奨励
ある事柄を良いことであると説明して、人に強くすすめることという意味の語句で、読み方は「しょうれい」です。
【例文】
・当校では、全生徒が体育系もしくは文化系の部活動に積極的に参加することを奨励しています。
・我が社では、先輩の社員が後輩の社員の指導するメンターシッププログラムを奨励しています。
・商店街で買い物をした人に対して、ポイントを付与する制度を導入することで、地域社会の経済活性化につながるショッピングを奨励しています。
選奨
選奨とは、いくつかの物事の中からすぐれているものを選び、人にすすめるという意味の語句で、読み方は「せんしょう」です。いくつかの中から選ぶニュアンスのある点が特徴といえるでしょう。
【例文】
・サイバーセキュリティーの専門機関が選奨しているソリューションを導入しました。
・私の叔父は、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞して、賞状と賞金をいただいています。
・地域創生のために、地域に貢献するスタートアップに対して、新たな選奨制度を設けています。
勧告
勧告とは、ある行動を選択するように説いてすすめるという意味の語句で、読み方は「かんこく」です。
【例文】
・第三者委員会からの勧告に従って、社内で不適切な対応がなかったかを調査中です。
・不動産管理会社からの勧告によって、賃貸物件の改築を決定しました。
・私の父親は、医者からの再三再四にわたる勧告を無視して、不養生したため、容態が悪化してしまいました。
推奨の対義語・対義表現2つ
推奨の対義語・対義表現がいくつかあります。よく使われる語句は、以下の2つです。
それぞれの意味、読み方を解説し、例文をご紹介します。
抑止
抑止とは、抑制して活動を止めることという意味の語句で、読み方は「よくし」です。「抑止力」「抑止効果」などの語句として使われることもあります。
【例文】
・防犯カメラを設置することによって、盗難を抑止する効果があると言われたのですが、どの程度の効果があるのかがよくわかりません。
・ネットを使うことで、カラスが生ゴミを荒らす行為の抑止効果が期待できるとのことでしたが、かしこいカラスは、くちばしでネットを開けるようになりました。
・交通事故を抑止するためには、高齢者の免許自主返納を促進する必要があるでしょう。
制止
制止とは、他人の言動を止めることという意味の語句で、読み方は「せいし」です。
【例文】
・彼は周囲の制止を振り切って、激しい運動を再開し、まだ完治していなかった腰を悪化させてしまいました。
・私の加入しているプロバイダーでは、違法なコンテンツの配信を制止するための画期的な技術を開発しています。
・私が守衛の制止をきかずに、ビルの中に入ったのは、企業の悪事を告発するためでした。
推奨の意味を知って正しい使い方をしよう
推奨とは、人物や物事などのすぐれている点をあげて、人にすすめるという意味の語句です。日常会話はもちろんのこと、ビジネスでもよく使われています。すすめる根拠が明確にあることが、使用する際のポイントです。
「推奨環境」「推奨販売」など、他の単語とセットで使われることもあるので、一緒に覚えておくといいでしょう。使う際に留意しておきたいのは、強制するニュアンスのない言葉であることです。推奨の意味を知って正しい使い方をしてください。
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