保育園での話題も新型コロナウイルス
州知事による非常事態宣言が出された週末が開けた月曜日。多くのニューヨーカーにとって、普通の1週間がスタートしたけれど、誰もがコロナウイルス感染者の数字が増えていくことに、そこはかとない不安を感じています。NY州知事は、ウイルス感染テストが民間の機関で行う認可がなかなか下りないことで、CDC(米疾病対策センター)を激しく非難する声明を発表。感染しているか否か、簡単に調べることができないのなら、感染したことを知らずに社会生活をしている人が少なからずいるわけで、今後多くの市中感染がおこる可能性が危ぶまれる。というか、もう起こっているのでは…。
朝、学校に息子を送りに行くと、顔見知りのパパ友に遭遇。もちろん話題は新型コロナウイルスの話に。このお父さんは学校が休校になるかもしれないことや、その他の不測の事態を考えて、早々と春休みと称し長い休みを取得したそう。「ワイフのほうが稼ぎがいいし、彼女の会社から出ている健康保険もキープしたいしね。もしもの時は僕が家に居て、3人の子供の面倒を見ることになったんだ」と、言っていました。思わず「へー」っと思ってしまった私。何年アメリカに住んでいようとも、まだまだコンサバな日本人的な考え方をもっているんだな…と改めて自分を振り返ってしまいました。
アメリカ流の家族のあり方はとっても合理的
アメリカ人の多くは、妻、夫、どちらか収入のいい人が家計を支えるべきという考え方をもっていて、たとえ自分が“主夫”として妻に養われていたとしても、そこに負い目を感じる人は少数。つまり、どちらかが家に居て家事を担わなくてはならない場合、お互いの中できちっと折り合いがついていれば、家庭に多くの収入をもたらすほうが働くのが当然という、合理的な考え方をするようです。
コロナウイルスに対する考え方も、合理的というかポジティブ。現在のところ、多くのニューヨーカーのウイルス対処法は、自宅に籠ってウイルスをひたすら避けるというよりも、自分の生活習慣はなるべく変えずにウイルスに対抗する方法を考えるというもの。罹らないに越したことはないのでハイリスクの場所は避けるけれど、万が一罹ってしまってもそれに対抗できる免疫力を高めることのほうが重要と考える人が多く、エクササイズなどのルーティンも継続するという人が大半。少し楽観的すぎる気もしますが、ジムやヨガスタジオなども普段と変わらない人出となっています。気候が春めいてきたこともあって、会社へ向かう道中、ランニングをする人の姿も多くみられました。外を走るだけなら、感染リスクは低いですものね。
世界同時多発テロや、ハリケーン、大停電…数々の非常事態を乗り越えてきたニューヨークで、今、働くママたちはどう過ごしてる?マンハッタンでファッション&ライフスタイルビジネスコンサルティングを手がける高久純子さんに聞きました。