「薊」の読み方と由来
読み方
「薊」の読み方は「あざみ」です。キク科アザミ属の多年草で、本州や四国、九州などの日当たりの良い場所に生えています。種類が多く、世界には300種以上、日本でも100種以上もあるのだとか。品種によって異なりますが、開花時期は、春から秋にかけて。4cmほどの大きさで、紫やピンク、白の可愛らしい花を咲かせます。花姿は可愛らしいのですが、葉っぱにトゲがあるのが特徴です。
なお、「薊」のなかで最も一般的な品種は「ノアザミ」。道ばたや空き地など身近なところで見ることができますよ。ほとんどの「薊」は秋に咲きますが、「ノアザミ」は、5月〜8月頃に紅紫色の花を咲かせます。ちなみに、「薊」は苗字にも使われているのを知っていますか? 全国に400世帯ほど、群馬県や埼玉県、東京都などに「薊」さんはいるようです。
由来
「薊」の名前の由来は、古語の「あざむ」という言葉だそうです。「あざむ」とは、「興ざめする」「驚かせる」という意味。「薊」を美しい花だと思って触れると、そのトゲに驚き、欺かれたということが語源なのだとか。
ちなみに、「薊」はスコットランドの国花ですが、これも「薊」のトゲがきっかけとなり制定されたんですよ。その昔、ノルウェー軍が、夜に不意をついてスコットランドを攻めようとしましたが、「薊」を踏み、悲鳴を上げました。この声により、スコットランドがノルウェー軍の奇襲に気づけたことで、結果スコットランドが勝利したのだとか。このように「薊」が、スコットランドを救った花であるため、国花になったのだそうです。
また、「薊」の学名は、「Cirsium japonicum」といいますが、「Cirsium」はギリシャ語の「cirsion」が語源とされています。「cirsion」とは、「静脈瘤」を意味する「cirsos」からきている言葉。その昔、古代ギリシャの医師は、「静脈瘤」の治療に「キルシウム」という植物を使っていたのだとか。この「キルシウム」に「薊」がよく似ていることから、つけられた名前なのだそうです。
「薊」の花言葉
次に、「薊」の花言葉を紹介します。まず代表的なのは「独立」です。これは、先述したスコットランドとノルウェーのエピソードが由来なのだそう。また、「触れないで」も「薊」の花言葉としては有名です。これは、「薊」にトゲがあることが由来なのでしょう。そのほかの花言葉には、「報復」「守護」「満足」「人間嫌い」などがあります。
「薊」の特徴は?
丸い花姿に、トゲのある葉が特徴的な「薊」。ここでは、「薊」の見た目の特徴から、意外と知らない「薊」の食べ物としての特徴まで紹介します。