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【目次】
「二面性」の意味とは
はじめに、「二面性」の「二面」の意味についてチェックしましょう。
ふた‐おもて【二面/▽両面】
1 表と裏の二つの面。うらおもて。
「時雨ふる児手柏このてがしはの―とてもかくても濡るる袖かな」〈新千載・雑上〉
2 表裏のある心。ふたごころ。
「それは―にて、心ねぢけたる人にたとへし忌み言なり」〈読・春雨・血かたびら〉
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
つまり「二面性」とは、相反する性格をもつ様を指します。
仕事など公の場での振る舞いと家庭での振る舞いが違ったり、本音と建前があるなど、日常生活の中で多かれ少なかれ二面性を感じるシーンはあるものですが、その実態はどのようなものなのでしょうか。
本記事では、ワーママ100名に聞いた「二面性」についてのアンケートの結果をエピソードや対処法を交えて紹介します。
二面性の類語や言い換え表現
二面性の言い換え表現には「裏表がある」や「腹黒」「八方美人」が挙げられます。それぞれ詳しい意味を見ていきましょう。
裏表がある
「裏表」は表の顔と裏の顔の二つの面を持っているという意味で、「二面性」の類語と言えます。「裏表」ではなく「裏がある」と言う場合も表がある前提の言葉ですから、「二面性がある」や「裏表がある」と同じ意味で使うことができます。
うら‐おもて【裏表】
人の見ているところと見ていないところとで、態度・行動が違うこと。かげひなた。「—のある人間」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
腹黒
「腹黒」は「心に何か悪だくみを持っている」「陰険で意地が悪い」という意味で使われます。口ではいいことを言っていても、心の中では悪だくみをしている人に対し、この言葉を使います。表面上の顔と心の中で思っていることが相反するという意味で「二面性」の類語と言えるでしょう。
はら‐ぐろ【腹黒】
[名・形動]腹黒いこと。また、そのさまやその人。「—な本性をあらわす」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
八方美人
「八方美人」は誰に対しても如才なく振る舞う人を指す言葉です。一見ほめ言葉のようでありながら、実際には「あっちにもこっちにもいい顔をする人」と非難する意味を含んで使うことが多いため注意が必要です。本当の姿を隠して人に良い顔を見せているという意味では「二面性」に類語と言えます。
はっぽう‐びじん〔ハツパウ‐〕【八方美人】
《どこから見ても難点のない美人の意から》だれに対しても如才なく振る舞うこと。また、その人。非難の気持ちを込めて用いることが多い。
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
二面性の対義語
二面性の大義とには「裏表がない」や「純真」が挙げられます。それぞれ詳しい意味を見ていきましょう。
裏表がない
「裏表がある」は「二面性」の類語ですが、「裏表がない」とした場合は人の見ているところでも見ていないところとでも態度や行動に差がないことを指しますから、「二面性」の対義語になります。
うら‐おもて【裏表】
人の見ているところと見ていないところとで、態度・行動が違うこと。かげひなた。「—のある人間」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
純真
「純真」は邪心がなく清らかな心を指す言葉ですから、「二面性」はないという意味で対義語と言えるでしょう。
じゅん‐しん【純真】
[名・形動]心にけがれのないこと。邪心がなく清らかなこと。また、そのさま。「子供の—な心」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
八面玲瓏
「八面玲瓏(はちめんれいろう)」はどの角度から見ても美しくて鮮やかであることから転じて、誰に対しても友好的で円満であることという意味があります。八面玲瓏な人は「二面性」はないという意味では、対義語であると言えるでしょう。
はちめん‐れいろう【八面×玲×瓏】
[名・形動]心が清らかで、何のわだかまりもないこと。また、そのさま。「—な(の)人柄」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉
二面性の英語表現
二面性の英語表現を3つご紹介します。それぞれ詳しく見ていきましょう。
two-faced
「二面のある」「ふたつの顔をもつ」という意味の「two-faced」はそのまま「二面性」と同じ意味で使える英語表現です。例えば「He’s two-faced」と言ったならば、「彼は二面性がある」という意味になります。
two-faced
両面のある,2面ある
((略式))〈人・見解が〉二心[表裏]のある,偽善的な
〈引用(小学館 プログレッシブ英和中辞典)より〉
double-faced
「double-faced」もtwo-facedと同じように、「二心のある」「偽善的な」という意味で使うことができます。また、double-facedは「不誠実」という意味でも使うことができますので、使い分けると良いでしょう。
double-faced
両面のある;〈織物などが〉両面仕上げの
二心のある,偽善的[不誠実]な
〈引用(小学館 プログレッシブ英和中辞典)より〉
two-sided
「two-sided」は二つの面があるという直訳そのままに、二面性があるという意味で使える英語表現です。また、人に対してだけではなく、事業など物事に裏と表があると言いたい場合にも使うことができます。
two-sided
[形]表裏[両面]のある;偽善的な
【質問】あなたの周りに「二面性」のある人はいる?
