効率的に掃除をするコツ
「掃除の時間をつくり出すのも大変」というワーママは、掃除の効率を上げて手間を減らしましょう。
スムーズな掃除を行うために、覚えておきたいコツを紹介します。
まずは片付けから始める
床に物が散乱し、テーブルの上もぐちゃぐちゃ…という状態では、掃除機も拭き掃除も効率よくできません。まずは邪魔な物を片付けて、掃除がしやすい環境をつくりましょう。
片付けるスペースが見つからない場合は、物の量が多過ぎるということです。今ある物を見直して、使っていない物や古い物は断捨離することも考えましょう。
不要な物がなくなれば、収納場所に余裕ができます。出しっぱなしや置きっぱなしもなくなり、掃除がしやすくなるはずです。
その都度、物を拾ったり移動させたりしていては、掃除の手間が倍増します。効率的な掃除を目指すなら、「掃除しよう」と思ったときにすぐ取り掛かれる状態が理想です。
手順は「上から下」「奥から手前」
掃除をするときは、高い場所のゴミやホコリを落としてから、最後に床を掃除します。
この手順を逆にすると、せっかくきれいにした床の上に、またゴミやホコリが落ちてしまいます。二度手間になることは、効率的な掃除とはいえません。
また、掃除機やフロアモップをかけるときは、入り口から見て一番遠い場所からスタートすることが基本です。
奥から手前に掃除していけば、きれいにしたところを踏まずに済み、ホコリやゴミをまき散らす心配もありません。面倒な床掃除が1回で完了します。
掃除に必要なもの
掃除の効率を上げるには、適切な掃除アイテムをそろえておくことが大切です。
近年は、忙しいママにぴったりな便利グッズや、優秀な洗剤がたくさん登場しています。賢く使って、掃除の負担を減らしましょう。
きれいな家を保つために欠かせない、掃除アイテムを紹介します。
汚れに合った洗剤
掃除に使う洗剤は、汚れとの相性を考えて選ぶことが重要です。あらゆる場所の汚れに対応できるよう、性質の異なる洗剤をいくつかそろえておきましょう。
洗剤の種類には、以下のようなものがあります。
・アルカリ性洗剤:酸性の汚れに強い
・中性洗剤:酸性・アルカリ性の両方に使える
・酸性洗剤:アルカリ性の汚れに強い
汚れに合った洗剤を使うと、より汚れを落としやすくなります。
例えば、油汚れや焦げ付きなどの酸性の汚れにはアルカリ性の洗剤、水垢などのアルカリ性の汚れには酸性の洗剤、と使い分けることがコツです。
なお、中性洗剤はどちらにも使えますが、比較的軽めの汚れに限定されます。
より効率的な掃除を目指すなら、カビ取り剤や漂白剤、研磨剤などもそろえておくと便利です。
基本の掃除道具
掃除をする時間ができても、肝心な掃除道具がなければ始まりません。あらかじめ基本の掃除道具はそろえておきましょう。
・掃除機
・雑巾
・ブラシ
・スポンジ
・フロアワイパー、モップ
・ハンディモップ
掃除に欠かせないアイテムといえば、掃除機です。ノズルのバリエーションやコードの有無などを比較して、使い勝手のよいものを選びましょう。
このほか、拭き掃除には雑巾、ホコリ落としにはハンディモップがあると便利です。スポンジやブラシはこびり付いた汚れを落とすときに使いましょう。
また、フロアワイパーやモップはサッと掃除したいときに便利です。誰でも簡単に扱えるので、パパや子どもにお手伝いをお願いしやすくなります。
あると便利な掃除道具
よりスムーズな掃除をするなら、以下のものも用意しておくのがおすすめです。
・割り箸
・歯ブラシ
・キッチンペーパー
・新聞紙
割り箸は、先端に布やペーパーを巻いて使います。掃除機では届きづらい隙間汚れや、こびり付いた汚れを落とすときに便利です。同様に、使い古した歯ブラシも細かい場所の掃除に活躍します。
また、水に強いキッチンペーパーは、洗剤を含ませてお掃除シートとして使うのがおすすめです。汚れがひどい部分にはそのまま置いて、汚れ落としのパックにも使えます。
