【例文】
・彼女は何十年にもわたって、川岸に捨てられた猫の保護活動を献身的に行っています。
・このプロジェクトが成功したのは、メンバー全員の献身的な仕事にのぞむ姿勢と熱意があったからです。
・ボランティア活動を献身的に続けている人たちに頼っているだけでは、問題の本質的な解決になりません。
・教師である姉は、生徒の成長のために献身的なサポートを行っています。
献身的の類似表現3つ
献身的には、似た表現がいくつかあります。おもな類似表現は、以下の3つです。
それぞれの意味と読み方を解説し、例文をご紹介します。
犠牲的
犠牲的とは、「自分の利益や生命などを投げ出して、誰かのために尽くすさま」という意味の語句です。日常会話・ビジネス・政治・宗教・芸術など、あらゆる場面でよく使われています。読み方は「ぎせいてき」です。
【例文】
・私があの野球選手のファンになったのは、チームの勝利のためにならば、どんな犠牲的なプレーもいとわないからです。
・我が社の新しい社長は、就任演説で「妻の犠牲的なサポートがあったからこそ、今の私がある」と語っていました。
・犠牲的な行動が良いとされる風潮がありますが、私は必ずしもそれが良いことだとは考えていません。
利他
利他とは、「自分よりも他人に利益となるように図ること」という意味の語句です。また、仏教用語の「利他」には、「人々に功徳や利益を施して救済すること」という意味があります。読み方は「りた」です。
【例文】
・我が社の社長のモットーは「利他の精神」であるため、もうけが少なくても、社会のためになることならば、積極的に取り組む姿勢を持っています。
・大人になって利他の心を持つようになってから、彼女の表情がずいぶん柔らかくなってきました。
・彼がボランティア活動をやり続けているのは、利他の考え方を大切にしているからです。
挺身
挺身とは、「自ら進んで身を投げ出して、困難な物事にあたること」という意味の語句です。誰か自分以外の人間や組織のために尽くす人に対して使われる言葉であり、献身的とかなり近い意味といえるでしょう。
ただし、献身的と比較すると、使われる機会は少ない語句です。読み方は「ていしん」です。
【例文】
・台風によって川が氾濫した際に、地域に住んでいる住民たちが挺身して支援活動に協力しました。
・彼が挺身して問題解決に取り組んだおかげで、我々はスムーズに仕事を行えています。
・どんな困難なときでも、挺身してリーダーシップを発揮している彼は、本当に尊敬に値する人間です。
献身的の意味を知って正しい使い方をしよう
献身的とは、「自分のことを顧みず、誰かのため、もしくは組織のために尽くす」という意味の語句です。日常会話はもちろん、ビジネス・政治・宗教・芸術など、さまざまな場面でよく使われています。
献身的は、基本的には人を形容する場合に使われている言葉です。献身的な人は、真面目、愛情深い、面倒見がいい、我慢強いなどの特徴を持っています。
基本的に献身的は褒め言葉ですが、当てはまらない人に対して使うと、言葉の意味が軽くなってしまうため注意が必要です。献身的の意味を知って、適切な使い方をしてください。
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