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2024.09.06

「仰る」の意味や読み方は?正しい使い方や注意点を解説

ビジネスシーンでよく耳にする「仰る」ですが、正しく使えていますか?今回は「仰る」の意味から使い方まで、詳しく解説していきます。

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「仰る」の意味や読み方とは?

「仰る」は「おっしゃる」と読みます。相手が「言う」ことを、尊敬語で表した言葉です。

おっしゃ・る【▽仰る/▽仰▽有る】
[動ラ五(四)]《「おおせある」の音変化》
1 「言う」の尊敬語。言葉を口にお出しになる。言われる。おおせられる。「先生はこう―・いました」「早く―・い」
2 (人名などを受けて)そういう名前でいらっしゃる。「佐藤さんと―・る方」「お名前はなんと―・いますか」
[可能]おっしゃれる
[補説]命令形「おっしゃい」は、多く女性が使う。
[動ラ下二]に同じ。
「おゆき様とお前と逢はせた時、これ限りと―・れたか」〈浄・鑓の権三〉
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「仰る」をビジネス等で使う時の注意点

「仰る」をビジネスで使う場合、注意したいポイントがいくつかあります。どれも基本的なことなので、しっかり覚えて正しく使えるようにしておきましょう。

「仰る」とともに、よく耳にする「仰られる(おっしゃられる)」という言葉。これは「仰る」をより丁寧に言ったようにも聞こえますが、「言う」の尊敬語の「仰る」に、さらに尊敬を表す助動詞「れる・られる」を付け加えた二重敬語になり、間違った表現とされています。しっかりと理解して覚えておきましょう。

「仰る」を使う場合は、主語にも注意しましょう。「言う」の尊敬語が「仰る」で、謙譲語が「申す」です。相手の動作については「仰る」を使っても「申す」を使うことはありません。逆に自分の動作に対しては「申す」は使いますが「仰る」を使うことはありません。主語が相手なら「仰る」、主語が自分なら「申す」を使います。

「〇〇様が仰る」、「私が申しました」というように使うのが正解で、「〇〇様が申しました」「〇〇様が申されました」、「私が仰った」という使い方はしませんので、注意しましょう。また、「仰る」に「ました」を付けて過去形にする場合は、「仰いました」となります。「仰りました」は間違いですので、こちらも覚えておきましょう。

「仰る」と「おっしゃる」の使い分け

「仰る」と「おっしゃる」は漢字とひらがなという違いがあるだけで、意味や使い方に違いはありません。

「仰」は「 人を見あげて敬う」「あがめる」という意味を持つ漢字ですので、漢字で「仰る」と書くと堅苦しい印象を与えてしまう可能性があります。読みやすく、またやわらかな印象を与えたい場合は、メールや手紙などでは、ひらがなで「おっしゃる」とするのが良いでしょう。

「仰る」の使い方は? 例文でチェック

目上の方や大切な取引先との会話では、絶対に間違いたいくない「仰る」の使い方。具体的に例文で詳しく見ていきましょう。

老夫婦との商談が成立した女性ビジネスマン

(C)Shutterstock.com

「ご不明な点がありましたら、いつでも仰ってください」

例えばお客様や取引先に対して、製品の説明をした際に使えるフレーズです。「後日疑問に思うことがでてきたら言ってください」というような意味で使います。

「お客様の仰る通りでございます」

「お客様の言っていることが正しい」と、肯定するフレーズです。クレーム電話などの対応で耳にしたこともあるのではないでしょうか。「お客様の仰る通りでございます。今後、社内教育を徹底したいと思います」などと使います。

「先日仰っていた件に関する詳しいデータを添付します」

打ち合せの場で、相手が必要としたデータをその場で用意できなかった場合、後日メールでデータを添付する際に使えるフレーズです。打ち合せの内容が多岐にわたる場合は、「仰っていた件」では不親切な場合があります。状況によって使うようにしましょう。

「仰る」の類語にはどのようなものがある?

「仰る」と同じような意味を持つ類語についても覚えておきましょう。

言われる

「言われる」も「仰る」と同様、「言う」の尊敬語です。「お客様が言われたように」「課長が言われた通り」というように使います。同じ尊敬語ですが、「言われる」よりも「仰る」のほうが丁寧でスマートな印象なので、ビジネスの場では「仰る」を使うほうがいいでしょう。

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