※アンケートは30~45歳の日本全国の有職既婚女性を対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数110名(未回答含む)。
「あなたの周りに二面性のある人はいる?」の設問では、28.3%の約3割弱の方が「はい」と回答しました。7割以上の方が「いいえ」と回答しているので、二面性を感じる人は身の回りにいない方が多いようです。
では、「はい」と回答した方は、どのようなことから二面性がある人だと感じたのでしょうか。アンケートに集まった回答を紹介します。
二面性のある人の特徴にあげられることとは
人によって態度を変える
「上司にはペコペコして、部下にはとても厳しくてフォローもしない人」(30代・栃木県・子ども1人)
「話す声のトーンがもう違う」(40代・群馬県・子ども2人)
「男の前と女の前で態度が違う人」(40代・神奈川県・子ども2人)
「我が強い。人によって態度をかえる」(40代・東京都・子ども3人)
外面がいい
「一見とても感じがよいこと」(30代・愛知県・子ども1人)
「家族には言いたい事を言って口も悪いのに、外面が良く他人には誰に対しても敬語で話をする」(40代・奈良県・子ども2人)
「職場では優しい人愚痴を言わない人ですがLINEでは中々きつい愚痴をはく」(30代・愛知県・子ども2人)
「自分をいいように見せる人」(40代・埼玉県・子ども2人)
感情の起伏が激しい
「家ではおっとりした喋りでのんびりな柔らかい人が外だとハキハキと少し棘を持ったようになる感じ」(30代・広島県・子ども1人)
「普段はおとなしいけど、怒ると別人のようになる」(30代・岡山県・子ども1人)
「機嫌の良い悪いが激しい」(40代・神奈川県・子ども1人)
「その時の本人の気分によって性格が変わる」(30代・千葉県・子ども1人)
陰口や悪口を言う
「嫌いな人の前でスキスキアピールしてるのに陰では悪口をいう」(40代・愛知県・子ども3人)
「表ではいい顔して、裏では陰口言う」(40代・千葉県・子ども2人)
「裏と表がある人」(30代・広島県・子ども1人)
「噂好き」(40代・静岡県・子ども1人)
一貫性がない
「言うことや行動に一貫性がなく、コロコロ変えている。」(40代・埼玉県・子ども1人)
頭が良い
「頭の回転が速い」(30代・神奈川県・子ども1人)
群れる
「変につるむ。女性同士で群れたがる」(30代・神奈川県・子ども1人)
「二面性のある人の特徴」については「人によって態度を変える」「外面がいい」など特定の対人において自分を良く見せようとする回答が多く集まりました。
また、「感情の起伏がある」という回答から、二面性があると思われる方は感情のコントロールができないタイプにも多く見られるようです。
その他には「二面性は誰にでもある」という回答もありました。「公私をきちんと分けられる」というポジティブな意味での「二面性」で、社会生活の中での振る舞いとしては普通のことであるというご意見でした。
続いて、「二面性がある人との上手な付き合い方」について集まった回答を紹介します。
二面性のある人との付き合い方のポイントを体験談からご紹介
関わらない
「つきあわず、距離を置かないとこっちがおかしくなる」(30代・千葉県・子ども1人)
「悪い意味で二面性のある人とは、距離をおきます。当たり障りの無い話をしても、悪口を言ったことにされたりすると厄介なので、できることならなるべく関わらないようにします」(40代・埼玉県・子ども1人)
「深い話をしない」(30代・静岡県・子ども1人)
「付き合う機会を減らす」(30代・佐賀県・子ども1人)
「黙々と仕事をする。深く関わらない」(30代・愛知県・子ども2人)
当たり障りないコミュニケーション
「プライベートなことは極力言わず、浅く付き合う」(40代・神奈川県・子ども3人)
「上部だけで付き合う」(40代・神奈川県・子ども2人)
「程よい距離感でいる」(30代・茨城県・子ども3人)
「表面的に付き合う」(30代・神奈川県・子ども2人)
「波風立てない」(40代・福岡県・子ども3人
相手に合わせる
「その時々の態度に対応する」(40代・東京都・子ども3人)
「二面性であることを想定した上で対応する」(30代・千葉県・子ども1人)
「適当に話を合わす」(40代・石川県・子ども2人)
「気を許しすぎず、丁寧に扱う」(40代・東京都・子ども2人)
「なるべく怒らせないように接する」(30代・岡山県・子ども1人)
「要所要所でうまく切り替える」(30代・千葉県・子ども1人)