体に脂肪をためこまない8つのルール
●あたたかい朝食で代謝を上げる
朝食を食べることで体が発するエネルギー量は夜食べるときの約4倍。朝しっかり食べて体温を上げておけば、1日を代謝が高いまま過ごせます。体温を上げやすいように、特に朝は温かいものがおすすめです。
●朝摂りたいのは炭水化物+たんぱく質
おすすめなのは、エネルギー源となる糖質がとれるごはん1膳と、たんぱく質(卵・魚・大豆製品・低脂肪肉のいずれか)のおかずの組み合わせ。ごはんの朝食は1日合計のエネルギー発生量が最も高くなるので、消費エネルギーを増やしてくれます。
●昼食は栄養価の高い食事をしっかり食べる
体内の脂肪量をコントロールする時計遺伝子の発現量が少ない昼間は、脂肪をエネルギーとして使いやすい時間帯。量的にも内容的にも昼食をいちばん充実させることが大切です。思いきって食べたいメニューを選んで、元気もチャージするのがおすすめです。
●間食は16時までに、食物繊維やたんぱく質が多いものを
ナッツ類や乳製品、豆乳製品など、食物繊維やたんぱく質が含まれる血糖値が上がりにくい食品がおすすめです。夕食までのつなぎとして上手に取り入れて。
●夕食は油脂を控えて食物繊維をプラス
代謝が低下する夜に食べたい主菜は魚や大豆食品。野菜やきのこ、もずくなどの海藻類で食物繊維を補えば血糖値も上がりにくく、翌朝の排便もスムーズに。
●加工度の低い素材が見える食品を選ぶ
インスタントやレトルト食品など加工度の高い食品に頼りすぎると、ミネラルなどの必要な栄養素が不足する可能性も。野菜ジュースは果汁混合のものはできるだけ避けてみて。
●アルコールは飲むなら糖質ゼロの蒸留酒を
アルコールは飲み方次第で肥満の要因に。特に血糖値が上昇しやすい21時以降に飲むなら、糖質ゼロの蒸留酒(焼酎、ウイスキー)に切り替えて。おつまみは21時までで切り上げると、お腹まわりに脂肪がつきにくくなります。
●それでも体重が気になる場合は夕食の量で調整
夜の時間の食べ方は体脂肪の蓄積にも影響します。夕食時間を早める、夕食の量を減らして朝食か昼食の量を増やすなどして、調整しましょう。
「巣ごもり生活が長引くと、しっかり食べることに抵抗が出てくるかもしれません。それでも朝食と昼食の量は減らさないようにしてみてください。摂取カロリーが少なければ頭も働かず、意欲もわいてきませんし、免疫力の低下も心配です。時間栄養学の法則に合わせて食べることで、代謝を上げてエネルギーの消費量を増やしたり、食事のボリュームゾーンを夜から昼にシフトするなど、体の反応を確認しながらベストな食べ方を工夫してみてください」(小島さん)
教えてくれたのは…
管理栄養士・健康運動指導士
小島美和子さん
(有)クオリティライフサービス 代表取締役、食コンディショニングプロデューサー。女子栄養大学卒業後、食品会社、大学病院などでの勤務を経て、現職に。ビジネスパーソンの食生活改善プログラムなどの企画開発を行う。〝時間栄養学〟をもとに食生活をコントロールし、安定した体と心のコンディションを手に入れるメソッド「食コンディショニング®︎」を提唱。著書に『1週間でお腹からスッキリやせる食べ方』、『1週間で体調がグンとよくなる食べ方』(共に三笠書房)など。食コンディショニングのオンラインセミナーなども開催。http://www.qls.co.jp/
取材・文
谷畑まゆみ
フリーエディター・ライター。『Domani』連載「女の時間割。」、日本財団パラリンピックサポートセンターWEBマガジン連載「パラアスリートを支える女性たち」等、働く女性のライフストーリー・インタビュー企画を担当しています。
※食コンディショニングは有限会社クオリティライフサービスの登録商標です。
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