余談の意味とは?
余談とは「よだん」と読み、用件以外や、本筋を離れた話という意味です。雑談に近く、多少の関連はあるものの、本筋の話から外れてしまうことを指します。
たとえば、「余談はさておき」「余談ですが」といった使い方をします。ただし、同じ発音の「予断」とはまったく意味が異なるため、注意してください。
ここでは、余談の意味や「予断」との違い、使い方を解説します。
本筋を離れた話のこと
余談とは、本筋を離れた話を指す言葉です。「余」は「そのほか・それ以外」という意味で、「談」はある事柄について話をすることです。
余談は話の合間に入れるもので、本筋となんらかの関連性はあるものの直接には関係なく、一時的に逸脱する話を指します。
「余談ながら」といったフレーズで、本筋から逸脱する際の前置きとして使うものですが、頻繁に使用すると本筋の話がわかりにくくなります。そのため、余談を入れる必要性を考慮して使わなければなりません。
よ‐だん【余談】
用件以外の話。本筋を離れた話。「余談はさておき本論に入ろう」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「予断」との違い
余談と同じ発音の言葉に、「予断」があります。予断とは、前もって判断することです。余談とはまったく意味が異なるため、文章で書くときは漢字の間違いに注意しましょう。
予断は一般的に、「予断を許さない」というフレーズで使われます。「今後の展開がどのようになるかわからない」「予測不能」という意味です。
よ‐だん【予断】
[名](スル)前もって判断すること。予測。「形勢は予断を許さない」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
例文は、以下のとおりです。
・「交渉が難航しており、先行きの予断を許さない」
・「祖母の病状が悪く、予断を許さない状況だ」
「余談ですが」という使い方が多い
余談は主に、「余談ですが」というフレーズで使うことの多い言葉です。話の途中で主題から少し離れた話をする際、「余談ですが」といった前置きとして使われます。
ビジネスシーンでは、次のような場面で使うことが多いでしょう。
・会議でメインの議題に関連し、市場の動向や最新情報などを共有する場合
・前回のミーティングで話した内容の確認や追加情報の提供
・趣味やプライベートな話題の共有
余談は、目上の人・目下の人などを問わず使える言葉です。より丁寧にしたい場合は、「余談ではございますが」を使うとよいでしょう。
「余談ですが」の例文は、以下のとおりです。
・余談ですが、ライバルであるA社はすでに新商品の開発を開始しています
・余談ではございますが、先日の会合で御社の〇〇様には大変お世話になりました
「蛇足ですが」との違いは?
「余談ですが」と似た言葉に、「蛇足(だそく)ですが」があります。「蛇足」とは、無駄な物事や行為という意味です。
言葉の由来は、中国の故事とされています。蛇の絵を早く描く競争をした際、最初に描き上げた者が余裕をみせようと蛇に足を描いてしまったというエピソードから、「不要なもの」という意味で蛇足という言葉が生まれました。
「余談ですが」が本筋とは離れる話を指すのに対し、「蛇足ですが」は「余計なことかもしれないが」という意味で使います。本題とは別に話を入れる際、内容に応じて使い分けるとよいでしょう。
余談の例文
余談を使った例文をいくつかみていきましょう。