新聞紙は、周囲を養生したり汚れたものを一時的に置いたりするときに便利です。インク成分が窓の汚れをきれいに落としてくれるので、窓拭きの際にも重宝します。
洗剤の代わりになるアイテム
地球環境や健康への配慮から、エコで人体に影響の少ない掃除アイテムを使う家庭が増えています。
汚れの種類に合うものであれば、専用洗剤がなくても、身近な素材で汚れを落とすことが可能です。
子どもやペットにも安全な、洗剤代わりに使えるアイテムをチェックしてみましょう。
重曹
重曹は「炭酸水素ナトリウム」を成分とする、弱アルカリ性の物質です。食品にも使われる安全な素材で、酸性の汚れに効果を発揮します。
重曹の主な特徴は、以下の通りです。
・発泡性がある
・研磨に使える
・消臭、吸湿効果がある
重曹には二酸化炭素が含まれているため、温めると発泡します。この性質を利用すれば、焦げ付きやこびり付いた汚れを浮かせて、簡単に剥がせるようになるのです。
また、研磨剤としても使えるため、頑固な汚れをこすり落としたいときにもおすすめです。
そのまま振りかけて消臭剤として使うほか、水に混ぜて「重曹水スプレー」を作ったり、ペースト状にして「重曹ペースト」を作ったりもできます。
【重曹】で自宅をきれいに!気になる方法や注意点とは? | Domani
クエン酸
クエン酸はアルカリ性の汚れに効果を発揮する、酸性の性質を持った物質です。かんきつ類や梅干しなどに含まれている成分と同様で、人体に悪影響はありません。
無味無臭で刺激もないため、鼻にツンとくる臭いが苦手な人でも使えます。
クエン酸が得意とする汚れは、以下のようなものがあります。
・キッチンやトイレの水垢
・洗面所やシンクの石けんカス
・トイレの黄ばみや尿石
クエン酸を掃除で使用する場合は、水と混ぜてクエン酸スプレーを作ります。
キッチンや浴室、トイレの掃除に使えるほか、ソファやクッションなどのファブリック素材に振りかけると消臭・除菌することも可能です。
ただし、クエン酸は湿気に弱くカビやすい性質です。保管の際は、風通しのよい冷暗所に置きましょう。
セスキ炭酸ソーダ
セスキ炭酸ソーダは「トロナセスキ鉱石」という天然鉱石を精製したもので、アルカリ性の性質を持っています。重曹よりアルカリ度が高く、重曹では落としにくい汚れにも対応できるのがポイントです。
セスキ炭酸ソーダが得意とする汚れは、以下のようなものがあります。
・ベトベトの油汚れ
・手垢、皮脂汚れ
いずれも、水と混ぜたセスキ炭酸ソーダスプレーを使って掃除するのがおすすめです。
ただし、肌が弱い人は取り扱いに注意が必要です。セスキ炭酸ソーダを使って掃除する際は、必ず手袋を着用し、成分が手や顔などに付着しないようにしましょう。
簡単!場所別の掃除テクニック
やみくもに掃除を始めても、時間が掛かるばかりです。掃除を始める際はきちんと段取りを考えて、効率的な掃除を目指しましょう。
掃除のモチベーションが上がる、簡単で手軽な掃除テクニックを紹介します。
リビングは掃除する順番が大切
リビングは「上から下」「奥から手前」を意識することが大切です。
まずは散らかっている物をきれいに片付けて、掃除機やモップをかけやすい状態にしましょう。ひととおり部屋がすっきりしたら、以下の順番で掃除を行います。
1. 天井、棚の上のホコリを落とす
2. ドア、壁、照明やコンセント周りの掃除
3. 家電、家具の掃除
4. 床面の掃除
高い所にあるホコリやゴミは、ハンディモップで落としていきます。きれいにした場所から水拭きし、しっかり汚れを取り除きましょう。
特に、家電は静電気でホコリをため込みやすい場所です。ホコリを払った後は、固く絞った雑巾で拭き上げてきれいにします。
最後は床面に掃除機をかけて、全てのゴミやホコリを吸い取ります。その後、雑巾やフロアワイパーで床面を拭き上げましょう。
キッチンの油汚れにはセスキ炭酸ソーダ
酸性の油汚れが多いキッチンは、セスキ炭酸ソーダが活躍します。
