ここ数年、日本のみならず、海外でも、和食器が人気を集めているのを知っていますか。そんな中、テーブルウェアスタイリストの二本柳志津香さんが、最近のテーブルウェアのトレンドについて語ってくれました。
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和食器の高まる海外人気!
「ミシュランを取得しているレストランを始め、アメリカの人気ライフスタイルの専門家、マーサ・スチュワートも、自身のホームページで、和食器を使用した家庭でのおもてなしのアイディアを紹介するなど、注目度の高さがうかがえます。また海外のスーパーでも和食器が売られている程、今、海外で和食器人気が高まっています。
和食器が一般の家庭に広まったのは、近年、陶芸家たちが展示会やSNSでの情報発信を積極的に行い、新しい和食器の提案が行われているのも関係しているようです。また最近ではファッション誌やライフスタイル誌でも多くの和食器特集が組まれています。震災後、人々は温かみがある器を好むようになり、その中で和食器が見直されていき、その後の断捨離ブーム後、自分らしい物に囲まれて暮らしたいと、日本各地の和食器を手に取り、こだわって選んでいる人が増えたのも、和食器ブームの要因なんです」
和食器に合う料理とは?
「磁器の器なら、イタリアンやフレンチ、中華料理とも相性抜群!凛とした印象が強い磁器の場合、和食はもちろん中華料理、イタリアン、フレンチなど、どんな料理も引き立ててくれると思います。鮮やかな色の韓国料理をスタイリッシュかつ現代的に演出したいときにも、磁器の器はとても合うと思いますので、おすすめしたいです。 陶器はタイ料理やエスニック料理との相性もとても良いのでぜひ試してみてください。また最近では黒の和食器がとても人気です。料理を引き立ててくれる器選びと料理を楽しんでいただきたいですね」と二本柳さん。食卓を彩る和食器、大人女子的にも、ぜひ買い揃えて楽しみたいですね。
そんな注目の和食器、まずは知っておきたい種類をご紹介します。
瀬戸焼
瀬戸焼は、愛知県瀬戸市を産地とする陶磁器で、日本六古窯のひとつ。陶磁器のことを総じて“せともの”と呼ぶように、 古くから全国各地に流通しています。ガラスの釉薬を使用した、美しい色合いが特徴です。
波佐見焼
波佐見焼は、⻑崎県東彼杵郡波佐見町とその周辺を産地とする磁器。熊本県天草地方で採れる陶石を原料に作られる食器は、⻘みがかった風合いが特徴的。藍色の駒筋や染付で描かれた横縞模様がポイントになっています。
美濃焼
美濃焼は、岐阜県土岐市・多治見市とその周辺を産地とする陶磁器。昔ながらの吹き付け技法や釉薬色を使用し、一点ずつ丁寧に作られています。さまざまな料理と相性良く映えるデザインも魅力的。
有田焼
佐賀県有田市の窯元で製造された有田焼。現代のライフスタイルに合うようにシンプルかつモダンなデザインに。マットに仕上げた有田焼は、パスタや洋食はもちろん、菓子皿としても使うことができます。硬く、軽く、丈夫で、日常使いの食器としておすすめ。
食器にこだわると食事の時間がより有意義で楽しくなるもの。大人ならではの「うつわ」を楽しむ暮らし、始めてみませんか。
二本柳志津香さん
ニホンヤナギシズカ
社団法人テーブルウェアスタイリスト連合会代表理事。新聞、雑誌などの食器を中心とした撮影スタイリング、企業展示装飾、イベント・ウェディング空間装飾、店舗装飾のデザインなどを手掛ける。2010年から国家装飾師・テーブルコーディネーター松尾洋子氏の元でテーブルデザイン・ディスプレイを3年半学び、2013年認定講師資格を習得。2014年、 テーブルコーディネートではなく、雑誌やディスプレイでの器のスタイリングに特化した人材の育成する事を目的に、日本初の食器のスタイリング資格を考案、一般社団法人テーブルウェアスタイリス ト連合会(略称TWSA)を設立。