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LIFESTYLE 家事

2023.12.22

家が片づくと成績と年収が上がる!プロが教える【散らからない家の作り方】

 

年末、最も気が重いのは、大掃除。ただでさえ膨大な家事をこなすのが大変なのに、夫も子どもたちも我関せず。それどころか片づけるそばから散らかすことも。家事の役割分担に性差はないとは言われつつ、未だに女性の家事負担は多いもの。2024年こそ、「私ばかりが家事を頑張っている」という状況を変え、家族でチームになり家事を回したいものです。そこで、1万人の個別相談を行った、お片づけ習慣化コンサルタント・西崎彩智さんに、リバウンドしない片づけの要点を伺います。1回目は、大掃除で家族をチーム化し、2024年をきれいな家で過ごすコツを紹介。2回目の今回はきれいを維持する収納法について解説していきます。

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モノの収納は、使う場所の近くに

どれだけ家をきれいに片づけても、すぐに散らかってしまう経験を持つ人は多いもの。これについて、「出しにくく、しまいにくい場所にモノがあることが原因です」と言うのは、お片づけ習慣化コンサルタント・西崎彩智さん。

「例えば、よく使うホットプレートの収納場所を、キッチンの棚の上にしていたとします。重いものを高い場所に上げるのが面倒ですので、床や台の上に出しっぱなしにしがち。この出し入れしにくいというストレスが、モノの堆積を招くのです」
そうならないために、よく使うものは、使う場所の近くに置くこと。

「ホットプレートなら、それをよく使うリビングに収納場所を作ればいいのです。電動自転車のバッテリーの収納場所は玄関の近く、ランドセルの置き場所は子どもが帰ってきて置きやすい場所、タオルの収納場所は洗面所の近くなど、“散らかりにくい仕組み”を作ることが大切」

ただ、これも家にあるモノの総量が多いと、仕組みは作れません。

「片づかない家は、とにかくモノが多い。私は1回目で“冷蔵庫にある賞味期限切れのモノ、開封してい3日経過したモノを捨て、捨てる練習にしましょう”と言いました。なぜ練習が必要かというと、これだけモノがあふれる時代に生きていても、捨てることに罪悪感がある人が多いからです。冷蔵庫内にあるモノは賞味期限とという線引きがあるからこそ、捨てる罪悪感は少ない。この線引きに則り、徹底的に捨て、捨てる罪悪感を減らしてください」

溜め込む主な原因は、不安と習慣。西崎さんは、家族をチームにする“家庭力”を上げるための講座を行っていますが、その受講生の中には、保冷剤が100個、エコバッグが20枚、45リットル袋いっぱいのレジ袋、フライパンが10個など、溜め込み癖がある人が多数いるそうです。

「要らないものを家から出す、という思考と行動を持てばいいのです。そのためには、キッチンの不要なものを徹底的に捨てる。収納量は7割程度と心得て、モノが少ない快適さを自ら感じてください」

モノが少なければ時短も叶う

それでもモノを捨てることには、ストレスや罪悪感、“まだ使うのではないか”という不安が付きまといます。

「そういう人は、毎日写真を撮るといいですよ。片付けのビフォー・アフターの写真がよく紹介されていますが、すぐにそうなるわけではありません。その人が何週間も、ときには何か月もかけてキレイな状態にした結果です。自分と向き合い、モノを少しずつ捨てていく。ボロボロのタオルや下着、何年も使っていない食器や美容やキッチン家電など、使わないものを根気よく出し続けてあの状態になっているのです」

そう考えると、片づけ本を見て、自己流で試してみて、“私には無理だ”と諦めた劣等感から解放されていきます。

「そもそも、片づけ本は、もともと整理整頓が得意な人が書いている場合が多いのです。片付けのトップアスリートが書いたメソッドを、普通の人が真似してもうまくいくことは少ない。私も、家を散らかし放題にしてしまった経験があるので、毎日コツコツモノを減らすことが、キレイな部屋への最短距離だと感じています」

