〝レシピ本を見ながら〟親子で料理のすすめ
子供の学校行事が続く秋、ほっと家で一息つける日は、家でのんびりしたいもの。そんな休日の過ごし方としておすすめしたいのが、親子で料理!
インターネットでレシピを探すのもいいけれど、料理のついでに本にも親しんでもらえたらいいなとDomaniエディターTが探したのが、こちら!かわいい表紙に子供も大人もキュンとくるでしょう?
こちらの本、その名も『とびきりおいしいおうちごはん 小学生からの楽しい料理』。料理レシピ本大賞にて〝子供の本賞〟を受賞した一冊です。
レシピ本に珍しく、表紙がイラストでかわいいでしょう? なんと中のレシピも全部イラストなのです。開いてみると、「人はみんな食べたものでできています。」という書き出しにグッと心を掴まれます。
おすすめレシピを2つ紹介
そんな『とびきりおいしい おうちごはん』の中から、この秋Domaniがおすすめする2品のレシピをご紹介します。
トマトのしゃぶしゃぶ肉巻き黒酢豚
まず1品目は〝トマトのしゃぶしゃぶ肉巻き黒酢豚〟です。工程が少ないので、簡単に作れますよ。
今回は小学生の娘と作ってみました。まずはミニトマトをよく洗って、お肉で巻いていきます。子供は巻いたり包んだりすることが大好きなので、すごく楽しそう。
▲くるくる巻くだけなので、パッとできました。
フライパンにサラダ油をひいて、薄力粉をまとわせたお肉を焼きます。
▲全体に焼き目がつくように、コロコロ転がしながら。
お肉がほどけてしまうから、あまり触りすぎないのがポイント。冷蔵庫にオクラが余っていたので、一緒に巻いて焼いてみました。
あとは、あらかじめ混ぜておいた黒酢、砂糖、醤油、酒、水、片栗粉を別の鍋で温め、それをお肉に絡めてできあがり!
なんて簡単なのでしょう。このレシピは包丁を使わずにできるので、小さなお子さんにもおすすめです。
いざ、実食…
これはおいしい! 自分で作った味じゃないみたいです。黒酢の酸味と砂糖の甘さがトマトとぴったり。食べるまで中のトマトが見えないので、口に入れた後の意外性もすごく楽しい。
野菜嫌いの息子に食べさせたところ、オクラで巻いた分もペロリ。あっという間に完食しました。ピーマンやエリンギ、レンコンなどとも合いそうで、アレンジ案が膨らみます。
味がしっかりしているため、これからの行楽シーズンはお弁当にもハマるレシピだなと感じました。丸くて見た目も華やかなので、お客さまに出しても喜ばれそうですね。
それでは、2つ目のレシピに参りましょう。
ポパイグラタン
少しずつ暑さがやわらいでくると、食べたくなるのがグラタン。ということで、次に選んだのは「ポパイグラタン」です。
1工程めから驚いたのが、ホワイトソースの作り方! 牛乳、薄力粉、塩をフタのある容器に入れて、シャカシャカ振ります。大人でも作るのが難しく面倒と感じるホワイトソースが、これで本当にできるのか…いささか不安。
次にマカロニを時間通りにゆで、ゆで卵も作っておきます。その間、洗ったほうれん草を4センチくらいに、ベーコンは1センチ幅に切ります。
まずベーコンを炒め、次にほうれん草を入れて炒めます。オーブンも220度に温め始めておきます。
▲ジワジワっと脂が出てきたら、ほうれん草を投入。
さきほど容器で混ぜ合わせたホワイトソースを入れて、ゆっくり混ぜます。
▲とろみが出たら、マカロニも入れて混ぜましょう。
耐熱皿に入れ、カットしたゆで卵をのせ、チーズをかけます。
オーブンで10〜15分焼いて完成!
チーズの下にはたっぷりのほうれん草。栄養満点です。
最後はオーブンで焼きましたが、あらかじめフライパンで火を通しているので生焼けの心配がありません。気になるホワイトソースも、まったくダマになっていませんでした。ほかの料理にも応用できそうです。白ワインにも合い、大人も子供も間違いなく大好きな味。
読みごたえたっぷりのレシピ本で、新たな発見が!
以上、Domaniおすすめのレシピを2つお届けしました。いかがでしたか? 「子供と一緒に料理を」と手にした本でしたが…読んでみると、むしろ親にとって発見が多い一冊でした。
この本の著者は、オーガニック料理の母と言われるアリス・ウォータース氏のもとで修業した経験もある野村友里さん。定番の料理に野村さんらしい味の工夫がたくさん隠されているし、とにかくどれもおいしそうで、ほかにも作りたい(食べたい)レシピがたくさんありました。
基本的には子供に向けたレシピとのことで、簡単に作れるのは予想していましたが、こんなにおいしいとは! いい意味で裏切られた気分です。
さらに、レシピ以外のページも読みごたえ抜群なのがすごいところ。本の書き出しは、「人はみんな食べたものでできています」。命をいただいていることなど、大事な食育のメッセージが書かれています。
料理道具やはかり方の説明に、いろいろな切り方の紹介など、基本の情報もしっかり解説されています。年齢を問わず、これから料理を始める人にも役立つ一冊だと思いました。
▲写真とふりがな付きの文章で丁寧に。
▲野菜の切り方もイラストで細かく描かれています。
親子で料理に挑戦したいけど「教えるのが苦手」と悩んでいるママも、これなら安心ですよね。
それによく見ると、器や敷物もとても綺麗でテンションが上がるビジュアル。見ているだけでおしゃれで癒されます。
最後の方には「大人のひと手間」というページがあって、ここでクミンを入れてみるといいよとか、玉ねぎを長ネギに代えるといった、大人の味になるヒントもまとめられており脱帽。この秋、親子で読むのに、本当におすすめできるレシピ本だと思います。
皆さんもぜひ一度、この本で親子料理にチャレンジしてみてくださいね。
野村友里/著 小学館クリエイティブ/刊 定価¥1,760(税込)
全米で最も予約が取れないレストラン「シェ・パニース」で修業をした経験を持つ野村氏は、人と食を巡るドキュメンタリー映画の監督も務めるほど、食に対して貪欲。
子供たちに本当に大切なことを伝えたいと、「極力シンプルに」「失敗が少なく」そして「大人も驚く美味しさ」のレシピを考案した。
どれもこれもお店の味を再現したかのようで、実際につくった人たちからは、「自分の味じゃないみたい!」「こんなに簡単でこんなに美味しくていいの!?」と、驚きの声が上がる。
詳細はこちら
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