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【シーン別】お手数おかけしますの使い方3つ
「お手数おかけします」という言葉は次の3つの意味で使えます。
1. よろしくお願いいたします。
2. ありがとうございます
3. お手数おかけします
ここからはシーン別にそれぞれの使い方を解説します。
1.「よろしくお願いいたします」の意味で使う
相手に依頼したいことがある場合に、「よろしくお願いいたします」という意味で「お手数おかけします」を使用することが可能です。例えば、会社でパーティがあり、取引先に招待状を送る役目を任せられたとしましょう。
文章を書いたけれども敬語表現などに自信がないときは、上司に「招待状の文章を見てもらっても良いですか?お手数おかけします」と言えます。
2.「ありがとうございます」の意味で使う
相手がしてくれることに対して感謝の意味を込めて、「お手数おかけします」と表現することができます。例えば、来週、上司と二人で出張に行くとしましょう。
本来ならば自分が上司の分の切符も取らなくてはならないのですが、他の業務に忙しく、ついうっかりと手配を忘れていたとします。
そのようなときに上司が切符を二人分購入しておいてくれたなら、ありがとうございますの意味で「お手数おかけします」や「お手数おかけしました」と言うことができるでしょう。
3.「ご苦労をおかけいたします」の意味で使う
相手に苦労をかけるだろうと思われる場面で、「お手数おかけします」という言葉を使うこともできます。例えば、イベントの受付ブースで仕事をしているとしましょう。
参加者に名前と住所を書いてもらう場合、「こちらにお名前とご住所を書いてください」とシンプルに伝えることもできますが、わざわざ字を書いてもらうという相手の労力をねぎらうこととお詫びの意味を込めて「お手数おかけしますが、こちらにお名前とご住所を書いてください」と伝えることもできます。
お手数おかけしますの読み方は?
「お手数」と書いて、「おてすう」と読むことが一般的です。しかし、「てすう」という言葉は訓読みと音読みを合わせた変則的な読み方なので、本来は「てかず」と発音したのではないかと考えられます。
実際に「おてすうおかけします」ではなく「おてかずおかけします」と言う方もいますので、どちらも間違いではないと判断できるでしょう。
■そもそも「お手数」とは?
「お手数」とは「手間」や「負担」を意味する言葉です。相手に手間をかけさせるときは「お手間をおかけします」の意味で「お手数おかけします」と伝えることができ、相手に負担を強いるときも「ご負担をおかけします」の意味で「お手数おかけします」と伝えることができるでしょう。
なお、「お」を付けずに「手数」とだけ言う場合は、「動作の数」や「将棋や囲碁における駒を打った数」、「スポーツや武道の技の数」などを指すことがあります。「手数(てかず)が多い」と言うならば、技のバリエーションが豊富な様子を表現できるでしょう。
■「お手数をおかけします」とどちらが正確?
「お手数おかけします」と言うこともありますが、助詞の「を」を入れて「お手数をおかけします」と言うこともあります。文法的には「を」を入れるほうが正しいので、文章で表現するときやかしこまって話すときなどは「お手数をおかけします」と言うほうが良いでしょう。
もちろん、普段の表現として直属の上司や先輩等に話すときは「お手数おかけします」と言っても特に違和感は与えないはずです。ただし、気になる場合は正確に「お手数をおかけします」と言う習慣をつけておくようにしましょう。
お手数おかけしますの類語と例文をご紹介
「お手数おかけします」という言葉は、感謝やねぎらい、依頼の意味で使える便利な表現です。しかし、いつでも「お手数おかけします」と言うのは、言葉のバリエーションが少ない印象を周囲に与えてしまうかもしれません。「お手数おかけします」の類語としては次の5つが挙げられます。
1. ご面倒をおかけいたします
2. お忙しいところ恐縮です
3. 恐れ入ります
4. お手間をおかけいたします
5. ご迷惑をおかけいたします
以下では例文をご紹介しますので、ぜひその場に応じた言葉を使うようにしていきましょう。
1. ご面倒をおかけいたします
相手に手間をかけることになる場合は、「お手数おかけします」の代わりに「ご面倒をおかけいたします」と表現することができます。「お手数」よりも「ご面倒」のほうが面倒で手間がかかるニュアンスがあるため、より相手の苦労を理解してねぎらっている印象を与えることができるでしょう。
・ご面倒をおかけいたしますが、今週中にご返信いただけないでしょうか。
・3番出口を出てすぐのところに弊社があります。ご面倒をおかけしますが、お越しをお待ちしております。
・ご面倒をおかけしますが、裏側にお名前を記入してください。
2. お忙しいところ恐縮です
「ご面倒をおかけいたします」よりもさらにへりくだった様子を表現したい場合は、「お忙しいところ恐縮です」という言葉を使用することができます。「恐縮する」のは少し大げさだと思われるときは、「お忙しいところ申し訳ありません」なども使えるでしょう。
・お忙しいところ恐縮ですが、明日のこの時間にお電話をいただけないでしょうか。
・こんなに丁寧に作業をしてくださって、お忙しいところ恐縮です。
・お忙しいところ申し訳ありませんが、メールを開いて、ご確認いただけないでしょうか。