片付けのコツを表にしたもの

そうして、モノの総量を減らしたら、暮らしやすくなり、気持ちが晴れていき、家族仲もよくなっていく。

「モノがなくなれば、視覚的に気持ちがいいだけでなく、モノを探すストレスもなく、料理や掃除の時短も叶います。モノは気を付けても増え続けます。片づけは終わりがなく、続けなければなりません。“不要なものは捨て、必要なものは定位置に戻す”ことの繰り返しがストレスなく続けられることが何よりも大切。そういう収納を心がけてください」

「ゴールデンゾーン」を意識して、モノの定位置を決めよう

収納場所で気を付けたいのは、ゴールデンゾーン。これ立った状態でモノの出し入れができる、腰から上、目線の位置を指します。

「よく使うものは、このゴールデンゾーンに収納してください。腰より低い位置なら、しゃがむ動作が必要ですし、高ければ踏み台などが必要。こういう“ちょっとした面倒”が積み重なるから、家はモノだらけになっていくのです」

このゴールデンゾーンは身長によって変わります。大人にとって、不便な棚下は子どものゴールデンゾーンですし、ママにとって不便な棚の上部は、パパのゴールデンゾーンであることも。

「ゴールデンゾーンに生活動線を考えて、モノの置き場を決めましょう。片づけやすければ、散らかりにくい。皆で相談しつつ、収納場所の配分を」

誰にとっても使いにくい、天袋や深い収納スペースの奥部分などの“デッドスペース”は、“仮死(デッド)状態”にしておくといいと言います。

「何年も使わないアイテムを持ち続けることのほうが、リスクになる。なぜなら、持てば持つほど愛着や執着が増していき、手放しにくくなります。モノがない時代に育った親世代が、実家をモノだらけにして、その処分に頭を悩ませている人は多いです。あなたがそうならないためにも、今のうちに身軽な生き方をしてください。そもそも、片づいた家で、毎日を快適に過ごしていれば、過去に執着することも少なくなるはずです」

キレイに片づいていて、ムダなモノがない家は、暮らしやすい。そういう家は居心地もよく、家族は帰って来たくなるものです。

「家の居心地がよくなれば、家族関係がよくなっていき、不思議と子どもの成績も上がります。さらに、年収が上がったり、体重が減ったりすることもあるんですよ」

人間は変化することで進化してきました。身を置く環境が変われば、心も生きる姿勢も変わる。家族が集まる年末こそ、家を片づける絶好のチャンス。大掃除をきっかけに、家族をチームかしていきましょう。

アイキャッチ画像:(C)Adobe Stock

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『キッチン「から」片づければ、家は必ずキレイになる!』1430円 小学館

1万人の個別相談実績を持つカリスマ「お片づけ習慣化」コンサルタントに学ぶ、絶対にリバウンドしない片づけのメソッド。片づけを「人生をリスタートさせるはじめの一歩」ととらえ、まずは片づけられない原因を徹底解明。その上で「賞味期限により〈捨てる〉〈捨てない〉が明確」「大小さまざまなモノがあるので他の部屋にも応用可能」「なにより家族が変化に気付きやすい」という理由から、片づけのスタートをキッチンに置き、家全体に応用できる片づけノウハウを伝授。
▶︎詳細はこちら

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教えてくれたのは

お片づけ習慣化コンサルタント・西崎彩智(にしざきさち)さん

株式会社Homeport代表取締役。1967年生まれ、岡山県出身。片づけを起点にママたちが自分らしくご機嫌な毎日を送るための「家庭力アッププロジェクト®」や、子どもたちが片づけを通して生きる力を養える「親子deお片づけ」を主宰。小中高と学校から講演の依頼も多い。昨今は、男性育休取得推進義務化の流れから企業による依頼も多く受け、「男性向け片づけ研修」の開催にも力を入れている。

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