢字を見かけたら、ぜひ読み方を調べてみてはいかがでしょうか。面白い発見があるかもしれません。

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