強者とは?
「強者」という言葉を耳にしたことはありますか。この言葉には、2つの読み方がありますが、どちらの場合も似通った意味で用いられます。本章では「強者」の意味や読み方、使い方、対義語について解説します。普段何気なく使っている言葉でも、違った読み方があるかもしれません。「強者」がどのように用いられる言葉なのか、本章でチェックしてください。
意味や読み方
強者は、「きょうしゃ」または「つわもの」と読みます。文字通り、「強い者(人)」を指す言葉です。具体的に何が強いのかという点は、文脈によって異なります。「つわもの」と読む場合には、「非常に強い兵士」という意味も含まれています。なお辞書においては、以下のように説明されているため、参考にしてください。
強い者。他にまさる力や権力をもつ者。
(小学館〈デジタル大辞泉〉より)
言葉の使い方
「強者」という言葉は、さまざまなシチュエーションで用いられる言葉です。ただ強いことを表すだけでなく、手強い相手という意味で用いられることもあります。「〇〇さんは強者だな〜」といった使われ方をします。また時代劇のワンシーンでは「さてはお主、なかなかの強者だな」といったフレーズを耳にする機会もあるでしょう。
対義語は「弱者」
「強者」の対義語は、「弱者」です。こちらの意味も文字通り「弱い者(人)」という意味で用いられます。また「力のない者」といった意味も含まれる言葉です。他にも以下のような意味を含めて、弱者と表現することがあります。
・臆病な人
・意気地がない人
・無力な人
いずれの場合でも「力がない」という意味は、共通しています。やや差別的な表現であるため、使用には注意してください。
「強者」の類語・言い換え表現
「強者」の類語や言い換え表現は、複数あります。例えば「猛者」「手練れ」「強豪」「達人」などです。本章ではそれぞれの表現について、どのような意味を持つ言葉なのか解説します。言い換え表現をまとめて覚えておくことで、ボキャブラリーが向上します。「強者」と共通しているポイントと異なるポイント、どちらにも注目してチェックしてください。
猛者
「猛者(もさ)」も強者と同様に、強いことを表した言葉です。しかし強者よりも「勇猛果敢である」「富裕である」「勢いがある」「能力が優れている」といったニュアンスが含まれています。現在は「もさ」と読むのが一般的ですが、単語が生まれた平安時代後期は「もうざ」と読んでいました。
手練れ
「手練れ(てだれ)」は、もともと武道や技芸が熟練しているという意味で使われる言葉です。しかし現在では武道に限らず、腕前が優れていることを意味します。
送り仮名がある場合の読み方は「てだれ」ですが、「手練」と漢字だけで表現する場合の読み方は「しゅれん」「てれん」の2種類です。「しゅれん」と読む場合は、芸が優れているといったポジティブな意味で使われるものの、「てくだ」は人を操る・騙すというネガティブな意味で用いられます。
強豪
「強豪(きょうごう)」は、非常に強い・勢いがあるなど、強者とほぼ同様の意味で用いられる言葉です。しかし、強者が個人を指す意味合いが強いのに対して、強豪は「強豪校」「強豪チーム」のように団体を表すケースが多くあります。スポーツの試合など、何らかの戦いで用いられる言葉です。ただし「競合相手」のように、強い個人を表す表現も間違いではありません。
達人
「達人(たつじん)」とは、技芸や学問を極めた人を指す言葉です。また物事に精通している人も、達人と表現します。名人や名手と表現することもありますが、この場合は特定の分野で有名な人・評判が高い人も含まれます。
誤読されがちな4つの単語
強者には「つわもの」という読み方もあり、誤読してしまうケースがあります。本章では誤読が多い単語として「世論」「早急」「代替」「逝去」といった4つの単語を紹介します。うっかり誤読してしまうと、相手から「知識がない人」と認識されてしまうかもしれません。それぞれどのような読み方が正しいのか、本章で今一度確認しましょう。