家族とも友人ともおすすめの「御岳山」ハイキングレポ
東京都青梅市にある御岳山。野鳥・昆虫・植物の宝庫としても知られ、四季を感じることができるスポットです。子供から年配者まで広く親しまれている山といえます。
最近なんかついてないね…と話をしていた友人と「自然に触れて癒やされよう! 」ということになり、都心から電車で行ける御岳山への登山を決めました。
きつい? 易しい?モデルコースや難易度は
御岳山のモデルコースはいくつかあり、所要時間が異なります。ポピュラーなのは、大きな岩が連なる沢や滝を散策する「ロックガーデンコース」、参拝したりお買い物したりと比較的ライトに楽しめる「武蔵御嶽神社コース」。また、愛犬のご祈祷ができる「愛犬散歩コース」もあります。
体力やハイキング経験にもよりますが、初心者や子供でも登りやすい山だと思います。
では早速、事前準備から実際に登ってみた当日の流れまで詳細にレポートします!
事前準備のあれこれ
持ち物はこんな感じ
・帽子
・サングラス
・財布
・飲み物、お昼ご飯
・タオルハンカチ
・ティッシュ、ウエットティッシュ
・レジャーシート
・軍手
・衛生用品(アルコールスプレーや絆創膏)
・レジ袋、ポリ袋
・日焼け止め、UVカット機能付きフェイスパウダー
・汗拭きシート
・化粧水ミスト
・リップクリーム
登った人のレポを読んでもそんなにハードそうな印象を受けなかったので、荷物は少なめ。
言わずもがな、日焼け対策アイテムはマスト! 今回はリュックをメインバッグにしたので、すぐに取り出したいリップクリームやスティック上の日焼け止め、ミニサイズのお菓子は、カラビナ付きのポーチに入れてショルダー部分に取り付けました。
あってよかったもの
我が家のハイキングでは個包装のチョコ・おせんべい・飴を入れた小袋が必需品なので、今回もイン。一口サイズの甘いもの、しょっぱいものがあるのがミソです。
中でも今回「大正解!! 」と思ったのが「塩分チャージタブレッツ(カバヤ食品)」。暑いと何かを口にするのも億劫になりますが、タブレットなら口に入れやすいうえ、塩分やカリウムも補給することができるのがうれしいポイントです。
あってもよかったかも? と思ったもの
ロックガーデンコースでは、岩に座ったりベンチに座ったりしてお昼や軽食を食べている人がほとんど。一緒に行く相手や人数にもよるので一概に言えませんが、友人同士など少人数なら、個人的にはレジャーシートより折り畳みの携帯座布団の方が使い道が広そうだと感じました。
服装(最高気温25度以上の日)
私も友人も登山用の服装を持ち合わせておらず、当日は〈Tシャツ×カーゴパンツ×足首を覆う靴下×スニーカー〉コーデで臨みました。その日は最高気温28度という夏日だったので半袖でスタートしていますが、念のためそれぞれパーカーやシャツといった軽く羽織れるものをリュックにイン。特に不都合は感じなかったものの、次回は動きやすくて吸汗速乾機能付きTシャツにしよう…と少し後悔しました。(汗かきタイプなので…)
朝の時間帯だと登山用の服装をしている方が多い印象でしたが、Tシャツにデニムなどカジュアルな服装の方も少なくなかったです。動きやすくて汚れても構わない服装であることが大前提ですが、目的に合わせたり、一緒に行く人と相談して合わせるといいかもしれません。
御岳山までのアクセス
御嶽駅に到着
今回は公共交通機関を使ってのスタート。JR御嶽駅が最寄り駅となりますが、週末ということもあってか降りる人が多数。出口は一つしかなく、かなり混み合いました。
横断歩道を渡ってすぐのところ、駅から徒歩3分ほどの場所にバス停があり、ケーブルカー駅まで行くことができます。多客時には臨時増発ありとのこと。私が行った日は連休で増便していましたが、バスの時間を確認して早めに到着するよう調整することをおすすめします!