まずは、水100mlに対しセスキ炭酸ソーダ1gを入れて「セスキ炭酸ソーダスプレー」を作りましょう。
汚れが付着した場所に吹き付けて、布や雑巾で拭き取ればOKです。アルカリ性のセスキ炭酸ソーダが酸性の汚れに働きかけて、簡単にきれいになります。
ただし、油汚れがひどい魚焼きグリルや換気扇などは、スプレーではなかなか落とせません。セスキ炭酸ソーダを溶かしたお湯に、1~2時間程度つけておくのがおすすめです。セスキ炭酸ソーダが油汚れを浮かび上がらせ、ブラシでこするだけで落とせるようになります。
トイレの尿石汚れにはクエン酸パック
トイレは尿石や水垢など、アルカリ性の汚れが多い場所です。クエン酸でアプローチしましょう。
水200mlに対し、クエン酸小さじ1.5杯のクエン酸スプレーを作れば、便座や便器、床、壁などを簡単にきれいにできます。
ただし、便座や便器に付着した尿石を落とすのは、スプレーだけでは難しい場合も。尿石汚れは「クエン酸パック」で落とすのがおすすめです。
まずはクエン酸スプレーとキッチンペーパー、ラップを用意して、以下の手順で掃除しましょう。
1. 便座や便器に軽くクエン酸をスプレーする
2. キッチンペーパーを貼り付ける
3. キッチンペーパーがひたひたになるくらいクエン酸スプレーを吹き付ける
4. クエン酸スプレーを吹き付けたキッチンペーパーをラップで覆う
5. 30分から数時間放置する
6. キッチンペーパーを剥がして便座や便器を拭く
パックしている間に床や壁を掃除すれば、トイレ掃除を効率的に進められます。
「トイレ掃除のやり方や頻度」はどのくらい?効率よく汚れを落とすために知っておきたい、アイテム別の掃除方法 | Domani
お風呂掃除は重曹でつけ置き洗い
浴室に付着する皮脂汚れは、アルカリ性の重曹が有効です。洗面器やイスなどの小物類は、特に汚れが付きやすいため、こまめな掃除が必要になります。
「毎日掃除できない」というママは、重曹を溶かしたお湯を使って「つけ置き洗い」するのがおすすめです。重曹が汚れを浮き上がらせ、軽くこすっただけできれいになります。
掃除する際は、お風呂の残り湯に1カップほどの重曹を入れましょう。そこに浴室の小物類を全て入れておけばOKです。つけ置き洗いは週に1回程度でよいので、さほど手間も掛かりません。
掃除を習慣化する方法
掃除を簡単に済ませるための重要なポイントは、汚れをため込まないことです。こまめな掃除こそが、掃除の手間を省いてくれます。
掃除が習慣化しやすくなるコツを見ていきましょう。
掃除道具はすぐ近くに置く
掃除道具をしまい込んでしまうと「道具を出す」という段階でモチベーションが下がります。
「掃除しよう」と思ったときサッと出せるように、掃除道具は手の届きやすい場所に置きましょう。
「トイレにお掃除シートを置いておく」「テレビの近くにハンディモップを収納する」などを決めておけば、掃除道具を出し入れする手間がなくなります。
「面倒だな」と思う前に手が動いて、こまめな掃除が習慣化しやすくなります。
ついで掃除を心掛ける
掃除時間を確保しにくいワーママは、「ついで掃除」をすると掃除の負担を軽減できます。
ついで掃除とは、文字通り何かのついでに掃除をすることです。例えば、以下のようなシチュエーションが考えられます。
・歯磨きのついでに洗面所の水気を取ったり、鏡を拭いたりする
・トイレのついでに便器や床などを軽く拭く
・お風呂のついでに浴室を軽くこすったり、冷水を掛けたりする
いずれの場合も、掃除時間は数分程度です。忙しいママでも続けやすく、掃除の習慣化も難しくないでしょう。汚れがたまりにくくなれば、「掃除しなきゃ…」と憂鬱(ゆううつ)になることもなくなります。
せっかくならパパや子どもにも「ついで掃除」をお願いして、ピカピカで快適な家をキープしましょう。
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