■ビジネスにおける使い方
次に紹介するのは、ビジネスシーンで「感慨深さ」を表現する場合について。具体的な状況や場面ごとに、実際の例を挙げて説明します。これらの例文を学び、感慨深いという表現を正確に活用できるようになりましょう。ビジネスシーンにおいて「感慨深い」を使用するシチュエーションは、以下の通りです。
・何らかの目標を達成したとき
・後輩や部下(自分が育てた人)の功績に対して
・公の場でスピーチをするとき
「感慨深い」の言い換え表現6つ
感慨深いという表現は、他の言葉にも言い換えられます。感慨深いという言い換え表現として、代表的なものは以下の6つです。
それぞれの言葉の意味はもちろんのこと、「感慨深い」と異なるニュアンスをもつ場合はそちらも解説します。ボキャブラリーの向上に役立ててください。
「感無量」
「感無量」とは、言葉では表現できないほど深く感じることや、心を強く揺さぶられる感覚を表す言葉です。無限に感じられるほどの感慨を表現できます。「感慨深い」と同様の意味で使用可能です。なお以下では「感無量」の例文を紹介します。
・幼い頃から知っているお隣の子供が、こんなに素晴らしく成長したことに感無量です
・周囲のサポートがあったおかげで、困難を乗り越え、結果を出せたことに感無量です
「感極まる」
「感極まる」とは、非常に感動する心情を指す言葉です。通常、強い感情を表現する際に使用されます。出来事が目の前で起きた場合だけでなく、過去の出来事を振り返って感動する瞬間にも使用可能です。例えば「多くの課題を解決して開発した製品が、今期の売上1位に輝き、感極まってしばらく口ごもってしまった」などの使い方をします。
「感激」
「感激」とは、何かしらの 強い感動を表現する言葉として用いられます。さまざまな状況で使用できる表現です。例えば「先日、あなたから心温まる手紙をいただいて、思わず感激してしまいました」などの使い方をします。
「心に染み渡る」
「心に染み渡る」とは、感情が深く心に浸透し、相手の言動に感動する状態を指します。実際に使用する際には、以下のように表現できます。
・私が挫折しそうになったときに、励ましてくれた言葉が心に染み渡りました
・学生時代によく聞いていた、懐かしい音楽が流れ、疲れた心に染み渡りました
「目頭が熱くなる」
「目頭が熱くなる」とは、胸が熱くなり、涙が込み上げてくる感情を表す言葉です。感動や共感から、涙がこぼれ出る瞬間に使います。例えば、感動的な言葉をもらったときに「お話を聞いて、思わず目頭が熱くなってしまいました」といった使い方をします。
「余韻がある」
「余韻のある」とは、音が止んだあと、耳に残る響きに由来する言葉です。感情が時間の経過とともに、じんわりと広がる様子を表現する際に用いられます。例えば、以下のような例文が考えられます。
・美味しいお酒の特徴として、私は「心地よい余韻があるもの」と考えています
・公開された映画は、見終わった後も余韻のある物語でした
「感慨深い」を正しく使おう!
「感慨深い」という言葉は、会社のスピーチなどでよく耳にする表現です。これは、しみじみと心に感じ入る感情を指しており、ビジネスシーンでも感情が湧きあがる様子を的確に表現できるでしょう。
ただし、目上の人の功績や成功に対する賛辞を述べる場合には使われません。また混同しやすい「考え深い」という言葉にも気をつけましょう。
「感慨深い」は、「感無量」「感極まる」「感激する」「余韻がある」などの言い換えができます。言葉の意味や適切な使い方、類語表現などを理解し、幅広い言葉を活用できるようにしましょう。
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