バス移動でケーブルカー乗り場へ
だいたい10分ほど乗車すると、ケーブル下バス停に到着。ケーブルカーを使用せず歩いて登りたい人も、ここがスタート地点になります。ちなみに公式サイトによると、JR御嶽駅からケーブルカー乗り場までは徒歩約45分だそうです。
いざ出発! 〈ロックガーデンコース〉
今回選択したのは、登山レポでも圧倒的多く目にした「ロックガーデンコース」。所要時間は約3〜4時間とされ、「七代の滝」を経由するかどうか選ぶことができます。
私たちはひとまず、分岐点に着いたときの体力と気分で決めることにしました。
ケーブルカーなしの徒歩スタート
「せっかくだから1からスタートとしよう! 」とやる気十分で、ケーブルカー利用なしを決意。
20分くらいで着くと勘違いしていたら、なんと1時間かかりました。途中数分の水分・塩分補給休憩を挟んでの時間ではありますが、なかなかです。
というのも御岳ビジターセンターまでの道はほとんど舗装されたコンクリート道、かつほぼ平坦な道はなく、坂道が続きます。運動習慣少なめのアラサーたちは「そりゃみんなケーブルカーを選ぶよね…」「トレッキングポールが欲しいね…」と早くも心が折れかけるという状態に。
ルートの様子をもっと見るビジターセンターまで来ると、ケーブルカー利用の方々とルートが同じになるので人が賑わいます。ここには子供も楽しめる展示や解説もあるので、立ち寄ってみるとより御岳山を楽しめるかもしれません。
そしてここから武蔵御岳神社までは約15〜20分。コンクリートの坂道がまだ続きます。
神社までの道のりには商店街があり、一休みしたりお昼休憩を取ったりすることも可能です。自販機もあります。
ルートの様子をもっと見る武蔵御岳神社
武蔵御岳神社にやっと到着! と安堵したのも束の間、そう目指すは山頂の神社。本殿・拝殿まで延々(に感じられる)階段を上ります。途中にさまざまな動物が支えるベンチがあり、癒やされながらひたすら上ります。
今度こそ到着! 幣殿・拝殿は鮮やかで迫力のある佇まいです。ちょうど辰年なので、龍の木彫りを見られてなんだかパワーを感じました。混み合っているときは階段まで列がつながることもあるので足元に十分注意が必要そうです。
ルートの様子をもっと見る御朱印はこちら。ちなみに「おいぬさま」にちなんだお守りもありました。
長尾平
上ってきた階段を途中まで下り、今度は長尾平へ。ここまではだいたい5分ほどでほどで行くことができます。
広々とした空間なので、ここでゆっくり昼食を取るのもよさそうです。大きめのテーブル付きベンチも複数設置されていました。
ルートの様子をもっと見る七代の滝
そして問題の七代の滝。なぜかというと、マップやモデルコースなどに「勾配がきついため十分な体力が必要なルートです」といった注意喚起がされているからです。
十分な体力とは…? と不安がありつつ、せっかく来たのだから! と七代の滝を経由することに決めました。
ここまでの道から一点、これぞ山! というような不安定な道が続きます。といっても丸太が埋められていたり階段となっていたり補整されているので、さほど険しさは感じません。5歳くらいの子供も保護者と手をつないで挑戦していたり、赤ちゃんや小さい子供を抱えて進んだりする方もいました。
確かに勾配が急な場所や、足場の確保に慎重になる場所も。約30分ほどで七代の滝に到着。
やっぱり来てよかった! と全身で感じる、涼しくて清々しい空間。私も友人も「登山といえばこうだよね!」と楽しみましたが、それも注意喚起があったからこそ十分に気をつけて来れたのだと思います。
ルートの様子をもっと見るお昼時ということもあり、滝を眺めながらご飯を食べている人がほとんど。
ロックガーデン(岩石園)
七代の滝からロックガーデンへ向かうには、まず階段からスタートです。鉄製の手すりつきの階段や、むき出しになった木の根を伝って登るポイントもあり、気になる方は軍手があると安心かもしれません。
30分ほどで、渓流と巨岩を利用して作られた神秘的なスポットに到着! 大小さまざまな岩を渡りながら進んでいきます。
天気がいい日はより緑が映えて絶景です。流れる水も透き通っていて、つい手を伸ばしたくなります。ここでご飯を食べるのもおすすめ。
進んだ先にはゆっくり座れるテーブル付きベンチや屋根付きの休憩所、お手洗いが。
ルートの様子をもっと見る綾広の滝
休憩所から15分ほど歩くと、綾広の滝が見えてきます。落差10mで、武蔵御嶽神社の滝行に使われることもある滝です。
水が冷たくて、触れるだけで暑さが和らぐのもうれしい。滝好きなので、いつまでもいられる気持ちになります。滝が流れる音を聞いているだけでも清々しい気分になりますよね。
再び武蔵御岳神社へ
この先は岩で作られた階段など、緩やかで歩きやすい道が続きます。とはいえ結構な傾斜の中切り開かれたような道のため、おしゃべりに夢中になったり2列になったりすると足を取られてしまう可能性がありヒヤッとするので注意を。
「天狗の腰掛け杉」が見えたらもう一息です! 綾広の滝からサクサク歩いて、所要時間はだいたい20〜30分ほど。ずっと見つめていると、天狗が座っている様子が目に浮かぶようです。
さらに10分ほど歩いたら武蔵御岳神社の鳥居に到着。帰ってきた感がひしひしと湧いてきます。
ルートの様子をもっと見るここまで来たらあとは来た道を戻りつつ、ケーブルカーの駅へ。状況に応じて変更することもあるようですが、ケーブルカーの時間を確認してから向かうことをおすすめします!とはいえ駅まわりにはお土産を買えたり食事ができたりするお店もあるので、楽しみ尽くしてから降りるのもおすすめです。
乗車券を購入するか、交通系ICでも乗車可能です。交通系ICでも乗車記念券をもらえました。ちなみに大展望台へ行く場合は、ここにある御岳平駅からリフトに乗ります。
7分ほど乗車し、滝本駅に到着。御岳登山鉄道の記念スタンプをしっかり押印し、バスでJR御嶽駅に戻りました。
写真をもっと見る登ってみて
低山の経験が多めの私も、高尾山を登山したことがあるくらいという友人も、楽しんで登山ができました。登山している年齢層も幅広く、初心者でも挑戦しやすい山ではないかと思います。私たちは10時くらいにケーブルカーの駅付近から出発し、途中お昼休憩を挟みながら、帰りのケーブルカー乗り場である御岳山駅に到着したのが15時半くらい、滝本駅に到着したのが16時手前くらいだったので、登山に5時間半〜6時間ほどかけた計算に。
例年通りいくと、8月ごろには見頃を迎える「レンゲショウマ周遊コース」も解放予定のよう。暑さのピークを迎える時間帯を避けて散策するのも気持ちがよさそうです。夏休みのお出かけの候補地としてぜひ。
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